ニートという言葉はNot Education, Employment or Trainingの略で、この英語の頭文字を取ってNEETと書いてニートと呼びます。
本来であれば34歳以下の人に対して使う言葉ですが、ニートが高齢化することで、35歳以上の人にも使われる言葉になっています。
ニートは教育を受けず、誰からも雇われず、職業訓練も受けていない人のことで、収入源はほどんどなく、親の収入をアテに実家に引きこもって生きています。
・・・ということは、ニートは親がいるうちは何とかなりますが、親がいなくなってしまうと誰からも面倒を見てもらえなくなり、食べていくのが困難になります。
職業経験のないおっさん、おばさんなんてどこも採用したいと思わないからですね。
そもそも働いてきたことがないので、働くという選択肢がなくて求職活動をすることもしない人もいますが。
こうやってニート期間が長ければ長いほど後でツケが回ってくるわけです。
このようにニートを続けていると、後で生活できないくらいの困難が待ち受けるようになります。
働かなかったという事実が自分を苦しめるようになります。
ニートでいる間は生活は楽
ニートでいる間は生活は楽です。
働かないので、職場の人間関係に苦しむことはなく、そして仕事でつらい場面や頑張らないといけない場面に当たることはなく、ストレスをためることなく暮らしていくことが出来ます(ただし、その分両親にとってはストレスの源になりますが)。
両親は働かない子に対して働くように促すのですが、ニートは大体これを拒否して家で何もせずにオンラインゲームやスマホゲーム、動画を観て時間をつぶして生活しています。
夜更かしや昼夜逆転の生活を送っている人も少なくはありません。
こんな自由な生活をすることは働いている人にとっては耐えられないことで、10日も連続で休めばもう働きたくなってしまいます(こうならないためにも本当は日本の企業にも長期バケーション制度があった方がいいとは思いますが・・・)。
しかし、ニートは働くことを知らないので、何日も連続で仕事がない生活が出来てしまいます。
食事は両親が用意してくれるので、自炊や買い物をする必要がない。
ただ、自分の部屋に引きこもって自分の時間をつぶしておけばいい。
こんな生活をすると、この生活が当たり前となります。
そして当たり前になったことで余計に働くことが考えられなくなるのです。
結果としてニートの期間が長期化し、20代の頃からニートになり、気付けば40代、50代になっているということもあり得るのです。
ニートは40代以降になるとツケが回ってくる
ニートの生活は、全く働かず親の収入をアテにして1日を過ごすことをずっと続けるわけです。
だから、親にとっては寄生虫と同じであり、なるべく独立して働いて欲しいと思うわけです。
ニートを40代以降も続けると、働きたくても働き口が限られます。
何も資格も無ければ、これまで働いてきた経験も何もありません。
こんな人を採用しても、ちょっとしたことがあると仕事を辞めてしまうのではないか?
そもそも仕事をこなせるのか?
そんなことを考えてしまい、どこも採用したがらないのです。
コンビニバイトも落とされる。
なので、働くにしても人手不足で誰でもいいから欲しがっている会社でマックジョブ(マニュアル通りにやると誰にでもできる仕事)を行い、安月給で働くことぐらいしかできない。
そのため、ニートで居続けることはせいぜい25歳くらいまでにしておいて、それ以降もニートを続けるようであれば人生のイージーモードを送っているように見えて、ハードモードを生きていくようになることを自覚した方がいいです。
なお、ニートと言うと「働いたら負けだと思っている」と発言した人のことを連想する人がいますが、この人はその後就職活動をしています。
働いているといううわさも聞いたことがあるので、おそらく今はニートではなく、普通の社会人として生活していることでしょう。
50歳になると親が80歳くらいになります。
8050問題というのがありますが、これは80歳くらいになった両親と自宅で引きこもっている50代くらいの子が共倒れになることです。
親も収入が年金しかなくて子供が居座らなくても生活はかなりきついのに、子供の面倒も見なければいけない。
そして、子供は年金を納めていないので老後に年金をもらえない。
そもそも、親が他界してから年金をもらえるまでの期間を耐えることが出来ない。
なので、ずっとニートで居続けると、人生を詰んでしまうことになります。
なお、自宅で生活している人でも、事業について勉強して、自分で食べていけるだけの収入を得ている人はニートとは言えません。
