投資と聞くとギャンブルとあまり変わらないと思われる方も決して少なくはないと思います。
実際に投資をしていない方の考えとしては、投資はリスクを背負って行うもので、大儲けすることもあれば、大損することもあるという考えになるでしょう。
ただ、投資をしない人が思い浮かべる投資はFXや暗号資産、バイナリオプション、個別株投資といったものがあり、特にFX、暗号資産、バイナリオプションは投機と呼ばれるものであり、確かにギャンブルとほとんど変わりがないものです。
投機は世界中を相手にする超大型のカジノみたいなものであり、ゼロサムゲーム、またはマイナスサムゲームとなるため、投資家の出した損失を別の投資家で分け合うようなものです。
しかし、個別株投資やインデックス投資は確かに元本割れのリスクがありますが、きちんとした投資のし方をすると、利益を出すことが出来ます。
特に、インデックス投資はきちんとした指数を選べばプラスサムゲームとなり、ギャンブルとは言えないものになります。
なので、投資とギャンブルは必ずしもイコールで結べるものではありません。
今回はこのことについて説明します。
投資とはどういう意味か?
まず投資とはどんな意味を持つのかを考えて見ましょう。
投資とは長期的に見て成長しそうなものにお金を投じること。
マンション投資、不動産投資はその物件が将来的に価値が上がることを見込んでお金を投じること、株やインデックスへの投資は長期的に見て会社が成長して株価が上昇することやインデックスが右肩上がりの上昇をすることを期待してお金を投じることです。
知識とメンタル力があれば利益を高確率で得ることが出来るものであり、逆に知識とメンタル力がなければ、含み損を抱えて損切りしてしまうという負けパターンにはまってしまいます。
投資とは、本来であれば時間をかけてやるものであり、短時間で結果を出すものではありません。
時間をかけてしっかりと継続していく力で利益を生み出していくものが投資であり、苦労せずに大金を手に入れようとして投資に手を出すのは投資ではありません。
ギャンブルとはどういうものか?
ギャンブルとは結果が不確定なものにお金を投じることです。
パチンコや競馬、カジノや宝くじなどがこれに該当します。
いずれも胴元が儲かるものであり、賭け金に対してリターンが少なく設定されており、大きなリターンが得られることもありますが、その確率は低く設定されており、大抵は元の金額からお金を減らす結果となってしまいます。
胴元が儲けの分のお金を抜いた後に、ギャンブルの参加者にお金を分配するのがギャンブルの原理であり、ギャンブルに参加した時点で、リターンの期待値が賭け金よりも下回ってしまうため、トータルで負けることがほぼ確定してしまいます。
一時的にトータルで勝ってしまうことがありますが、ギャンブルを長く続ければ続けるほどトータルで負ける道を歩み続けてしまいます。
基本的に楽して儲けたいという人が手を出す傾向にあり、堅実に資産を積み上げていきたいという人が手を出すことは少ないのがギャンブルです。
ギャンブルは、楽して儲けたいという心理に付け込んでお金を巻き上げるシステムのことであり、着実に積み上げて資産を増やしていく投資はギャンブルに該当しません。
一般的に投資と思われているが投資ではないもの
一般的に投資と思われていても実は投資とは言えないものも存在します。
例えば以下のようなものがあります。
- 暗号資産
- FX
- デイトレード
- バイナリオプション
暗号資産についてはビットコインの価格が暴騰した、急落したとニュースになるので、よく耳にすることが多いのではないでしょうか。
しかし、暗号資産の価格の変動は経済の成長に関係がなく、需要により決まります。
暗号資産は買われるほど価格が上がり、売られるほど価格が下がります。
そして、FXですが、これは為替の上下で利益、損失が出るものです。
厄介なのがレバレッジという所持金の何倍もの額を賭けられることですね。
利益が出れば大きいですが、損失が出ると一瞬で所持金をすべて失いかねない危険なものです。
レバレッジなしで少額やる分には大きな損失になりませんが、ゼロサムゲームで長期的な利益が見込めないので、どのような投資のし方をしても投機になってしまいます。
デイトレードはモニターを一日中見て購入と売却を繰り返す行動のことです。
短期での売買を繰り返すやり方で、知識とセンスが問われるものです。
株に投資をしているものの、売買手数料を考えるとプラスサムゲームになるとは言えず、素人がやって簡単に勝てるものではありません。
デイトレードで億単位を儲けた人や仮想通貨で儲けた話も聞きますが、そういう人はレアケースでほんの一握りというのが現実なのです。
大きく儲けている人がいる一方で損している人が多数存在することを忘れてはなりません。
バイナリオプションは一定時間後に為替が上昇するか下落するかを予想するものです。
つまり、バイナリオプションは値の上限がないカードのハイ&ローゲームをやっているのとあまり変わりません。
為替はどう動くか誰にも分かりません。
上昇傾向が続いたかと思ったら急に下落したりするので、予想が立てられないのです。
また、短期で結果が出るため、長期にわたってしっかり資産形成していくのには不向きです。
このように短期的な利益を目指すものは投資ではなく投機という言葉が使われます。
投資にはどんなものがあるか?
