今回は自分が退職代行を使って会社を辞めた時の体験談となります。
退職代行を使うことは良くないのではないか?
退職代行を使うことで円満退職が出来ないのではないか?
そんな考えで退職代行を使うことをためらっている方、退職代行はきちんとしたものを選べば怖いものでもないし悪いものではありません。
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目次
自分が退職代行を使った零細企業で働く前の状況
自分は面接が下手であったために就職活動がうまくいかずに、福岡にある大学を出てからは他の地方で働いていました。
大学を出てすぐに働いていたのは首都圏内。
通勤は千葉県から東京都心まで片道1時間以上かけて会社に向かっていました。
しかし、首都圏で働いていたころはとにかく電車に人が多く、自分のプライベートスペースなんか全く取れませんでした。
すし詰め状態で常に押され、出る時は押し出されるように出なければいけない。
このことが原因で精神的に参ってしまったことが原因で、他の地方で働くために転職を決意します。
退職時に上司から「言ってくれたら対応できたのに」と言われましたが、それ以外は特に何も言われることなく事務的な退職手続き後に、少しの退職金をもらってトラブルなく退職出来ました。
転職したのは中部地方にある会社で、通勤に電車を使う必要がなく、通勤のストレスは解消されました。
車が必須でしたが駐車場付きの安い物件に引っ越せたのが負担にならずに済み、自分の趣味をしっかり楽しむことが出来ました。
待遇もそこまで悪くないためそこでしばらく働いていたのですが、自分が大学を出た福岡に戻って暮らしたいという思いと、父親が65歳を過ぎたため実家よりあまり遠くに居ないほうがいいとの思いから福岡にある零細企業に転職することとなりました。
この内容は社長に伝わりましたが、「65はまだまだ元気じゃないか、俺もそれくらいの年だぞw」と社長から言われたくらいで、特にパワハラやモラハラの原因になりませんでした。
この会社では退職時に送別会を開いてくれたり、ボールペンをプレゼントしてもらえたこともあり、いい退職が出来たと思いました。
このように自分が福岡に戻るまでに二回転職を経験したのですが、首都圏で働いていた会社と、中部地方で働いていた会社を辞める時は退職代行を使っていません。
当時は退職代行というサービスがあまりメジャーなものではなかったし、そもそも退職代行を頼らずに辞めることが問題なく出来ていたからです。
しかし、福岡に戻って働いた零細企業で問題が起きます。
福岡に戻って働いた零細企業は土日休みがないようなものだった
最初にその零細企業で働いていたころは給料が大幅に下がったこと以外は特に大きな問題は起きませんでした。
しかしその会社が翌年に倒産し、その会社の社長がまた新しく会社を作り、そこで働くようになってからまた半年ほどでその会社がなくなる事態となりました。
そして1年ほど他の会社に身を置くこととなり、同じ社長がまた新しく会社を作ったので、そこで働くようになりました。
この時は、前職の給料よりも安く、年収で見てもあまりいい暮らしが出来るものではありませんでした。
そして一番自分を苦しめたのが休みが有っても無いものと同然であったことです。
出向で働いていたころもあり、その職場ではトラブル対応の携帯電話があり、当番が回ってくると業務時間外と土日祝日にも電話がかかってくるので休めたものではありませんでした。
そもそも自分は電話が嫌いで電話を取ることがストレスとなったため、ここで一回心を病んでいます。
このことを会社に伝えてもまともに対応をしてもらえませんでした。
それでも頑張って出向期間を乗り切ったのですが、さらに地獄がやってきました。
自社の製品の開発、サポート、保守を複数担当することとなり、トラブルがあると土日でも夜間や早朝でも対応しないといけない。
しかも土曜の夜に2時間ほどミーティングがあり、この分の手当ても無し。
休憩時間ですらメッセージが来て反応が遅れると怒られる。
有休、ボーナス、残業代、退職金なしで土日祝日も仕事の話が来ることがあり、対応をしなければならない(今思うと墨汁のように真っ黒な会社でした)。
土日に会社から貸与された携帯電話を手放すことは24時間365日出来ない状態でした。
そして帰省の時も会社から貸与されたノートPCと携帯を持って帰らなければならず、実際に帰省中に仕事の対応を求められたことがありました。
酷い時には正月三が日に仕事の電話が入り、せっかくの正月が台無しになりました。
この頃には、「仕事一筋でプライベートを犠牲にする人生をこのまま送って後悔しないだろうか?」、「自分は大してスキルが磨くことが出来ていない。プライベートな時間を確保してスキルアップの勉強の時間に充てたほうがいいのではないか?」と思っており、正月三が日に仕事の話が来たことがきっかけとなり、意を決することになりました。
