コストは小さいものを削っても労力の割に効果が出ないので大きいものを優先して削るべき

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コストは小さいものを削っても労力の割に効果が出ないので大きいものを優先して削るべき

コスト削減、経費削減・・・、会社員で働くと一度は耳にしたことのある言葉ですが、家計の面でも節約というコスト削減が行われていたりします。

コストの削減は家計のやり取りや会社の資金の確保のために重要な考え方ですが、一部落とし穴のようなものがあります。

コストの削減は目に見えるものに対してやろうとする人や会社が多いのですが、それでは大きな効果が期待できません。

もっと目を向けるべきコストが他にあったりします。

節約と聞いて思いつくのは?

皆さんは節約と聞いてどんなことを節約しようと思うでしょうか?

電気をこまめに消す、水道をきちんと止める、などということでしょうか?

これらの節約コストの小さいものはやる価値がないわけではありませんが、やったとしてもあまり大きな節約にはならず、生活にそれほど大きな変化をもたらすことはないと思います。


家計の支出を見てみるともっと大きなものがあるのではないでしょうか?

携帯の料金や保険料、余分な交際費や不要な雑費などはどうでしょうか?

保険やサブスクなどを料金が高いと思っても契約し続けたり、本当は必要がないのについ衝動買いで買ってしまったり、毎日ママ友とランチに行って高い昼食をしたり・・・そんな状態をそのままにしてはいないでしょうか?

本当にコスト削減が必要なのはこの部分になります。

節電のために電気をまめに消すことよりも、余計に払っているコストの大きい固定費をなくした方がコスト削減の効果が大きくなります。

コスト削減のためにコストを払うという馬鹿げた発想

コスト削減というのは聞こえがいいのですが、コスト削減のためにコストをかけるという本末転倒なことを行っている人がいたり会社が存在したりします。

家庭では電気をまめに消す、水道をまめに止める、食材の質を落として安価なものにするなど・・・、会社では電気をこまめに消す、新聞を解約する、早期退職による人件費削減などです。

これらは目に見えるコストではあり、一見削減しやすそうに見えます。

しかし、これを行ったところで削減効果はたかが知れています

家庭ではこれらを行ったところでせいぜい1万円くらい浮く程度でしょう(やらないよりはましですが、もっと大きなコスト削減方法が隠れていることも多いです)。

近くのスーパーより遠くにあるスーパーの方が安いからと言って遠くに車で行く人もいるようですが、これに関してはナンセンスとしか言えません。

買い物自体は遠くのスーパーの方が安くで済むかもしれませんが、かかる時間、車の燃料費を考えるとマイナスになることもあります。

コスト削減をしようとした結果、逆にお金がかかるようになってしまうというのは本末転倒であり、そうなるのであれば最初からやらない方がましです。


会社での節電や新聞の解約も拠点が1つだけしかないのであればせいぜい削減できるのは数万円程度でしょう。

支社があるような会社の場合でも売上やほかの費用に比べるとあまり影響しないレベルです。

それにこのルールを社員に周知するコストも考えなければなりません。

そのコストはただではないはずです。


また、社員にかかる費用をコストと見るのは馬鹿げた考えであると個人的に思っています。

早期退職の募集をしても優秀な人がこれを利用して退職してしまうと、コスト削減効果以上に売り上げが落ち、また人員整理を行わなければならないという事態になってしまうこともあります。

社員に対する人件費は、まず経営者が身を削ったうえで余計な固定費を抑え、それでも資金繰りが苦しくなった場合の最終手段でしか削減してはいけないものであり、既得利益を守るために安易に行っていいものではありません。


また、コスト削減の結果、社員が働きにくくなるコスト削減もNGです。

働きにくくなるということは社員のパフォーマンスが低下するということです。

社員のパフォーマンスが低下すると離職者の増加や売り上げの減少が起き、削減したコスト以上に大きな影響が出て逆に苦しくなることがあります。

ですので、社員が働きにくくなるようなコスト削減は行ってはいけません。

なぜコストの大きいものを削るべきなのか?

高額な通信費や保険料など、コストが大きいものは毎月、毎年の固定費としてのしかかってきます。

コストが小さいものを削っても、毎月数百円程度では1年間に数千円程度、コスト削減は出来ているのですが、あまり大きい効果が出たとは言えません。

それに対し、毎月数千円のコストを削減すると年に換算すると数万円、20年間で100万円以上差が付くということも・・・。


携帯の料金や保険料は、見直すことでうまくいくと1万円以上のコストが毎月削減できることになります。

携帯については通常の料金プランから格安のプランへの移行で、一人当たり数千円の料金が削減できます。

生命保険ならば、大手の保険屋から勧められたプランにそのまま加入しているのであれば、掛け捨ての保険に移行する、また自動車保険も車両保険を外すことで、固定費削減にインパクトを与えることが出来ます。

自分の車のみに影響のある自損事故であれば、修理費用を支払って保険を使わない方が等級が上がらないのでトータルのコストが安く済みます。


単身であれば生命保険は基本的に不要で、解約しても問題ありません。

親を受取人としても自分が親よりも先に亡くなる確率は低く、勝てないギャンブルを行っているのと大差がありません。

平均寿命が長くなっているとはいえ、命に関わる病気になるのは親が亡くなってからになる可能性が高いでしょう。

上記以外でもコストが大きいものを見直し、削減していくと、毎月数万円のコストが削減できるということもあるかもしれません。

ただし、生活するうえでの心のゆとりを削減するコスト削減は家庭がギスギスしたり、自分がストレスを抱えて不健康になったりする可能性があるのであまり良くありません。

一定以上の心のゆとりは確保するようにしましょう。


これは企業のコストにも言えることで、電気をこまめに消すなどの方法よりももっと大きなコスト削減方法はあると思います。

どこにあるかは財務諸表を見る力が必要で、キャッシュフローや資産と負債の関係をしっかりと確認して考えなければなりません。

具体的な数値で説明できる理由や根拠のないコスト削減を行うのはギャンブルと一緒です。

まとめ

今回はコストが小さいものよりも大きいものを削るべきということについてお話ししました。

目に見えるコストを削減することもある程度は効果がありますが、本当に見直しが必要なコストを削減するよりも効果が低いです。

特にスマホの料金を格安プランにする、保険料の見直しをする、料金の高い不要なサブスクを解約することは、組み合わせることで結構効果が大きく出ます。

今までかかっていたコストが100とすると、75まで減らせた場合は残りの25を貯蓄や投資に回すことが出来ます。


余計な出費をせずに倹約をすることはお金を貯めるのに重要なことです。

注意したいのはコストを削って浮いたお金で浪費しないことですね。

こうなってしまうと何の意味もありません。

そうならないためには、削ると心のゆとりまで削られてしまうコスト削減はやらないことが重要です。

倹約という基本を押さえつつ、しっかりとお金を貯めてお金と心のゆとりを持たせましょう。

今回の話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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