何かをやる時は満点ではなく80点を目指せ。何でも完璧である必要はない。

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何かをやる時は満点ではなく80点を目指せ。何でも完璧である必要はない。

何かをやるときに満点、つまり完璧を目指さないと気が済まない人がいます。

しかし何でもかんでも満点を目指してしまうと疲れてしまいますし、満点を取れるという保障もありません。

たとえ完璧に出来て満足したとしても、それがオーバースペックであったりして、自分にとっては満点でも相手にとってはそうではなくて、思うように評価してもらえなかったりします。

だから、もう少し肩の力を抜いて取り組んでもいいのかなと自分は思います。

80点・・・これがちょうどいいラインではないかと個人歴には考えています。

そこから上を目指すのであれば90点程度を目標とすればいいでしょう。

満点を目指す必要はありません。

80点とはどんな点数か?

大学の講義で単位を取るために試験がありますが、その試験で80点以上を取ると優、70点以上を取ると良、60点以上を取ると可、それ以下だと不可(つまり不合格)です(ここは大学によって少し異なるかもしれません)。

つまりテストにおいては80点以上を取れば上出来であるということ。

単位がもらえ、何の問題もなしに卒業出来て、しかも80点以上を取っている教科が多かったら、学生の時に学習に力を入れてきたことの証ともなります。


では仕事では80点を取ることはどんなことになるかと言うと、業務に支障のある不具合がなくて大体の顧客の要求を満たしたものが出来れば80点になると思います。

例えば、システムの設計と製造ではおおよその業務フローの通りにシステムが動作して、特に何も不自由なく使える。

マニュアル表記や画面の表示の不備、バグが少し残っているけど業務の運用に影響するほどのものではない。

それが80点のシステムだと思います。


他の物を作る場合も同じです。

自分がある程度納得のいく仕事が出来て納得のいくものが出来た。

そして顧客から見ても大体納得してもらえるものになっている。

少し不都合な点はあるけど、使う分にはほとんど問題がない。

80点という点数を仕事に例えるとこんな感じになります。

0点から80点を取るのに必要な苦労と80点から90点にするのにする苦労、90点から満点にする苦労について

0点から80点を取るのに必要な苦労と80点から90点にするのにする苦労、90点から満点にする苦労について

まず、0点から80点を取るのに必要な苦労は、実はそこまで大きな苦労をする必要がありません

新入社員の時に仕事が全くできなくても3年目くらいになると80点の仕事が出来るようになる。

もちろんそれまでの期間、仕事に一所懸命取り組んで、スキルを磨くという努力は必要ですが、大体普通の努力をしっかり続けていると2年から5年くらいで80点を取れる領域に達することが出来ます。


そして、80点から90点にするのに必要な苦労ですが、これは0点から80点を取るのに必要な苦労の半分から同程度になるかと思います。

80点を取るというのはまだ少し足りない部分やミスがあるということで、そこを突き詰めて知識不足やミスをなくしていく。

そんな努力をしていくことで、80点の仕事が出来る状態から90点の仕事が出来る状態となります。

仕事では、80点を取れるようになってからさらに1年から3年くらいで90点の仕事が出来る人になることが出来るようになります。

0点から80点を目指す時に比べると10点を上げるのに必要な努力量が増えますが、目指せない点数ではありません。

しかし、相手が望んでいないところまでこだわることになる場合もあり、80点から90点から目指すことは、0点から80点を目指すことよりも短期的なコストの面では少し効率が悪くなってしまいます。

ただ、そのこだわりが認められて顧客から信頼してもらえることにもなるため、80点から90点を目指す努力は長期的に見ると決して悪いとは思いません


では、90点から満点を目指す苦労はどうかというと、これは80点から90点を取る時よりもはるかに大きな苦労が必要になります。

80点から90点を取る苦労をするよりも、90点から満点を取る努力の方が10倍くらい多い。

だから、いつまでたっても到達できないこともあるのです。

枝葉末節にこだわり、とにかく何のミスもない完璧なものを作る。

システム開発においてはバグ一つないシステムを作るとともに、クライアントからの要望を全て完璧に盛り込んだものにする。

バグ一つないシステムを作るのがほぼ不可能であるのと同じで、全てを完璧にやり遂げたものを作るのはほぼ不可能です。

職人であれば満点の作品を作ることが大きな評価になることもありますが、普通の会社で働いていて満点の仕事をするのはほぼ不可能です。

どんな人であっても失敗はするし、ミスもあります。

このミスや失敗を全くしないように努力することが、90点から満点にするための努力です。


90点でも会社からは評価してもらえるわけですが、満点を取った時に会社から10倍の評価をしてもらえるか?

