今回は子供の勉強と大人の勉強の違いについてお話ししたいと思います。
大人になってからの勉強は大切ですが。どうしたらいいか分からない方もいると思います。
子供の時はきちんと勉強できていたのに、大人になると勉強が出来なくなった。
その違いは子供の勉強と大人の勉強が異なることによるものです。
子供の勉強と大人の勉強を同じように認識していると、大人になってからの勉強はうまくいきません。
子供の勉強は授業で習った内容をそのまま答える能力が問われる
子供の頃の勉強はテストでいい点数を取るための勉強です。
そのため、応用力はあまり問われず、授業で習ったことを復習し、テストは授業で習った知識をそのまま書くようなことが主体となります。
こんな状態であるため、子供の勉強では暗記が占める割合が自然と多くなります。
算数や国語など、計算力や読解力など、応用が問われるものもありますが、社会や理科、漢字の読み書きなどは暗記がほとんどになります。
習ったことを理解してテストで答えるという能力も求められますが(これは中学、高校になるにつれ割合が増えていきます)、授業で習っていない解き方をすると不正解になる場合があり、皆と同じことを同じようにやるということを求められる傾向にあります(まぁ、授業で習っていない解き方をして不正解にする教師は子供の将来成長する芽を摘んでいるという点で良くない教師ではあります。優秀な教師であれば花丸を付けて「いいね!」と書いてくれることでしょう)。
また、子供の頃の勉強は受け身であるとも言えます。
予習、復習は大切ですが、基本的に授業という、教師から生徒に対して一方的に説明して学ぶ場が与えられるわけです。
そのため、自らテーマを探して勉強するということがほとんど求められません。
あるとすれば夏休みの自由研究位でしょうか?
夏休みは宿題をやり終えたら遊びに出かける人が多いと思います。
宿題が終わったからと言って、さらに勉強に励む小学生は本当に少ないと思います。
これが中学、高校になると夏休み明けに実力テストがあったりして、そのための勉強をしておくことも求められるようになりますが、やはり決まった範囲の勉強をするという点では同じですね。
それにテストの勉強といってもせいぜい2~3週間程度で、それ以外の時は遊びに行ったり部活に励むことが多いのではないでしょうか?
夏休みに勉強だけで過ごすという子供は進学校の子や教育熱心な親のもとで育てられている子以外にはほとんどいないのではないかと思います。
子供の勉強から大人の勉強に転換する大学生時代
高校生の時までは授業で習ったことをきちんとテストで答えられれば、優秀だとみなされていました。
大学の成績も似たようなものですが、大学では少し自由な点が出てくるようになります。
講義に参加しても参加しなくてもいい(個人的には出席日数が単位に関係する講義もあるので、講義に参加したうえで内容を後で復習し、分からない所をきちんと教官に確認するという姿勢を身に付けておくことをお勧めしますが)。
単位を取得できさえすれば、卒業研究を4年時に経験して4年で卒業できる。
大学から修士に行く場合は修士の入試があるため高校受験と似たような勉強が必要ですが、そうではない人は単位を取れさえすれば、問題のない大学生活となるのです。
しかも優でわざわざ取る必要がない。
60点以上を取って可で単位を取得しても(ここは大学によって基準は違うのかもしれませんが、自分の通っていた大学では60点以上が可でした)単位を取得したとみなされるので、あまり完璧に勉強しなくても単位が取得できるわけですね。
この単位を取るための勉強は高校生の時の勉強とあまり変わりません。
しかし、選択で単位を取得することが出来たりして、自分の興味がある分野を勉強して単位を取るような自由度があります。
そして順調に単位を取ることが出来れば、4年生になってから卒業研究というものがあります。
卒業研究ではどこかのゼミに所属して研究をするわけですが、ゼミに所属すると教授や準教授が上司となり、テーマに沿った内容を自分で考えて研究を行う。
ここでは仕事のやり方を勉強することにもなります。
バイトやインターンでも仕事のやり方は学べますが、両方をやらない時は卒研のゼミが初めての社会人になるための準備期間となります。
そして、研究を進めていると、3か月くらいかけて卒業研究に関する論文を作成して、論文の内容をプレゼンテーションすることで、卒業研究の最後の仕上げとなります。
この成果をもって卒業となるのか、もう1年4年生をやるのかという話になるのですが、たいていの場合は卒業できるので、まぁWebからのコピペなどをする人がいるわけです(最近ではChatGPTで出てきた内容をそのままコピーする人もいそうですが)。
あまりにもひどいコピペだと他人の研究内容を自分の研究内容として発表するなど、大学としても好ましくはない状況になるので、卒業論文としてNGとなる可能性があります。
それ以前に他者の研究内容をコピペすること自体が好ましくなく、自分の研究内容を自分の言葉で発表できるか?