年収500万円あれば立派な個人事業主です。
開業届を出して青色申告での確定申告が出来るように税務署で手続して、e-taxで確定申告をして堂々と自宅で暮らしましょう。
年収500万円位あれば両親に生活費を10万円位渡せると思います。
それで家事も手伝って生活していれば喜んで両親は家に置いてくれることでしょう。
ただ、それでも安定した職に就いて欲しいと思う親もいますが、今は時代が昔とは違うので、個人事業主として生活していくことは全く悪いことではないと思います。
40代、50代で実家にいると子供部屋おじさんと言われたりしますが、余計なお世話です。
本当の子供部屋おじさんは働かないニートのことであり、生活していくのに困らない収入を得ながら両親と同居している人は、子供部屋おじさんでも何でもありません。
貯蓄が多い人もいたり、自分らしい生活を働きながら送ることが出来ているので、変な呼び名を付けずに放っておけというのが個人的な感想です。
結論としてニートになってはいけない
ニートで居続けると、20代の頃はまだいいのですが、30代、40代と歳を重ねると友人や知人がどんどん出世していい暮らしをしたり、家庭を持って子供と楽しく暮らしているのを聞くたびに苦痛になる人が出てきます。
しかし、今まで何もしてこなかったことが足かせとなり、動けない。
そして、さらに友人、知人と自分との差が開いていく。
そんな暮らしを続けていくことは、普通の人であれば耐えられないでしょう。
ニートを長く続けている人の中にも、こういう気持ちを持つ人も少なからずいるでしょう。
だから、ニートで居続けることは決してやってはいけないことで、自分の人生に自信が持てなくなってしまった人は後悔の気持ちをずっと背負いっていかなければなりません。
その気持ちが働くことの決心に繋がり、仕事をするようになればいいのですが、それが出来ないくらいの歳になってしまうと・・・そこから先はもう地獄ですね。
特にニートを続けていると親がいなくなってからが地獄です。
親がいなくなると収入が全くなくなります。
ニートを養ってきたため相続も期待できません。
自分一人になってからどうやって暮らしていくのか?
生活保護を受けることも楽ではありません。
仮に生活保護が通ったとしても周囲から「あいつはニートをしてきて、今度は生活保護を受けて暮らしている」と、後ろ指をさされながら生きていかなければなりません。
よほどの鋼のメンタルではない限り、この状況に耐えられる人はほとんどいないでしょう。
そして、年金も全く支払ってこなかったので、年金を受け取れる額は0です。
なので、生活保護になるしかない。
それが出来なければ公園のダンボール族になって他人から憐みの目で見られながら生活していかなければならなくなる。
令和の時代では「働いたら負け」は半分は合っています。
しかし、働かずに生きていくためにはそれまでの人生で働かなくてもいい仕組みを作っておかなければなりません。
つまり、働いたお金を倹約しながら投資に回し、1年分の収入を配当だけで賄えるような仕組みを作っておかなければならない。
もしこの仕組みを作っておくことが出来れば働かなくても生活が出来る、ある意味勝ち組的な生活が出来ます。
しかし、この生活に退屈して「やっぱり働く」となる人も多いようですので、完全に勝ちとは言えないかもしれません。
それに、働かなくても年金と健康保険料の納付をしないと老後の年金なし、医療費10割負担という状況になるので、年金と健康保険料の納付金額もきちんと計算して、残りから使えるお金を計算しておかなければなりません。
サラリーマンの控除が多いという点では働いたら負けと言えますが、何とか生活は出来るので、負けであっても生活が成り立たなくなるほどではありません。
「働いたら負け」と思ってニートを続けると最初は楽でも、楽をしたツケは後で大きくのしかかってきます。
そのため、「働いたら負け」は間違いであるともいえるのです。
ニートであるメリットは長期的な視点で見ると全くありません。
短期的には楽なので、仕事を辞めて自分で稼いだ給料で1か月働かずにニート生活を送って、そこから再就職するという手段を取る位であればニート生活をしても問題ありません。
ただし、これが1年を超えるとその場の楽をし続けたツケを払うことになるため後でひどい目にあいます。
なので、ニートで居続けるという選択は絶対にとってはいけません。
メンタルの病気で長期療養が必要な場合はこの限りではありませんが、療養が終了した後に必ず仕事を探すようにしましょう。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。