外貨で預金をすると、日本円で預金をするのより得をするのでは?
日本の金利が低すぎてそう思う人もいると思います。
しかし、現実はそう甘くはありません。
今回は、外貨建て預金について気を付けるべきことをお話ししたいと思います。
目次
外貨建て預金(外貨預金)とは?
外貨建て預金とは日本円をドルなどの外貨に換えて預金することです。
外貨建て預金をすることで、日本円よりも高い金利で利息を受け取れるものがあります。
しかし、外貨建て預金を利用することを検討するにあたり、注意しないといけないことがあります。
この注意しないといけないことが、自分が外貨建て預金をお勧めしない理由に直結していますので、次章で説明します。
外貨建て預金における問題点
外貨建て預金について、以下の問題点があります。
- リスクにリターンが見合っていない
- 円→ドル、ドル→円など、円から外貨に両替する時と外貨から円に両替する時の二回で手数料が発生する
- 為替差益で元本割れをすることがある
- ペイオフ制度の対象外
それぞれ説明してみることにします。
リスクにリターンが見合っていない
まず、外貨建ての預金についてですが、普通預金の金利がかなり低く、定期の金利はそこそこといった印象を受けます。
しかし、定期預金は金利が高くても2年や3年と短期のものであり、複利の力を活かすには期間が短すぎます。
普通預金の金利に関しては、金利が1%を超えていないところがほとんどで、銀行によっては日本円の金利とほとんど変わらないところもあります。
金利が1%を超えていないということは、毎年のインフレ率を2%で計算するとインフレに対して預金のお金の増え方が追い付いていないということになります。
これは、実質的にお金の価値が下がってお金が減ることと同じであり、外貨自体にリスクがあることとを考えると、普通預金も定期預金もリターンが見合っていないという考えに至ります。
外貨に両替する時と外貨から円に両替するときに手数料が発生する

株や債券もそうですが、外貨で資産を持つときは購入時に円→外貨、資産を日本円にする時に外貨→円の二回で手数料が発生します。
最近は手数料が安いところもありますが、1ドルあたり25銭の手数料も馬鹿に出来ません。
往復で50銭はなかなかのインパクトになります。
預入→引出の期間が短いと、ただお金が減るだけになってしまいます。
なので、普通預金は明らかに資産運用の手段として向いておらず、定期預金で引き出せないようにして定期預金の期間満了後に日本円に変えるというのがベストになります。
しかし、外貨で定期預金を行うとしても最大の問題が待っています。
その問題はとても厄介であり、下手すると外貨で発生した利益を吹き飛ばしかねない危険なものです。
為替差益で元本割れすることがある
外貨での預金の最大の問題点は為替差益の問題になります。
日本円と外貨のレートは常に変動しており、円が高くなったり安くなったりするため、見通しが非常に不安定です。
円高になると外貨の価値が下がるので、外貨で預金している分の価値が下がってしまいます。
資産運用のために外貨の預金をしていたのに、結果として資産が増えるどころかマイナスになることも十分考えられます。
また、外貨の価値が時間が経つにつれ右肩上がりで上昇していくということがないので、頼りになるのは毎年の利息だけになってしまいます。
利息は一応複利になりますが、税金を差し引いた後の利息が実質の利息となるので、銀行のホームページに記載している金利で運用が出来ると思わない方が良いです。
最悪なのが円安の時に外貨預金を始めて、外貨預金の期間満了後に円高になってしまうケースです。
例えば1ドル150円で外貨預金を始めて、円に換えようとしたときに1ドル110円になっていた。
ドルの価値が73%くらいまで落ちてしまっているため、利益を出すためには少なくとも40%くらいはドルが増えていなければなりません。
しかし、そこまでの利益を出せる外貨建ての預金の投資商品はほぼ存在しません。
「まさかそこまで円高になることはないだろう」、「このまま円安が続くんじゃないのか?」、などと考える方もいるかもしれませんが、暴落が起きた時は円が買われ円高になる傾向があります。
また、為替介入による円高も考慮しておかなければならず、円安がずっと続くと考えるのは、チーズステーションにずっとチーズがあるという考え方と同じようなものです。
「チーズはどこへ消えた?」の話ではチーズがチーズステーションから突然消滅してしまいました。
同じことは、外貨建て預金でも起こる可能性があるのです。
ペイオフ制度の対象外である
日本の銀行にお金を預けた時にその銀行が破綻してしまうと、1000万円までは預金が保護されます。
この仕組みをペイオフ制度と言います。
しかし、外貨預金の場合はこの預金が保護されるペイオフ制度の対象外となり、外貨を預けた銀行が破綻してしまうと、外貨として預けたお金はすべて消えてなくなることになります。
「銀行が破綻することなんてあるのか?」と考える方もいるかもしれませんが、普通にあり得ることです。
昔は存在していた銀行が、今は存在していない、または別の銀行と統合してしまったというのが、普通に起こりえるのです。
そのため、ペイオフ制度で保護されない外貨預金はかなりのリスクを背負うことになります。
外貨預金を行った銀行が破綻した時に、「預けたお金を返して」と主張しても、ペイオフの対象外なので返ってくることが無いのです。
外貨での預金は一見魅力的に映るかもしれません。
しかし、金利、外貨に両替する手数料、外貨から円に両替する手数料、為替レートの変動など、資産運用の手段の一つとして確実に資産を増やしていける手段であるとは言い切ることが出来ません。
銀行からおすすめされることもあると思いますが、営業トークに惑わされることなく、こちらも知識を付けてきちんと断ることが出来るようにしましょう。
外貨での預金よりもいい資産運用方法はありますので、しっかりとお金について勉強して正しく資産を運用していきましょう。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。