今回は投資の話になります。
投資の勉強をしているとナンピン買いという言葉を耳にする時が出て来ます。
自分もETFを買う時などに良くナンピン買いを採用していますが、一定の成果を出すに至っています。
ではこのナンピン買いというものはどういうものか?
この記事で説明してみたいと思います。
ナンピン買いというのはどんなものか?
ナンピン買いとは株価が下落した時に株を購入することで、一株当たりの購入単価を低く抑える買い方のことです。
ナンピン買いは安く売って高く売ることが出来る場合に有効な買い方ですが、株価とはランダムに動き、今まで上昇傾向だったものが今後も上昇傾向が続くのかは誰にもわからず、確実性のあるものではありません。
なお、ナンピンとは感じで「難平」と書きます。
「難」とは損のことであり、「平」は平均のことを指します。
つまりナンピンとは損失を平均するという言葉になります。
ナンピン買いが有効な場合
ナンピン買いが有効なものはインデックス運用の投資商品になります。
ただ、全てのインデックス運用の投資商品がいいかと言うとそうではありません。
経済成長とともに指数が右肩上がりに上昇していく、そんな指数に連動するインデックス運用の投資商品が対象となります。
不景気で指数が一時で気に下落した時を見計らって買い注文をする。
そうすることで、不景気から回復した時に指数も回復して、平均以上の利益を出すことが出来ます。
ただ、ナンピン買いは意外と難しいことであったりもします。
指数が下落した時というのは「これ以上下がったらどうしよう」、「もう〇〇万円の損失だ」というマイナスの感情が起きやすい時期でもあります。
こんな時に投資商品をさらに買い増せるメンタルを持つ人はそれほど多くはありません。
むしろ損失に耐え切れずに売ってしまう人が多いのです。
ナンピン買いをしっかり行うためには、ある程度強靭なメンタルを持っていなければなりません。
損失を心配することで頭が一杯になる人はリスクを取り過ぎているため、預金を増やして心の余裕を持つことをまず先に考えた方が良いでしょう。
そのため、ナンピン買いは投資初心者にはお勧めするべき方法ではなく、投資にある程度慣れた人が手を出す投資方法であると言えます。
また、ナンピン買いが最大限発揮するのは底値で買うことですが、最大限の結果を意識する必要はありません。
下落から上昇に転換する局面がいつ来るかなんて誰にも分からないからです。
それよりも下落して割安だと思ったときに買い、適正価格や割高になった時に利益が出る。
そんな買い方をすれば十分ではないかと思います。
下手なナンピン、スカンピン
株式投資の言葉にこんな言葉があります。
「下手なナンピン、スカンピン」
下手にナンピン買いをしてしまうとさらに損失が大きくなるということですね。
これはインデックス運用の投資商品よりも個別株、レバレッジの投資商品、暗号資産などで起こりやすいことです。
個別株は、単純に株価が下がったからと言って株を買い増ししてもそのまま株価が下がり続けて回復しないということもあります。
特に業績が不調な会社や経営が傾いている会社はなかなか回復するのが難しいでしょう。
また、FXもレバレッジをかけていると、下落傾向や現状維持の傾向が続くと上昇が鈍くなることがあります。
ボラティリティの高いビットコインなどの暗号資産についても同じで、盛り上がっているときに購入した暗号資産がブームが去って下落して、そこで買い増ししても元の価格まで戻るかどうかが分かりません。
そもそもこのブログでは個別株やFXなどのレバレッジを利かせた投資商品、暗号資産への投資は推奨していません。
レバレッジを利かせた投資商品や暗号資産は長期保有に不向きな投機に当たる商品であることも過去にお話ししてきました。
ですので、このブログではFXなどのレバレッジを利かせた投資商品やビットコインなどの暗号資産は下手に手を出すべきものではなく、特にナンピン買いはリスクが高くなることがあり、許容以上のリスクを覆ってしまうことになりかねないのでやめた方が良いという考えです。
この考えはこのブログを執筆し始めてから今までに変わることがありません。
あくまでも指数に連動するインデックス投資商品、しかも経済成長が見込める国や全世界を対象とした指数に連動するインデックス投資商品に対してのみ、ナンピン買いをするといいでしょう。
ただ、それでもリスクは毎月コツコツ積み立てていくのよりも高いため、初心者のうちはあまり積極的にやらない方が良いと思います。
まとめ
今回はナンピン買いについてどんなものかをお話ししてきました。
ナンピン買いの対象とするべきものはしっかりと理解する必要があります。
何でもナンピン買いを行って価格が戻った時の利益を求めてしまうと、うまくいかない場合に損失をずっと抱え続けることとなり、精神的によくありません。
ナンピン買いは株価などの価格変動をあまり気にしないでいいもの、つまりインデックス運用の投資商品などに限定した方が良いでしょう。
「下手なナンピン、スカンピン」
ナンピン買いに失敗して財産を失ってしまうことがないように、ナンピン買いが有効なタイミングや投資商品をしっかり理解したうえでナンピン買いを行ってください。
これらが理解できていないうちはナンピン買いをするのは早すぎます。
投資初心者の場合はまずはインデックス運用の投資商品を定期的に積み立てで買っていく、いわゆるドルコスト平均法を採用して投資を行った方が良いでしょう。
慣れてきたらリスクを適正にとる範囲でナンピン買いに手を出してみるくらいでちょうどいいです。
投資商品のほとんどをナンピン買いで買うのはリスクがあまりにも高すぎるので、本当に一部の人にしか勧められないですね。
あくまでも投資に慣れてきたころにこういう買い方があるという範囲でナンピン買いについて理解して、投資商品のほんの一部の購入にナンピン買いを採用していくというスタイルで十分だと思います。
ナンピン買いは必ずしも大きな利益を生む方法とは言い切れないので、ここを間違って理解すると危険な投資手段となってしまいます。
きちんと性質を理解したうえでナンピン買いを行うこと、性質を理解していないのであればそもそもナンピン買いをしないこと、これだけはしっかり守ってほしいと思います。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。