LQDとは何か? どんなETF?

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LQDは中程度のリスクではあるが、投資適格債に投資をする比較的無難な債券ETFである

LQDは投資適格債に対して投資できるETFです。

債券ETFの1つでありますが、債券ETFの中ではややリスクが高めです。

その分、配当が多く出ますが、当然注意するべき点があります。

注意するべき点をしっかり理解し、リスクを許容できるのであれば投資に適したETFと言えます。

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LQDとはどんなETF?

LQDはiShares iBoxx $ Inv Grade Corporate Bond ETFと表記し、日本名はiシェアーズ IBoxx 米ドル建て投資適格社債ETFという名前になっています。

債券ETFの中では値動きが少し大きめではありますが、含み益を期待して投資するものではなく、配当を目的に投資するETFと言えます。

米ドル建ての投資適格社債で構成される指数と同等の水準の投資効果を目指したETFであり、信用格付けがA、BBBという投資適格債の中でも下の方の債券の割合が大半を占めるため、デフォルトリスクがやや高めと言えます。

そのためなのか、経費率も高く、0.14%と若干投資結果に影響を与えるレベルになっています。

投資対象の債券は2800程度とまあまあな数となっており、分散投資が出来ている数だといえます。

なので、1つの債券がデフォルトしても影響は小さく、大きく減配するほどの状況にはならないと考えられます。

LQDには国債、公債がほとんど含まれておらず、社債がメインになっています。

組入上位銘柄も社債であり、国債に投資したい人には不向きな債券ETFであるといえます。


配当は年に3%程度が普通ですが、社債の利回りの変動に左右される傾向があり、社債の利回りは米国債の利回りの変動にある程度影響しています。

そのため米国債の利回りが低い時は配当がそれほど出ず、米国債の利回りが高い時は配当がしっかり出るようになります。

株と債券は逆の動きをするというのが普通の動きであり、株高傾向の時にはLQDの評価額が下がり、株安の時にはLQDの評価額が上がります。

そのため、株安の時はあまり購入するのに適した時期ではなく、株高で評価額が落ちた時に買い増していくといいでしょう。

10年スパンで見ても右肩上がりの成長が見られないので、株と同じような投資戦略をとると失敗する可能性が高いです。

自分がLQDを保有している理由と投資戦略

自分がLQDを保有している理由は、債券を保有することでリスクの分散を図りたかったからです。

自分が保有している投資商品はETF、投資信託を含めるとほとんど債券に投資しておらず、リスクがやや高めな状態になってしまっています。

そのため、債券ETFを保有することで、投資のリスクを分散しようという狙いがあって購入しました。

以前は債券ETFとしてAGGとBNDも保有していたのですが、現在は売却してLQDに一本化しています。

しかし、国債の投資も重要と考えており、今後はBNDを併せて保有することで、投資のリスクをさらに軽減していくことを考えています。


LQD自体もBND、AGGなどと比べるとリスクは高くなりますが、その分配当がいいので買い増しをして毎月の配当を増やしていきたいという狙いがあります。

LQDの長所と短所

LQDの長所はやはり配当率の高さでしょうか?

大体年に3%程度の配当が出ますので、配当目的で購入する分には問題がない程度の配当が期待できます。

そして、投資適格債のみで構成されているので、デフォルトのリスクはやや低めで、社債発行を行った企業が倒産して社債がデフォルトしても、全体に与える影響は小さいです。

また、毎月配当が出るため、投資のモチベーションが湧きやすいです。

配当は債券の配当から出るのでタコ足配当になる心配がなく、下落一直線となりLQDが繰り上げ償還になる可能性も低いです。

そのため、安心して長期保有が出来るのが、債券ETFの魅力でもあります。


短所としては債券ETFの中では値動きがやや激しいことでしょうか?

