給料がいいからその仕事を選ぶ。
これは一見いいことのように思えますが、実は悪いことでもあると言えます。
給料がいいのは条件の一つとしては必要なことですが、最も重視するべき条件としてしまうと、後悔してしまうことになるかもしれません。
給料が安すぎるのは生活に支障が出るためNGですが、どんな仕事をするのか?
給料が高ければどんな仕事でもいいのか?
好きなことや得意なことはできるのか(プライベート時間での副業や本業として)。
このことはかなり大切なことであると思います。
目次
給料がいいということと良い職場であることはイコールではない
給料がいいというのは儲かっているから給料がいいということもあります。
しかし、中にはかなりの激務の対価としていい給料がもらえる仕事もあります。
また、激務でありながら給料激安、賞与、退職金なしという社員になると奴隷のような扱いを受ける企業もあります。
激務の対価として高い給料を得られる職場で働くためには、人生のほとんどを仕事に捧げる覚悟が必要になります。
また、体力的にきつく、精神的にもきついため、体調を崩したり、心が病んでしまったりするリスクがあります。
体調を大きく崩したり心を病んだりすると長期の通院が必要となり、かなりの費用が掛かるようになるのでなるべくなら避けたいところです。
給料が良くて激務だと、お金を使う時間がないということで、確かにお金が貯まっていくのですが、お金が貯まるまでの時間はかなりの苦行となります。
だから、給料が高いというだけで職場を選ぶと甘くない現実を知ることとなり、その仕事に付いていけなくなる可能性があります。
残業はピーク時は月に50時間から80時間。
そうではなくても毎月30時間から40時間の残業がある。
自分の経験から言うと、毎月30時間の残業でも通勤時間があると結構きついです。
都心の郊外の自宅から都心の会社に毎日通勤して残業が80時間というと、相当な体の疲労と心の疲労があるはずです。
このハードワークに耐えられればいいのですが、そうではない場合は、自分にとっていい職場ではないということをきちんと意識しておいた方がいいでしょう。
給料が安すぎる職場はNG
給料がいい職場はNGということを説明しましたが、給料が安すぎる職場もNGです。
例えば月給が20万円で手取りが15万円位の会社。
大手の20年くらい前の新卒の給料よりも安いですね。
実家から通うのであれば生活が出来ますが、部屋を借りて生活するのにはきつすぎる収入です。
地方の木造アパートか建築してからかなり時間が経っているマンションのワンルームを借りるだけで、家賃と生活費、光熱費、通信費などを払うと15万円というのは結構簡単に使い切ってしまいます。
なので、生活費を切り詰めて節約をしなければならないのですが、生活レベルを上げたくてもできずに、それがストレスとなってしまい、心の健康上も良くありません。
月給20万円というのは新入社員の給料として考えても安いのですが、ここから給料がきちんと上がっていくのであれば問題ありません(早い段階で貯金や投資、趣味にお金を使うことが出来ます)。
しかし、毎年のベースアップがなく、どんだけ働いても給料が増えない、つまり労働力ややりがいを搾取する会社の場合、働いたその期間をうまく活かせなかったことになります。
人生の時間は限られているのに、何年も給料の安い会社で働き、給料も増えずに貧しい生活をすることは、人生においてかなり大きな損失です。
特に20代や30代といった仕事の実力が大きく伸ばせる時期に安い給料で使われ続けることは、他の人よりもかなり不利な位置に立たされてしまうことになります。
もし、市場価値を高めるために仕事できっちり成果を出し、勉強や自己啓発に取り組んでいれば、この状況を転職という手段で脱出することが出来、適切な給料で適切なレベルの暮らしが出来るようになるでしょう。
しかし、賃金が安い状況を憂うだけで仕事で給料相応の成果を出してそれ以外は何もしてこなかった場合や、安い給料なのに大量のサービス残業や休日出勤、有給取得日数ゼロと言ったプライベートな時間を持てないまま我慢して働いた場合、その安い給料がその人の市場価値と同じになってしまいます。
そうなってしまうと、低年収のループから抜け出すことが困難になり、定年まで同じような低収入で働き続けなければなりません。
なので、ある程度のレベルの給料がもらえるというのは大切なことであり、貯金や自己投資が出来る給料をもらえるからこそ、自分を高めて、より働きやすくして待遇のいい会社に転職できるのです。
最も大切なのは仕事の内容
ワークライフバランスと仕事の内容のどちらが大切かは悩むところですが、個人的には仕事の内容の方が大切なものであると考えています。
なぜなら、仕事をしていてやりがいや楽しさを感じることは、日々の生活や仕事のモチベーションに影響を与えるからです。
給料が良くても仕事をしていて楽しくない、苦手なことばかりをやらされる。
こんな感じだとストレスを感じてしまうことでしょう。
良い給料をもらっていても人間関係以外の理由で退職していく人は一定数います。
それはなぜか?
