安いことは良いことではない。適正な価格であることが大切。

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安いことは良いことではない。適正な価格であることが大切。

商品を買う時にどうしても気にしてしまう値段。

高いものや安いもの、様々なものがありますが、どうしても安いものばかりを選んでしまいがちになります。

しかし安いことは良いことであるかと言うと必ずしもそうであるとは言えません。

高いものには何かしらの理由があり、安いものにも何かしらの理由があります。

高い、安いではなく、適正な価格であるかを見た方が重要ではないかと思います。

安いということは何かしらのコストカットが行われているということ

安いということは何かしらのコストカットが行われているということ

安いものは他の製品と比べてどこかでコストカットが行われています

そうしなければ安さは実現しないからです。

コストカットの向き先は特に重要で、農家と契約して農家の作物を市場を通さずに一括して買い取る、などのコストカットは良いコストカットです。

農家にとっても損はないし、企業にとっても安い価格で材料を仕入れられるのでメリットがある。

しかし、従業員の給料のコストカット、または材料費を安価なものにして添加物を投入することでごまかしたような製品を作るコストカットであるとしたらどうでしょうか?

添加物は食中毒を防ぐために大切な要素なので必ずしも悪いものであるとは言えません。

しかし、大量生産のために材料を安価なものにして、味の低下をごまかすために添加物を加えるコストカットであれば、これは悪いコストカットとなります。

今でこそフェアトレードという意識が徐々に浸透していきますが、昔はチョコレートの原料のカカオは適正な価格で取引してもらえず、カカオの農家が得をしないことがありました。

これと同じように、人件費を削ること(例えば正社員を減らしてパートと派遣を増やすこと、給料を仕事に見合った分支払わないなど)は、働く人と企業の間でフェアトレードが出来ていないことになり、本来であれば30万円の給料を出すべきところを20万円しか出さない。

有休なし、残業代を払わない、退職金なし、賞与なしなど、働く人に不利な環境を用意してそこで働かせた結果出来た製品というのはどこか悪い所があるかもしれません。

そこで働く人のモチベーションが高いわけがなく、ミスや漏れも多々あると思われるからです。

ですので、安い製品を売るためのコストカットは、どこをコストカットの対象としているのかはとても大切なことであると思います。

もしコストカットの対象が人件費に向いているのであれば、おそらく安かろう悪かろうの製品を購入してしまうことになります。

そのため、安いことは必ずしも良いことであるとは言えないのです。

適正価格であることは、会社と消費者とのフェアトレードとなる

適正価格であることは、会社と消費者とのフェアトレードとなる

適正な価格の製品を買うことは、会社にも利益をもたらし、消費者にも一定の品質の製品が渡るという、会社と消費者との間にフェアな関係が生まれるということです。

適正価格でも会社側がコストカットをやっていて、儲けを大きく出す、ぼったくり商売を行っている可能性はあるのですが、そういう会社なはSNSがある時代、内情がリークされ、評判を落とすことになるので、まともな会社であればぼったくり商売を行うリスクが大きいことを承知しています。

なので、まともな会社は適正なコストをかけてしっかりとした商品を作り出し、適正な価格で商品を売ろうとします。

従業員の給料や外注のコストも適正にしているので少し高値になりますが、その分に見合ったしっかりとした商品が手に入るわけです。


こんなことを言う自分も安さで商品を選ぶことがありますが、たいていの場合、価格と製品の価値が見合ったものを選ぶように心がけています。

あまりにも安い商品は何かがあると疑っているからです。

安価なプライベートブランドは工場の稼働していない時間を有効利用しているから安いと聞いたことがあります。

また、製造業の会社とスーパーやディスカウントストアを運営する会社が中間マージンを含まずに直接取引をしているから安いとも聞いたことがあります。

この安さは問題があるわけではなく、ある意味適正な価格になっていると言えます。

消費者にとっての安さはかなり大切なことです。

しかし、この安さにばかり気を取られている消費者ばかりだと、適正価格よりも安くで売ることになりデフレを招くため、景気は良くなりません。


適正な価格で売り、会社が社員に適正な還元をする。

消費者は適正な価格で買い、しっかりと消費を行う。

このことが景気を良くし、製品が売れることによってインフレが起き、景気が良くなっていくのです。

消費者が製品を買い叩くと、自分の労働力も買い叩かれるようになります。

それは消費者が安いものを買うと企業がコストカットをするようになり、それが回りに回って自分の働く会社にも影響してきて、給料に影響するからです。

なので、買い叩くという行為は絶対にやってはならず、適正な価格の商品を買うことをしっかり心掛けた方が良いです。

一人では変わりませんが、日本全体でこの動きが出るとデマンドプル型のインフレに移行していき、日本も成長していくことが出来ると自分は考えています。

高い製品だからいいものとは限らない

高いものと言えば高級なものと言うイメージがあるかもしれません。

しかし、ある程度では価格が高ければ品質がいいという関係が生まれますが、それ以上は価格の方が先行してしまいます。

仕入れのコストを上げるのにも限りがありますし、人件費もそこまで高給にするわけでもない。

そうなると、会社が利益目的のために高い価格を設定して売り出しているということも考えられます。

良いものが高いというのは成立しますが、高いものが良いものであることは必ずしも成立しません。

そのため、価格と品質はどこまでバランスが取れているか?

高い割に美味しくない、すぐ壊れる・・・こういうことは滅多に起きないことではなく、まあまあ起こり得ることです。

そのため、高いものが良いものであるという先入観は持ってはいけません。



今の時代、税金や社会保険料、年金の支払いが厳しく、なかなかいい生活が出来ない状況になっています。

しかし、だからと言って安いものばかりを買うのではなく、しっかりと価格と品質が見合ったものを買っていくことが大切です。

安いものばかりを買うことが日本をデフレと呼ばれる状況を作り出しました。

消費者の意識を変えていくのはまず一人から、少なくともこの記事を読んでいただいている方から変えていくことが、健全なインフレを起こし、景気を良くするための手がかりとなるでしょう。

安いものを買いまくるよりも、余計なものを買わない。

こちらの方が大切です。

給料の天引きが多くて苦しいですが、それでも安く買うことより別の費用をカットしてうまく乗り越える方法を考える必要があります。

買い物で一円でも安いものを買い求めるよりも大きなコストを削ることが出来る方法は何かあるはずです。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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