では投資とはどんなものがあるかというと以下のようなものが当てはまると思います。
- コモディティ
- 不動産
- 株、ETF、投資信託
コモディティは、分かりやすく言うと金、銀、プラチナなどのことです。
原油もこれに該当します。
配当は出ませんが「有事の金」などと言われていて、価格が上昇する局面があります。
また、金は有限の資産ですので、買われることが続くとどんどん値段が上がっていきます。
そのため、将来の資産形成に資産の一部として持っておく分には悪くないかもしれません。
ただし、保管料など、色々と手数料が取られるので、よく調べたうえで金に投資するかどうかを考える必要があります。
または、金に投資するETF(GLDなど)を購入するかですね。
不動産投資は将来的に資産価値が上昇する物件に投資することですね。
知識が必要で初心者にはあまりお勧めしませんし、自分も実際に投資をしていません。
不動産の投資信託でREITというものがあるのですが、この投資信託は直接オーナーになることなく不動産に投資できるということで、こちらに含めておきます。
ただし、不動産に関してはみんなで大家さんやCOZUCHIのような匿名組合契約で投資を行うものは投資対象として除外するべきです。
匿名組合契約で投資をするものは、投資には含みません。
不動産投資に必要な知識を他人に任せてはいけませんし、自分の知識や能力で投資できるものだけに投資をするのが投資の原則だからです。
ETFは株の詰め合わせパックのようなものです。
株と同じように買うことも売ることも出来ます。
しかも、いくつもの株に分散投資することも出来ます。
株に投資するもの、債券に投資するもの、様々ありますが、きちんとしたものを選んで購入すれば長期保有が可能ですし、実際に自分の投資のメインになっています。
投資信託は証券会社が投資家から集めたお金で株や債券を買って運用する商品です。
投資信託は玉石混交であり、まず証券会社の窓口で紹介されるようなものは購入してはいけません。
また、毎月分配型の投資信託も購入してはいけません。
毎年かかる手数料が0.5%を超えると高いと考えるべきで、自分が持っている投資信託はすべて0.2%もかかっていない優秀な投資商品です。
基本的に日本以外のインデックス運用の投資信託を買うこと、これだけに注力すれば地雷を引き当てる可能性は低くなるでしょう。
投資に対して正しい知識を持つ
このように、ギャンブルと投資は決してイコールではないものであり、投資=ギャンブルという間違った考えで拒んでしまうと将来の資産運用の幅が狭くなってしまいます。
確かに投資には注意が必要なものもあり、それを避けないと損してしまう可能性もあります。
しかし、右肩上がりで成長していくものに対してお金を投じて長期間保有するのはギャンブルよりもリスクが小さく、暴落の時の対処をどうするかを考える必要があるくらいです。
国の成長、世界の成長、企業の成長にお金を投資するのは金利が低い日本では今後重要になってくるでしょう。
国がNISAやiDecoといった投資に関する課税を免税や軽減する制度を作ったのは今後投資が重要になるからです。
投資についての基本的な知識は必要ですが、その知識は当ブログに限らず、書籍などでも学ぶことが出来ます。
投資をギャンブルとして拒絶するのではなく、リスクを正しく恐れて、資産運用に組み込んでいくことが大切です。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。