確かに評価は良くなるでしょうけど、給料が10倍になるほどの評価になることはあり得ないでしょう。

だから、90点から満点を目指す努力はコスパが悪く、お勧めできません。


ものづくりにおいてなるべく品質のいいものを作り続けて品質を向上させていくことは大切なことです。

しかし、品質ばかりにこだわり、完璧な品質にすることばかりを求めていると、お客が本当は何を求めているかということを見落としてしまうことになります。

お客の求める品質よりもはるかに品質がいい。

ここまで聞くと一見いいことのように見えますが、完璧を目指したことで発生したコストをどこかに転嫁しなければならなくなります。

給料のカットなどに転嫁すると社員から不満が出るため、販売価格に転嫁することになるのですが、そうなると普通のお客にとっては価格も過剰、品質も過剰という状態となり、「この価格であれば別の製品の方がいいな」と思うようになってしまいます。

結果として一部の高級品志向のお客だけの製品となってしまい、コストをかけた分の回収が出来なくなることがあります。

80点から90点を目指す苦労はやる価値はありますが、90点から満点を目指す苦労をするとなると、かけたコストと売り上げが比例することなく、コストの大きさだけが負担となり、時には苦労が無駄になるだけではなく、反対に損をしてしまうことにもなります。

ですので、80点がちょうど良く、もっと上を目指すのであれば90点を目指す程度で十分であるわけです。

自分の仕事の結果で80点と評価される仕事をすればそれで十分である

自分の仕事の結果で80点と評価される仕事をすればそれで十分である

80点というのは取るのがそこまで簡単ではありませんが、80点を取ることを目指すことは決して難しいものではありません。

しっかりと努力してしっかりと仕事に取り組んでいれば到達できるものです。

自分の心に少し余裕を持たせ、あまりのめりこまないようにする。

肩の力を程よく抜きながら、きちんと向上心を持ちながら、集中して仕事をする。

これくらいの心構えで仕事をして努力していけば、80点に到達出来るようになります。

細かいことまでは出来ていないが、必要なところは問題なく出来ている。

顧客からの一通りの要望通りにできているし、品質に関しても一定の水準で出来ている。

これが出来ていれば80点の仕事が出来ているということです。


職人気質だと細かい所を気にして対応しようとしますが、これは顧客から実際に要望があったときに対応すればよく、顧客から指摘がない段階であれば、それなりに余力がある場合以外はやる必要はありません。

それに満点の仕事をするために神経質なくらいに細かい所を気にしていると自分自身が疲れてしまいます。

物事は完璧を目指さなくてもいいのです。


以前は完璧な商品が売れることも多かったようですが、海外相手だとオーバースペックで高価となるため、他の国の製品との競争に負けて売れなくなってしまうこともあります。

例えば洗濯機は洗濯出来さえすればいい。

わざわざ乾燥までやる機能を付ける必要はないわけです。

電子レンジもそうで、とにかく温めるか解凍するかが出来ればいい。

御飯用、ミルク用、などといろいろと細かい機能を付ける必要はないのです。


完璧なものは確かに素晴らしいものに見えますが、万人が欲しがるかと言えばそうではありません。

少し力を抜いた80点の商品の方が多くの人から評価されることだってあるのです。

だからまずは80点に届いていない方は80点を目指してみるといい。

それで足りなければ、90点を目指す程度にしておいた方が無難なのです。

90点から満点を目指すとなると労力とリターンが見合わなくなるため、満点は目指す必要はありません。

ここまで自分が説明しやすいように仕事に焦点を当てて説明してきたのですが、副業や趣味でも同じです。

オリンピックや世界大会で優勝を目指すなど、特別な理由がない限りは完璧を目指さずに、80点を目指す程度がちょうどいいのです。

残り20点の余裕を持たせておくことで心に余裕が生まれます。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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