そしてとうとう社長に「自分はこの年のどこかで退職したい」と退職を申し出ました。
理由は会社の方針と自分が望んでいた働き方のアンマッチなのですが、自分が説明が下手なこともあり「副業により力を入れたい」と説明してしまい、それが社長の怒りを買ってしまうことになったようです。
退職の意向を伝えてから繰り返されるパワハラがあったが、退職代行で無事に退職できた
退職の意向を伝えてから、今までは穏便に接してくれていた社長の態度が突然変わりました。
今までは頑張りを評価してくれたのですが、突然自分を否定してくるようになったのです。
社長から頼まれた仕事で、分からない所を認識がずれないように詳しく確認しようとするとキレてそれ以上確認できなくなる。
また、今まで使えていたチャットルームから強制退場させられ、突然社員グループのメンバーから外されました。
そして、転職先が決まってからパワハラはさらにエスカレートしました。
「引継ぎを終わらせないと退職させない」、「やる気あるのか」、「引継ぎが終わらないと転職先に連絡する」と、まあこんな感じのことを毎回言われるようになりました。
「やる気あるのか」は本当にやる気がある時に言われるのがきついので言わないで欲しいと申し出ましたが、「今後も言い続ける」とパワハラを肯定。
そして引き継ぎの資料の作成が過剰な業務であり、ソースを添付してその部分をフローチャートで説明したものにするというあり得ない内容でした。
当然引き継ぎは1か月で終わるようなものではなく、2か月以上かけて土日返上は当然、深夜遅くまで引継ぎ資料の作成を行いました。
当然のことながら次第に心も体も疲れていき、限界を感じる状態となり、退職代行というサービスを耳にしたことを思い出しました。
そして、弁護士事務所が運営する退職代行サービスに連絡して退職代行を依頼しました。
自分の限界は突然訪れました。
ゴールデンウィークも休まずに引継ぎ資料を作っていたから当然のことだと思います。
ゴールデンウィーク明けに働く気力が全く起きなくなってしまいました。
引継ぎのミーティングもこの頃はトラウマになって出来なくなってしまいました。
ちょうどゴールデンウィーク明けのタイミングで退職代行の連絡を入れてもらうように退職代行サービスにお願いしていました。
退職代行の連絡を行ってもらう当日は退職代行サービスからの電話を会社が無視したため、社長に連絡して退職代行サービスからの電話に折り返してもらうように依頼。
それからは会社と自分の間に担当弁護士が入り、自分が直接会社とやり取りをする必要がなくなりました。
会社と直接やり取りをしたのは退職届を送ること、会社から借りた備品を会社に送り返すことくらいでした。
他には何もせず、有給も少し余ったものの無事に消化でき、実家に帰省して次の会社で働く準備を整えることが出来ました。
退職代行を使った際に会社側の対応で呆れたことが1つありました。
それは、働いていた会社が自分の権利ばかりを主張して義務を果たさなかったことです。
この会社では、会社としての給料と請負としての報酬に分けて給料を支払っていました。
しかし、会社は「自分と会社との請負の契約は4月で終わっていて5月以降は契約しないことを合意している」と主張し、そのうえで引継ぎの完了を求めてきました。
結局給料の一部である5月の請負の報酬を支払わず、最後の月は本当に家賃だけでほぼ消えるくらいしかもらえませんでした。
今思うとここで引き継ぎの完成と給料の支払いを天秤にかけて交渉することも必要だったと思うのですが、自分はこの会社との関係をすぐにでも断ち切りたかったため、ここに触れることはせずに引継ぎ資料を完成させて後はゆっくり過ごすことにしました。
退職届の提出とともに競業避止義務へのサインを求められましたが、期間が5年という明らかに不当な内容であったため、担当の弁護士と相談して無効なものであったことを確認していただき、会社側に競業避止義務のサインを行わないことを会社側に伝えていただきました。
この会社からは退職に必要な書類が無事に送られ、次の会社で問題なく入社手続きをすることが出来、2024年時点で問題なく働いています。
退職代行を使った会社は社長が他責であり、取引がなくなった会社の悪口を言ったり、自分が気に入らない人に長文のメッセージを送り付けて退職するように仕向けて、残っている社員にはあたかもその社員が悪いかのように言いふらすという、今考えてみるとかなり悪質な会社であったと思います。
退職時にも引き継ぐ人が入ってきて半月ほどで引き継ぎを終える予定でしたが、募集をかけても新しい人は入って来ず。
