FIRE、サイドFIREとは何か?

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FIRE、サイドFIREについて。サイドFIREはありだが、FIREはお勧めしない。

FIRE、サイドFIREとは社会人生活を送るのとは違い、経済的な自立を行いながら人生を過ごすことを指します。

会社をクビになる時もfiredという言葉を使いますが、FIREやサイドFIREは会社をクビになるわけではありません。

もちろん火事のことでもありません。

FIREは単語の先頭を取って出来た略語であり、経済的自立を確保しながら会社員生活を早期リタイアすることです。

一時期流行した言葉でありますが、お金に関する用語で覚えておきたい言葉でもあります。

FIREとは何の略か?

FIREとは

Financial Independence, Retire Early

の略となります。

つまり、経済的な自立をしながら早期リタイアをすることです。

会社をクビになるという意味のfiredと同じく職を失うことではありますが、自分から会社を辞めるのか、会社をクビになるのかの違いがあります。

経済的に自立していますので、仕事を失っても食べていける状態であり、自由も手に入るため一時期FIREを目指す人が増えました。

しかし、一度FIREした人も仕事をしない不安感や資金が減っていくことに耐えられずにFIREから会社員などで再び働き出す生活に戻るケースが多く、FIREは理想的な生き方ではないというのが最近の常識みたいになっています。

また、FIREの人生を送るためには多額の資金が必要であり、普通に仕事をして暮らしていくだけではなかなかたどり着けないこともFIREが下火になった原因と思われます。

FIREとサイドFIREの違い

FIREとサイドFIREは経済的に自立している点では共通していますが、FIREは完全に不労所得などの収入のみで生活していくこと、サイドFIREは仕事を辞めた後も副業などで収入を確保しながら生活していくという違いがあります。

完全なFIREだと、投資で得た配当収入などの不労所得があるケースもありますが、基本的に仕事をせずに生きていくので、何も考えずにFIRE後の人生を送ると自分の人生の目的を途中で見失ってしまうこともあるかもしれません。

仕事を何もしない人生は働いている人から見ると羨ましく見えるかもしれませんが、実際に働かなくていい立場になると趣味などに時間を投じて過ごすこととなり、「自分は一体何をやっているのだろう?」、「これからの人生は本当にこれで良いのだろうか?」と思う人も出てくるかもしれません。

休日は仕事をしているから待ち遠しいものであり、毎日が休日となればどう過ごしていいかが分からなくなることもあるでしょう。

不労の所得があること以外は無職と同じなので、コミュニティで活動するか、何かボランティアや働くことなど、人との交流を持つ努力をしないと物足りない生活となり、人とのつながりがないことに苦しむ可能性もあります。


それに比べてサイドFIREは会社を辞めている点は同じですが、個人事業主として副業をしたりスポットで仕事を請けたりして働いている状態です。

場合によっては、投資による配当を得ながら仕事をするという二本立ての収入になることもあります。

こちらの方が会社を辞めても仕事をしている状態が続くので、平日は副業や個人事業に時間を使い、土日祝日と休みたい日に休むということが可能になります。

会社員生活よりも自由が増える分、仕事の裁量も自分に合わせることが出来るようになります。

仕事があることで、会社を辞めてからしばらくして「自分は何をやっているのだろう」の状態にならず、目的を持って過ごしていけるでしょう。

副業や個人事業は安定しないことがあるのが欠点ですが、株や債券などの不労所得がある状態であれば、うまくいかない時期が長く続かない限り、深刻な状況になることはないでしょう(もちろん資金を十分に準備することが前提となります)。

FIREはハードルが高く、サイドFIREは比較的ハードルが低い

FIREであれば必要なお金は数千万から億くらいになりますので、ハードルがとても高いものになっています。

普通に働くのと同時に副業で稼ぐなどして、一般の会社員が稼げない額の収入を得ないと、なかなかFIREを目指すのは困難です。

宝くじで一発当ててFIREなんて考えは甘く、自分の稼ぎで積み上げて投資に回しながら配当金を得る仕組みを作らないと、FIREが出来たとしてもすぐに破綻してしまいます。

しかし、サイドFIREは必要な資金が低くなり、副業の収入もあるためFIREに比べるとハードルが低く、目指しやすいものになります。

サイドFIREは働くことで収入を得るという仕組みを残しながら、社会人生活を辞める行動であるからです。

働くことを残しながら経済的な自立を行うため、FIREよりも人との交流があり孤独を感じることが無くなることに加え、状況に合わせて仕事を変えたりすることで柔軟に生きていけるようになります。


「FIREとサイドFIREの違い」の章でも述べたように、完全なFIREはデメリットがないように思えても、大きなデメリットとなりうることもあります。

なので、個人的にはサイドFIREをおすすめします(自分が目指したいと考えているのもサイドFIREになります)。

サイドFIREになる上で気を付けたいのは、やはり副業や個人事業の収入でしょうか?

収入源となる仕事の部分がしっかりと収益が出せる状態が続いている、つまり仕事が軌道に乗っている状態でないと資金がどんどん減っていき、再度FIREから会社員生活に逆戻りになるリスクがあります。

サイドFIREは実現するハードルが低いと言っても、何も考えずにサイドFIREが出来るわけではありません。

資金をきちんと用意することは必須ですし、収入面では仕事の収入が減った時も対策を講じて従来通りの収入を得られる状態に戻すなど、準備とサイドFIREの期間をどう過ごすかも重要になります。


サイドFIREであっても、ある程度の貯金や資産は必要です。

具体的には5~10年分の生活費くらいは必要です。

FIREがおおよそ25年分の生活費が最低でも必要になることを考えるとハードルは低いですが、それでもしっかりと貯蓄や投資が出来ていないとサイドFIREは難しいです。

さらに、副業を社会人時代から初めてある程度の収入がある状態にしておかないと、サイドFIREで生活することは厳しいです。

副業や個人事業の収入が多ければ多いほどサイドFIREに必要な貯金や資産は少なくて済みます。

ただ、その副業もずっと安定して収入を得られるとは限らないので、常に状況の変化にアンテナを張り、必要な勉強を行って収入を絶やさない努力は必要になります。

そのため、結局は週3~4日は働かなければいけなくなるのですが、自由に休むことが出来るので会社員として働くよりは拘束感がなく、楽に仕事が出来るでしょう。

そういった意味では、サイドFIREは自分で仕事を見つけ出し、自分から考えて行動をすることが出来る人ではないと難しいのかもしれません。


サイドFIREを目指すのであれば、後悔の無いように収入をどう得ていくかをしっかり考えながら行動していくといいでしょう。

なお、サイドFIREやFIREの状態で生活資金が底を尽きて仕事を探すと、ブランク期間が長ければ長いほど正社員で仕事をすることは難しくなります。

十分計画を持ってから行動しましょう。

思い付きでFIREやサイドFIREの道を選ぶと失敗するとことを良く意識しておく必要があります。

FIREやサイドFIREは皆が憧れる生活スタイルですが、その分だけ、社会人として働いている時期に人並み以上の努力が必要になってくるのです。

FIREやサイドFIREを実現したいのであれば、社会人として働いている時期に副業を始め、他の人の倍くらいの努力を重ねる覚悟を持って目指しましょう。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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