良い給料をもらっていても、仕事にやりがいを見いだせなくなったり、ワークライフバランスがきちんと成立しなくなったりすると、何のために仕事をしているのかが分からなくなるためです。
特に目的意識がはっきりした出来る人ほどこんな状況を嫌います。
そのため、仕事にやりがいや楽しさを求めることを重視するというのは、決していい加減にとらえてはいけないと思います。
仕事でやりがいを感じるためには仕事できちんと結果を残せること。
それはつまり、仕事が苦手ではないことであり、得意な仕事か、得意でも苦手でもない仕事であるかのいずれかである必要があります。
仕事が好きかどうかも大切ですが、大好きであるという理由だけで仕事を選ぶのはあまりお勧めしません。
そこそこ好きというレベルの方が長続きします。
大好きなだけであれば仕事の厳しさを知った時に大好きから大嫌いになる可能性があるためです。
例えばパン職人になりたくて普段から趣味でパンを焼いている人が、製パン会社の工場で働くことになったとします。
工場は蒸し暑く、パンの香りがずっと漂っている。
しかも、夜勤などのシフトがあり、生活が不規則になる。
休日も年に100日も取れないし、休みの日もシフトが抜けると工場で働かなければならない。
こんな状況が毎日続くと製パン会社の工場で働くことが嫌になり、パンを見ることすら嫌になるかもしれません。
せっかくの楽しい趣味である大好きなパン作りが、地獄の思い出が出来ることで、趣味としても楽しめなくなってしまう。
だから、大好きというだけで仕事を選ぶことはあまり好ましいことではないのです。
ただ、そこそこ好き、好きでも嫌いでもないくらいのレベルであったら、大変なことが起きても意外と何とかなります。
まあ、こんなものかと思って頑張ることが出来るわけです。
確かに好きでも嫌いでもない仕事や、そこそこ好きな仕事でも現実を突きつけられると嫌になる人もいますが、それはその職場にも問題があります。
パワハラとモラハラが当たり前だったり、納期がきつすぎたり、上司のご機嫌取りをしながら仕事をしなければならないようであれば、だれでも嫌になります。
ただ、それを我慢して仕事をしていく人がその会社で上に行けます。
そして、部下からご機嫌取りをしてもらい、自分は有頂天になり、自分が上司にしていたことを忘れて横柄な態度を部下に取るようになる。
これはこれでいいと思う人もいるかもしれませんが、個人的にはバッドエンドですね。
確かに苦労すること自体は否定しませんが、途中から成長することを止めてしまうような立場になってしまうと、それ以上自分を成長させることが出来なくなります(むしろ成長をさせないと筋力の低下と同じように自分の仕事能力の低下につながってしまいます)。
だから、どんな立場であってもお互いに切磋琢磨して頑張ることが出来たり、人の上に立つ立場になっても勉強することが多いような職場で働く方が、もしも自分の身に何かあった時に役に立ちます。
成長をすることを忘れた人は、何か問題が起こって転職せざるを得なくなった時に、横柄な態度が抜けなくなっていて転職がうまくいきません。
だから、成長を楽しむためにそこそこ好き、好きでも嫌いでもないくらいの仕事で、しかも得意であるか苦手ではない仕事で頑張るのが一番いいと思います。
基本的に苦手なことはあまり好きではないはずです。
一部例外はあると思いますが、好きでも嫌いでもないかそこそこ好きくらいの仕事であれば、うまくいくはずです。