しかも、このことに関する謝罪は一言もなく、その分の負担をこちらに平気で押し付けてきました。
今回、退職代行として弁護士を間に入れたことで社長が心を入れ替えることが出来たのかは分かりませんが、おそらく今も考え方を変えることはできていないと思います。
この会社では自分が退職してからの1年で動きがあったようですが、社長の性格から考えて長く持つような会社であるとは思えません。
自分が働いた零細企業は法律を平気で無視し、有休を最低限5日取らせる法律が制定されたこと、パワハラ防止法の存在を社長が知りませんでした。
正直この会社に居続けたら、自分も同じような考え方になっていたかもしれないと考えると正直言って怖いですね。
退職代行を使った感想
自分が使った退職代行はあまり優秀とは言えませんでしたが、最終的に社長と直接やり取りをすることなく退職できたのは良かったと思います。
退職代行を使う前は退職代行は悪と思っていましたが、どうしても使わないといけない時もある。
そんなことを本当に体験することになるとは思いませんでしたが、あまりにも社長からのパワハラがひどく、部長も次第に社長に同調し始めたので、致し方ないと思いました。
退職代行のサービスはLINEでのやり取りがメインで、やや事務的な対応である印象を受け、レスポンスが遅くなることもあって「まだ返事が返ってっこない」と思ったときもありました。
それもそうで、自分が退職代行を依頼したのは一番退職代行の業者が忙しい時。
担当の弁護士の方も、事務の方も、いくつもの依頼をこなさなければならず、大変な時だったんだと思います。
それにもかかわらず退職が出来るところまでしっかりサポートしてもらえたので、やはりセクハラやパワハラ、モラハラと言った社員いじめを受ける、どうしてもつらい職場の場合は退職代行を使う必要があると思いました。
今の職場はSESの会社で客先出向の技術者として働いていますが、ボーナスあり、有給は1年でほぼ消化、5年勤務すれば退職金が出るという一定のレベルで満足しながら働くことが出来ています。
年収は転職した年はボーナスが少なかったので一時的に下がりましたが、今は前職と同じくらいか残業代を考慮すると少し増えています。
もし零細企業で働いていたころの自分のような苦しい思いをして働いている人がいたら、思い切って退職代行を使って退職をすることを考えてみてほしいと思います。
苦しいことを我慢し続けると心や体に限界が着て取り返しのつかないことになります。
特に心の病は一度かかると一生付き合っていかなければならないこともあります。
そうなる前に手を打っておくことが大切です。
自分の身を守るために退職代行を使うことは悪ではありません。
労働者としての正当な権利だと思います。
利益のことばかりを考えて社員を大切にしない会社に未来はありません。
泥船に乗り続けて自分も沈むということにならないためにも、退職代行を使って会社を辞めるという手段は知っておくことも大切ですし、いざという時に退職代行を使うという行動力も必要です。
退職代行を使うのはお金がかかりますが、自分の将来のことを考えると安い投資です。
退職代行を使わずに後悔するくらいであれば、思い切って退職代行を使った方が後悔は残らないと思います。
お勧めの退職代行
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今回の記事を見て退職代行を使いたいと思った方がいれば、以下の退職代行の利用を検討してみることをお勧めします。
以下の退職代行はいずれも実績があり、信用が出来る退職代行と言えます。
運営母体が労働組合、弁護士や弁護士事務所、一般企業で弁護士監修のいずれかに当てはまるものばかりですので、それぞれどんな特徴があるのか実際にサイトを見ながら確認して、どの退職代行に依頼すればいいのか考えていただきたいと思います。
退職代行との連絡のやり取りは電話やメールで行うこともありますが、レスポンスが早いところはLINEでの連絡に対応しているところも多いです。
退職代行を使う場合はスマホでLINEのアプリを入れておくこともお勧めします。
退職代行名 | リンク | 特徴 |
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退職代行ガーディアン | 労働組合による退職代行サービス 20代~30代でスマホをしっかり使える層がメインターゲット 労働者の代理交渉が可能 退職失敗のケースが過去に一度もない 比較的安価で退職代行を依頼できる 一律料金で追加料金なし | |
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今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。