BNDは債券ETFと呼ばれる米国の公債や社債などに投資できるETFです。
値動きは長期的に見ると穏やかで(短期的には30%くらいの下落はあり得ます)、毎月配当が出ます。
しかし、この配当はタコ足配当ではなく、債券の配当によるものなので安心して受け取って問題ありません。
自分は以前このETFを持っていたのですが、株のバランスを大きくするために売却してしまい、現在はこのETFを保有していません。
※この記事には広告を含んでいます
BNDとはどんなETF?
BNDはVanguard Total Bond Market Index Fund ETFと表記し、日本名は「バンガード・トータル債券市場ETF」という名前になっています。
値動きが小さいのが特徴で、評価益よりも配当収益を目的に保有するものとなっています。
ブルームバーグ・キャピタル総合債券指数に連動するETFとなっており、この指数は公債、投資適格、課税対象、債券の幅広いパフォーマンスを測定するものとなっています。
BNDは投資適格債のみで構成されており、格付けAAA、AA、A、BBBの債券で構成されています。
ちなみにBB以下の債券は投資適不適格債であり、ジャンク債とも呼ばれています。
この格付けが上であるほどデフォルトしにくい。
つまり、債券発行から満期まで迎える可能性が高くなります。
そんな債権を10000以上の銘柄に分散して投資しています。
BNDにはアメリカの国債も含まれており、国債の比率も高いため債券ETFの中でもやや手堅い印象があります。
経費率も安くほとんど手数料がETFの運用成績に影響しません。
債券と株の相関関係について
債券ETFを購入する場合は、債券と株の相関関係を理解しておくことが必要になります。
例外はありますが、一般的に債券と株には相関関係があるとされ、株高になると債券の価格が下落する、株安になると債券の価格が上昇する傾向にあります。
株高の状態だと買いやすく、株安の場合買いづらいのが債券ETFです。
なので、株高になり、価格が下落した時に購入するのがセオリーで、下落したころに仕込んでおくと、配当を中心に利益を出していく債券ETFの場合は、利益を効率よく出しやすくなります。
ただ、長期的に右肩上がりに価格が上がるものではないので、含み益目的の投資には向いていません。
あくまでも株式のETFだけを持つことがリスクが高すぎる場合に、リスクのバランスをとるために保有するのが債券となります。
BNDの長所と短所
BNDの長所は、米国債を中心とした安全性の高い債券で構成されているので、デフォルトリスクが少なく、配当が安定して発生するという特徴があります。
毎月配当が出ますが、タコ足配当ではないため、比較的安全に購入できるETFとなります。
ジャンク債が含まれていないので、不安定さがなく、経費率も激安(この記事を最初に執筆した時は0.04%でしたが、0.03%に下がっています)なので、資産運用の成績に手数料が影響することがほとんどありません。
投資対象の銘柄が多いため、分散投資を行うという意味でも優れたETFとなります。
短所としては、長期保有しても含み益がほとんど期待できません。
株高の時は値下がりし、株安の時に値上がりしますが、アクティブファンドのような安く買って高く売るということが難しく、評価額の上下幅も広くないので、ダブルバガーやテンバガーなどという言葉はBNDに関しては無縁です。
また、債券の利率が下がると配当が減り、利率が上がると配当が上がるという傾向があるため、一定の割合で配当を生みだしてくれるETFではありません。
金利が高い時は配当の1年の利率が3%超えますが、低い時は2%程度で、特に低い時には1株当たり0.12ドル程度という配当だったこともあります。
そのため、8株保有しても1ドルの配当にもならない時がありました。
なので、配当目的で保有するのであれば、金利の上下に惑わされず、淡々と保有し続けることです。
BNDの注意点
BNDの注意点は以下のようなものがあります。
- 為替の変化による損失
- 配当額の減少で資産があまり増えなくなることがある
BNDは値動きの変化がそれほど大きくならないため、株ほど大きな元本割れをすることはあまりありません。
なので、長期的に見ると大きな損失を出すことにはならないです。
ただし、為替による差益には注意が必要です。
極端な円安の時に購入し、円高になるとまあまあ大きな含み損を抱える可能性があります。
ただ、株ほど不安定ではないので、元本の半分くらいになるということは、2011年レベルのよほどの円高が起きない限りないと思われます。
単純な評価額の変動だと含み益と含み損を繰り返すような感じになることがありますが、あまり気にしないことです。
また、売却しても大した利益や損失にならないので、長期保有が目的になります。
ただ、配当が債券の利率に影響するので、多い時もあれば少ない時もある。
このことをきちんと理解していないとBNDを保有する理由が見つからなくなる可能性があるため、一体何を目的で保有するのか、きちんと自分の中に軸を持っておくことが大切です。
BNDの投資は自己責任で
ETFの6つめとして債券のETFであるBNDを紹介しました。
今回もこのETFの購入を推奨するものではありません。
購入の判断は必ず自己判断でお願いします。
利益が大きくないリスクの小さいETFですが、だからと言って全くリスクがないわけではありません。
ここはしっかりと理解しておく必要があります。
この注意事項を読んでETF購入を検討したい方は、以下にお勧めの証券会社のリンクを貼っておきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
楽天証券はこちらから
SBI証券はこちらから
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。