r>g(アール大なりジー)は数学の公式ではありません。
トマ・ピケティが著書で紹介した不等式です。
この公式は数学の知識なしで理解できるため、見た目に臆することなく読んで頂きたいと思います。
r>gとは?
r>gとはトマ・ピケティ著「21世紀の資本」にて登場する不等式で、rは資本収益率、gは経済成長率を表します。
少しわかりやすく表現すると、資産により得られる収益が労働によって得られる収益よりも大きいということであり、資産により得られる富の方が、働くことによって得られる富よりも成長が早いということになります。
資産により得られる富(r)とは?
資産により得られる富とは、貯えたお金を働かせて得られる富のことです。
投資や不動産の運用などがこれに該当します。
収入のうちの一定額を貯金し続け、そこから投資や不動産などの資産を購入していきます。
不動産は覚えることやリスクがあるため、富を得る再現性の高いインデックス運用の投資をこのブログではお勧めします。
投資は配当が再投資されるものと配当がそのまま支払われるものがあります(配当を受け取る時に税金がかかりますが・・・)。
再投資一択が一番効率がいいのですが、配当を受け取ることも一つの楽しみになるため、自分が好きなバランスで再投資と配当を使い分けるといいでしょう。
ただし、投資対象はインデックス運用の投資とし、毎月分配型やアクティブ運用の投資はある程度の投資のスキルが身に付くまで手を出してはいけません。
インデックス運用の投資での資産は平均で年に3~5%くらいで成長していくと思われます。
元本が一定と考えて72の法則に当てはめると、15~24年くらいで元本が倍になりますが、次に説明する労働収入を資産に変えていくことで雪だるま式にお金を増やしていくことも可能です。
労働による収入(g)も馬鹿には出来ない
資産から得られる富が労働から得られる富よりも大きければ、資産から得られる富に注目して、労働から得られる富はおろそかにしていいのではと思うかもしれません。
しかし、その資産を形成するのに何らかの形で資産にするための資金を用意しなければなりません。
そこで重要になってくるのが労働です。
一定の資産が出来るまで、労働で得られる収入を資産に変えていかなければなりません。
だからおろそかに出来ないのです。
収入の10%を貯金して貯えたお金を働かせる。
これはバビロンの大富豪の教えにもありましたが、お金を増やしていくために現代でも通用するセオリーでもあります。
労働に副業を加えることによって入金力が高まると、より資産にするお金が増えます。
仕事をいい加減にする人は収入もそれなりなので、上に行きたければ目の前の仕事をしっかりこなす必要があります。
ただ与えられた仕事をこなすのではなく、自分から何かを学びに行く姿勢で全力で仕事に取り組む。
マニュアルで出来る仕事ではなく、考えること、創意工夫が必要なことを仕事に選ぶ。
こうすることで、自分の中に知識やノウハウを蓄積していきます。
すると、自分の市場価値が高まり、労働における収入が増えていきます。
このブログでも何度か紹介している副業ですが、副業は収入があるからおすすめというわけではなく、収入を得るまでのプロセス、副業をやること自体に意味があります。
どうやって収入を得るか、何を売っていくか、自分で考えて行動しなければなりません。
副業は自分が楽しめるものを選ぶのが良く、楽しめるものを選ぶことでゲーム感覚でどうやって副業をうまくやっていくかを考えることが出来るようになります。
リスクが少ないものが良く、失敗したときに全財産を失うようなものはいけません。
また、副業で身に付けたノウハウは普段の仕事にも活かすことが出来、副業の収入は大したことがないが、本業で大きく収入がアップするという可能性もあるのです。
なので、gを成長させるために仕事に一生懸命取り組み、副業も空いた時間で頑張るというスタイルで収入を得ていくことをお勧めします。
gの収入アップは自分という資産、つまりrもアップするということ
gを成長させるために本業と副業を頑張れと述べましたが、これは大きな理由があります。
それは自分という資産、つまりrを成長させることでもあるからです。
スキル、ノウハウ、仕事の取り組み方、行動力、継続力。
これらすべてが自分の資産価値を高めるものです。
自分の資産価値が高くなると、より上のレベルの仕事に挑戦でき、収入が増えます。
自分が何かをやって収入を増やしていく副業でも、うまくいくようになってきます。
なので、gをアップするための行動はrをアップさせるための行動でもあるのです。
収入を増やせば本当の資産である株や不動産などを所有でき、資産の成長による恩恵も得られやすくなり、g中心の立場からr中心の立場にシフトしていくことが出来ます。
rが毎年3~5%の成長、gが毎年1~2%の成長とすると、どちらの立場に立った方がいいかは明らかだと思います。
ほとんどの人がgの立場で満足していますが、rの立場に立てると世界が変わって見えます。
ぜひrの立場も利用してr>gのrのメリットを実感してほしいと思います。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。