ただ、どの仕事でも苦手な仕事を振られることがあるかと思いますが、仕事内容で苦手な部分が多く占めるようなものは仕事として選ばないほうが賢明です。
ここまで大好きなことを仕事にするなとお話してきましたが、大好きなことを仕事にしてもいいものがあります。
それは副業として大好きなことをお金に換えることです。
副業も難しくてなかなか成功することはありませんが、まずは趣味として大好きなことを打ち込んだことを一般公開し、そこから仕事につなげて収益化すれば大きなリスクを負わずに仕事が出来ます。
副業から撤退する場合も、お金を稼ぐのに向いていないことであることが分かった場合は、大きな負担もなく、副業から趣味に戻すことが出来ます。
ただ、大好きな仕事を本業にするのと同じように、自分に負担がかかりすぎないよう、無理のない範囲で副業をやるようにしてください。
負担がかかりすぎると大好きなことから大嫌いなことになってしまう可能性があります。
それはとても不幸なことでもあるので、なるべく大好きなものを大嫌いなものにするような行為は避けたほうが良いです。
ワークライフバランスも仕事選びに大切なこと
ワークライフバランスも仕事選びに欠かせない要素になります。
多少嫌いな仕事をしていても、プライベートで好きなことをやっていればストレスを大きく貯めることがあまりないからです。
いくらやりがいのある仕事でも、休日が少なくてきちんと休めなかったり、せっかくの休日に仕事の連絡が頻繁に来てまともに休めなかったり、有給が全く取れず、土日出勤当たり前の環境では長続きはしません。
仕事の休憩時間も然りです。
昼の休憩時間はきちんと休まなければなりませんし、昼の休憩時間もパン1個をかじって残りの時間で仕事をする。
これではきちんと昼に休むことが出来ずに、午後の仕事のパフォーマンスが落ちてしまうことになります。
土日はプライベートな時間を取って充実した休みを過ごすべきです。
週休1日は休みの一日を疲れを回復させるために専念させることになり、趣味に時間をあまり使えないので割ときついです。
ですので、ワークライフバランスが良くてプライベートな時間を持てることは、給料がいいこと、やりがいがあることと一緒に並べられるくらい大事なことであり、とにかく自分の時間が持てることがお金と心を豊かにするのに大切な要素になります。
自分の時間を持てないと副業が出来ませんし、自分のための勉強や自己啓発も出来ません。
休日は寝て過ごすだけ。
そして、休日も仕事の連絡が頻繁にあって、結局休めないまま憂鬱な月曜を迎える。
そんな日々を送って果たして良いのか?
働きすぎることは人生の後悔につながります。
人が死ぬ前の後悔で「働きすぎたこと」と答える人が結構な割合でいるわけで、若い頃から働き盛りの頃の大部分の時間をがむしゃらに働くことで自分を犠牲にして自分らしい人生を過ごせなかったことが、後悔として残ってしまうのではないかと思います。
ですので、こんな後悔を残さないためにもワークライフバランスをきちんと重視して、自分の好きなことや趣味の時間、自己啓発や自己投資の時間を取る。
残業時間が月30時間くらいであり(通勤ありだとこの時間でも結構きついのでなるべくテレワークで)、通勤時間が片道一時間以内であればワークライフバランスは最低限保てます。
それを超えると家に帰って寝るだけの生活に近くなってしまうので、ワークライフバランスの面もきちんと考えて仕事を選ぶようにした方がいいです。
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