高値掴みをしてそこから下落してしまうと、含み損を回収するために5年くらい保有しないといけない可能性があります。

2020年の7月に138ドルの評価がついてからそこから下落に転じ、2023年10月には100ドルを切る場面もありました。

2024年10月は110ドル付近を遷移していますが、2020年7月のピークの評価額に回復していません。

しかし、長期スパンで見ると、右肩下がりとは言えず、2020年の頃の評価額が異常だったと考えることが出来ます。

株ほど激しい値動きではありませんが、長期的な損益を考えて投資できない人が狼狽売りをしてしまうケースがないとも言い切れないため、リスクを抑えて債券ETFを保有したい人にはLQDはあまり向いていません。

AGGやBNDを購入しておいた方が無難だと思います。

ただ、AGG、BNDも基本的な傾向は同じなので、こんな値動きをするのが債券ETFであるときちんと理解して債券ETFを購入することが大切です。

LQDの注意点

LQDの注意点は以下のようなものがあります。

  • 為替の変化による損失
  • 配当の上下がある
  • 評価額の下落による損失

まず、円安の時にETFを購入して円高の状態になると、円換算すると、ETF自体の評価額が変わっていない場合でも、含み損を抱えてしまうことになります。

これは債券ETFに限らず、株のETFでも同じことですが、含み損を抱えてしまうと投資を行う人にとって不安やストレスになることがあります。

これを回避するためには、買ったことを忘れるくらいの気持ちでいることです。

毎日証券口座にログインして損益を確認してはいけません。


また、債券ETFは配当のばらつきが大きいです。

LQDの場合、配当が低い時、5株保有していても税引きで1ドルに満たない配当になったことがあり、配当が高い時は3株保有しても税引きで1ドルほどの配当になることがありました。

これは米国債などの利回りが影響するのですが、米国債の利回りが低下する時は社債の利回りも低下する傾向にあるため、LQDの配当も減ります。

逆に米国債の利回りが上昇する時は社債の利回りも上昇する傾向にあるため、LQDの配当が増えます。

このことをきちんと頭に入れておかないと、配当が出ないし、高いし、あまり良くないETFだなと思って売ってしまうことになります。

そして、配当が増えたころに売ってしまわずに持っておけばよかったと後悔することになります。


LQDは値動きの変化があまり大きくありませんが、評価益の20%程度の上下は覚悟しておいた方がいいでしょう。

直近5年ではピーク時の評価額と底値時の評価額を比較すると大体30%ほど底値時の評価額が安くなっています。

そのため、評価額の上下による損益は、株ほどシビアではないにせよ、覚悟しておく必要があります。


LQDは資産を大きく増やしたい人には不向きのETFで、株だけでは不安という場合に資産額の一部として保有しておくというポジションが一番いいと思います。

LQDなどの債券ETFは配当で収益を得ていくタイプですが、やはり収益の出やすさに関してはインデックス運用の株式のETFに勝てません。

LQDに関しては評価額で一喜一憂するものでもなく、含み損や含み益で一喜一憂するものではありません。

配当を目的に売らずにずっと持っておくのが最も適した保有のし方かなと思います。

LQDの投資は自己責任で

ETFの7つめとしてLQDを紹介しましたが、このETFも購入を推奨するものではありません。

あくまでもこのブログの管理人がETFを持っているので参考までに紹介したまでです。

購入の判断は必ず自己判断でお願いします。

LQDはミドルリスクの債券ETFであり、リスクがないわけではないので、自分がどのくらいのリスクが背負えるかを冷静に判断して資産の一部に取り入れるかを判断してください。

債券ETFに関してはいつ買ってもいいということはなく、買うタイミングも大事です。

買うタイミングが分からないのであれば、インデックス運用の投資信託やETFを毎月積み立てで購入していくのが最適解だったりします。

LQDの購入の際は、情報を収集することも大事ですが、最終的な自分の判断を必ず行うようにしましょう。

上記の話を聞いてもLQDを保有してみたいと思う方は楽天証券やSBI証券でNISAの成長投資枠で保有するのがおすすめです。

証券口座をお持ちでない方は以下のリンクから口座登録が出来るので、まずは口座登録をしたうえで、LQDを検索して情報を見て購入するかどうかを考えて自己判断でお願いします。

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SBI証券はこちらから

今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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