当たり前は当たり前ではない

広告 言葉の話

常識だから当たり前という考えや今までそうだったから当たり前という考え方は変化が起きた時に対応できなくなる

何かに関して常識だから当たり前という考えを持つ人がいます。

また、今までそうだったから当たり前という考えを持つ人もいます。

しかし、その考えは必ずしも正しいことではありません。

常識というのは多くの人が共通して持っている知識と思われがちですが、個人の中の常識はその個人が過ごしてきた今までの人生で正しいと思っていることであり、客観的なものではありません。

確かに業界の中でこれが常識だから当たり前という考えがありますが、あくまでもそれは慣習的なものであり、本当にそれが正しいか、きちんと理由を言える人がいないものもあります。

つまり、常識だから、今までそうだったから当たり前と思っていることは、本当は当たり前ではないのです。

この視点は大事なので、記事として書いてみることにしました。

常識だから当たり前の考え

世の中には常識という言葉があります。

しかし、多くの場合、常識というのは個人や企業が今まで経験してきたことに対して正しいと思っていることであり、当たり前と思っていることです。

常識というのは研究結果を報告する論文などできちんと裏付けられているものでも、のちの研究で覆ったりするものです。

それなのに、今まで経験してきたことだけを頼りに当たり前である、常識であると判断するのは自分は間違っていると思います。

時代が変化してその経験が通用しなかった時にその常識や当たり前は簡単に通用しなくなってしまうからです。


多くの人が信じている常識というものもありますが、それは教育やマスコミに刷り込まれたものであることも多く、自分で判断してこれが正しい、これが常識だという考えを持つ人は少なくありません。

多くの人が信じているから自分も信じる、そういう周りに流される人が結構多いようです。

多くの人が信じているからそれが常識であり、当たり前であると思うこと。

それは、その常識とされていることを何の検証もせずに、思考せずにそう思っているだけに過ぎません。

多くの人がそうやって常識とされていることを当たり前として信じることで、その考えが間違っているかどうかが分からないのに常識として信じられることになるのです。

こうやって作られた多くの人が信じる常識というのも情報源が偏っているため、正しいかどうか、きちんと答えられる人は案外少ないはずです。

きちんと答えられる人であれば、多くの人が信じていることが常識である、当たり前であると考えてしまう罠にはまることがないわけですから・・・。

今までがそうだったから当たり前の考え

これは年を重ねた人が多いのですが、過去の成功事例を持ち出して「今までこれで成功していたから、今まではこれで通用していたから当たり前のことだ」と考える人がいます。

確かに今までがそうだったから次もそれで通用するというのは、安全な方法のように思えます。

また、慣習だからと言ってその考えを当たり前だと思っている業界や企業も存在します。

その慣習は昭和から引き継がれた古いものであり、令和になった今、疑いたくなるような内容も少なくはありません。

世の中が変化しておらず、今までと同じように通用すれば問題ないと思うのですが、世の中が変化するとその時に求められる価値観ややり方は変化するものです。。

そのため、「今までこれで通用していたから当たり前」と思い続けていると、世の中の変化が起きた時にそれが通用しなくなってしまい、どこかで壁に当たります。

その時に「今までこれで通用していたから当たり前」の考えでゴリ押そうとするのか、変化に応じて考えや手法を変えることが出来るかがポイントになってきます。


今まで通用してきた考えをゴリ押す場合、どこかで失敗することになると思いますが、考えを改めることが出来なければ今までの当たり前が通用しなくなっているので失敗を繰り返し、成果を上げることが出来なくなってくると思います。

それでも今までがそうだったからと思い続けると、その業界や会社の未来は暗いですね。

個人レベルでもこの考え方は不適切であり、今までの考えを持ち続けることは確かに楽ですが、時代の変化に取り残されてゴミになった考えを持ち続けてもどうしようもないのです。

どこかでアップデートしなければなりません。

例えるなら、今の時代にWindows3.1のOSで仕事をしているのと同じようなものです。

これでは仕事になりませんよね。

少なくともWindows10くらいのOSで仕事をしないと、最先端の仕事なんてできないはずです。

会社全体が「今までがそうだったから当たり前」の考えだったら会社ごと、業界全体がその考えだったら業界ごと落ちていくでしょう。


変化に応じて考えを変えていく場合、壁に当たっても「今までの方法が通用しないならどうしたらいいか?」と考えられるので、何度か失敗はするかもしれませんが、失敗から原因を調べることが出来、次につなげられます。

新しい手法に関する調査、そして新しい手法を取り入れたプランとその実行、これがきちんと出来るのでPDCAサイクルもうまく回せるわけです。

結果として時代の変化の波に乗って成長していけるので、いずれ成功にたどり着くことが出来るでしょう。


変化の多い時代に過去の成功事例を持ち出して、「今までこれで成功していたから当たり前」と、しっかり考えることもせずに適用するのはナンセンスなことです。

しかし、これをやってしまっている個人や企業、団体、業界は結構多いように思えます。

これが原因で成長の限界が来ていることも多々あるのですが、当の本人がこれに気付いていないようでは話になりません。

当たり前と思っていることにも間違いはある

世の中は間違った常識や、世の中の変化により通用しなくなった常識があります。

そのため、自分が当たり前と思っていることにも誤りが含まれている(または含まれるようにする)と考えた方がいいです。


ビジネスではこれらの常識や当たり前の中の誤りを見つけ、新しい方法を適用することで成功したという話も多いです。

当たり前の知識の中に安心して居座っていると、平凡かそれ以下の人生を歩んでしまうことになるでしょう。

平凡で済めばいいのですが、会社や業界全体が「今までこうだったから当たり前」の知識の中に居座り続けていると、会社や業界自体が斜陽産業になってしまいます。

しかし、それでも当たり前の知識の中に居座り続ける会社や業界もあるわけで、そういう会社や業界はいずれ淘汰される運命となるでしょう。

今は大手企業でも安泰ではありません。

世界中にライバル企業が多く誕生し、かつて格下であった海外企業が日本の企業を次々に追い抜いていしまい、日本企業はもはや世界を代表する企業ではなくなっています。

それでも日本企業が慣習や「今までそうだった」という考えを持ち続けるのであれば、もはや国内でしか通用しない企業になるかもしれません。

そこを変えてくれる人が常識や当たり前を信じずに新しい考えを積極的に取り入れる人ですが、そういう人を会社になじめないとか何とか理由を付けて面接で落としているとしたらどうでしょう。

その会社は10年経っても100年経っても今の考えのまま、会社が傾いて角度が45度になり、倒れる寸前になるまで分からないのではないかと思います。

スタートアップ企業に抜かれ、特に優秀なスタートアップ企業が成長し、世代交代が起こることも十分に考えられます。


当たり前は当たり前でない。

そう、常識や「今までこうだったから当たり前」という考えを否定的に見ることが大事なのです。

個人の中の常識は自分の経験から作られた主観的なものでしかありませんし、多くの人が持つ常識はマスコミや教育で刷り込まれたものでしかないこともあります。

常識や当たり前を盲目的に信じるのではなく、本当に正しいのかと疑って考えて、調べて、検証して、それでも正しいのであればそのまま信じてもいいでしょう。

考える、調べる、検証する、このうちのどこかで引っかかったのであれば、その常識や当たり前はそのまま信じていいものではありません。

この事をよく理解していただきたいと思います。

今回の話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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