2025年になってからアメリカがバイデン政権からトランプ政権となり、トランプ氏のいろいろな政策により不安と緊張が高まり、NYダウやS&Pの指数が大きく乱高下する場面が見られます。
日本の日経平均もそれに引きずられる形で乱高下をしていますが、これらのニュースを聞いて不安に思う方もいるのではないでしょうか?
しかし、この時に冷静になれないと、インデックスファンドへのつみたて投資や買い付け投資はうまくいきません。
今回は、指数の乱高下に対してどう対処したらいいかをお話しします。
最初に話すことは指数が乱高下して含み損が出ても「絶対に売るな」ということ

指数が乱高下する時、特に指数の下落が続いた時は、SNSや動画サイトの投資インフルエンサーが「インデックス投資はオワコン」、「NISAはオワコン」と言った内容を拡散しようとします。
しかし、インデックスファンドに投資するということは20年、30年と長期的な目線が必要となり、投資対象の指数が一時的に下落しても値を戻し、さらに上昇することも珍しくはありません。
日本の日経平均やTOPIXはこれに該当してこなかったので個人的に投資対象から除外していますが、米国やオルカンは暴落が起きながらも今まで右肩上がりで成長してきたという歴史があります。
これからも確実にこの傾向が続くということは、未来のことなんて誰にも分からないので、かならず右肩上がりで成長するということは保証できません。
しかし、一時的な損失で損切りしてせっかく投資したものを売ってしまうというのは長期投資では絶対にやってはいけないことです。
世の中には1%でも損失が出ると不安で保有している投資商品を売ってしまうという人もいます。
確かに損失が出ると不安になる気持ちもわかります。
2020年に新型感染症が流行した時も一時的に指数が暴落し、自分の投資商品が元本50万円に対して10万円以上の含み損を出したことがありました。
しかし、粛々と積み立てを続け、適度にETFも購入しながらこれを乗り越えると急激に指数が上昇。
2025年4月時点で元本90万円に対して50万円程度の含み益となりました。
なので、指数が乱高下している時、特に下落傾向にある時に保有している投資商品を売ってしまうということは、指数が下落から上昇に転じる「稲妻の輝く瞬間」に立ち会うことも出来ず、ただ、お金を減らしてしまうだけになります。
なので、指数の乱高下、特に下落傾向がある時は、含み損が出ている時は特に苦しいと思いますが、「売る」というのはインデックスファンドを購入して投資をする上で最悪の選択であると言えます。
下落傾向が来て含み損を抱えると不安になる気持ちは分かります。
しかし、指数の乱高下の局面、特に下落の傾向がある時こそ、自分の投資メンタルの強さが試されるのです。
心を強く持ち、売りたくなる気持ちを抑え、じっと耐えましょう。
いずれ、その行動によって「あの時売らなくてよかった」と思える時が来ます。
指数の乱高下が起きた時にやるべきことは静観することである

指数が乱高下しても、それに振り回されてはいけません。
「プラスだ」→「マイナスになった」→「またプラスになった」→「またマイナスになってしまった」と証券会社のサイトを毎日開いて確認しても意味がないのです。
インデックスファンドを購入する目的は一体何かと言うと、老後の資金の用意など、かなり将来のお金を用意することが目的となります。
そのため、短期的な変動に心を揺り動かされるようでは、長丁場となるインデックス投資には向きません。
正しい対処方法は、指数の動きを見ながら買い時を見ることです。
指数が長期的に見て上昇することを期待してインデックスファンドを購入する場合は、一時的な乱高下はよくあることです。
ただ静観して見ていればいい。
「投資したことを忘れて亡くなった人が大勝ちしている」などと言われるように、証券口座のサイトはたまに見るくらいでいいのです。
そして、ドルコスト平均法で毎月定額を積み立てることを続ければいい。
ただそれだけです。
シンプルなことですが、難しいことでもあります。
それは人は機械ではないので感情があるからです。
感情があるから、指数や株価がイレギュラーな動きをした時はいろんな感情が湧いてきて頭が混乱してしまう。
しかし、この感情をはねのける強さを身に付けないと、インデックスファンドを購入して長年保有し続けることは不可能。
心が強ければ高確率で勝てるのがインデックス運用の強みですが、心が弱ければ退場せざるを得なくなるのもインデックス運用の特徴でもあります。
心を強くするには一度暴落を経験するしかないのですが、そこで耐えきれるかどうかですね。
正直かなりつらいです。
数年の間、暴落から元の価格に回復しないわけですから。
ほとんどの人は指数が40%ほど暴落するようなことを経験すると大きく含み損を抱えることとなり、心の中が不安で一杯となり「もうこの指数は元に戻らないのではないか」と思って底値で売ってしまいます。
そしてさらに数年経つと暴落する前の状態に戻り、そこから指数が大きく上昇するところを見て「あの時売っていなければ」と後悔をすることになります。
米国の指数は世界大恐慌という世界中が不景気となった時以外は数年で元の値に戻り、さらに上昇をするということを繰り返してきました。
ITバブルの崩壊、リーマンショックの時もそうです。
世界大恐慌もかなり時間はかかりましたが、元の値に戻り、そこから成長を重ねてきました。
なので、暴落が起きても、そこから指数が元の値に戻り、そこから上昇していく確率はかなり高いのです。
暴落を冷静に切り抜けられた人はかなりインデックス運用に強くなっていることでしょう。
指数が乱高下するようなことがあっても、保有している投資商品を売らずに何もしないことをきちんとやってのけることが出来るようになっていることでしょう。
指数の乱高下は買いのタイミングを伺うチャンスである
指数が乱高下する状況では、一時的にかなり指数が値を下げ、インデックスファンドや高配当ETFを買いやすくなることがあります。
そのタイミングを狙ってインデックスファンドや高配当ETFを買い増すことは何も悪いことではありません。
むしろ投資戦略の一つとして取り入れていくべきものであると考えています。
よく「暴落はバーゲンセール」と言われますが、投資商品はなるべく安いうちに買って高いうちに売ると儲けが大きくなります。
しかし、指数の乱高下程度ではバーゲンセールと言われるくらいまで指数が下がることはあまりありません。
なので、タイミングを見て少し買い足す程度でちょうどいいのです。
むしろ下がった時がチャンスで、そのチャンスが来ている時期は意外と短いです。
なので、買い増しをしたい場合は下がったタイミングで、ピンポイントで買い注文をしなければなりません。
自分は指数の動向を毎日見ていますが、損益を確認したいという目的ではなく、買いの注文を伺うためなのです。
これは自分が実際にやっている投資戦略なのですが、この投資戦略も今でも含み益を抱えている投資結果に結びついています。
正直2025年前半のダウやS&Pの下落ぶりを見ると、本格的に買うには下げ足りません。
なので、今の自分の戦略はNISAのつみたて投資枠を使いながら少しずつ資産を積み上げていくことくらいです。
ダウやS&P500が自分が買ってもいいと思えるくらいまで下がれば本格的にNISAの成長投資枠で買っていきますが、今はその時ではないと個人的に考えています。
しかし、「おっ、安いかな」と思ったタイミングが来れば、少しずつ買い増しを行っていく予定です。
指数の乱高下は一時的なものでずっと続くわけではありません。
しかし、米国の動向は注意が必要で、これからもしっかりと状況を見ていく必要があります。
現在は米国の指数だけではなく、オルカンも米国の企業が主となって構成されているわけですから。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。