これが一番大切になるのです。
このプレゼン能力は社会人になるとかなりしっかりと叩き込まれます。
それに比べると甘いのですが、前向きに取り組むと社会人になるための準備の一つとして活用できます。
よって、大学での勉強というのは社会人になるための準備の勉強と高校と同じ授業を受けてテストである程度の成績を取るための勉強という、大人の勉強と子供の勉強の中間という位置になるわけです。
大人の勉強は自分が学びたいことを学ぶ
大人の勉強は大学の頃の勉強とまた違ってきます。
仕事に関係があること、そして自分が興味があることを学んでいく場になります。
そして学んだことをただ暗記することだけではなく仕事に実際に活かしていくことが求められたり重視されることがある。
これが大人の勉強です。
授業は受けても受けなくてもいい。
授業を受けたければSchooなどを使って授業を受けることもできますが、自分で本を買って勉強することもできる。
この勉強のやり方は、実は大学生の時も出来たりするのですが、多くの人はそれに気づかずに社会人になってからやることになります。
そして、大人の勉強の最大の特徴は勉強をしてもしなくてもいいということです。
どちらを選ぶかはその人の自由ではありますが、勉強をやる人とやらない人とで差がついていくことは確かです。
そのため、上を目指すのであれば自ら進んで勉強をしなければいけないというのが大人の勉強でもあります。
ここが子供の勉強と大人の勉強の大きな違いであり、「やらなくていいのであればやらない」と考える人が多いため、日本の社会人の勉強時間の平均は酷いことになっています。
自分から勉強しないといけないということは本当に自分から進んで勉強をしている人もいるということ。
「やらなくていいのであればやらない」と考えて勉強をすることを放棄している人は今後大して出世しないし、給料も増えないはずです。
そもそも「やらなくていいのであればやらない」と考えている人は仕事に対する意欲が低いことも多い。
やはり強いのは「やらなくて良くても自分を高めるために勉強をやる」と考える人でしょう。
仕事に対するスキルがしっかり身についていて、お金や副業に対する知識もある。
つまり、今いる会社でしか通用しないスキルだけではなく、どこに行っても通用するスキルを学んでいる。
そんな人が最強といえるわけです。
子供の勉強はテストや入試でいい成績を取るための勉強であり、そこに自分の考えをアウトプットすることは求められません。
しかし、大人の勉強は子供の勉強とは違い、教科書通りではなく、自分の仕事や生活にアウトプットしていくことが求められます。
そして、大人の勉強はやるのも自由、やらないのも自由。
やらない自由を取る人が多いということは、あえてやる自由を取るうまみもあるということ。
大人になってから勉強をする人としない人との差は1年くらいでは大した差は付かないでしょう。
しかし、これが5年、10年と経っていくと積み重ねてきたものの大きさがはっきりと現れるようになり、順調な人生を送るか、お金に困る人生を過ごし続けるかの差になります。
なので、自分は大人の勉強はぜひやることをお勧めします。
そして、将来に豊かな人生を送れるための土台をしっかり築いていきましょう。
今まで大人の勉強をしてこなかった人もこれからがチャンスです。
定年後に勉強するのはやや遅いと言えますが、50歳くらいまでであれば十分間に合いますので、今すぐにでも大人の勉強を始めることをお勧めします。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。