過去を捨てる?
自分のいい思い出もすべて捨てろっていうのか!
タイトルを見るとこういいたくなるかもしれませんが、ここで話したいことはそういうことではありません。
いい思い出はいい思い出として取っておけばいいのです。
捨てるべきは、過去の成功して輝いていたころの自分。
今が冴えないのであれば、この過去を捨てなければ、今後一生返り咲くことはありません。
過去の自分に縛られ、現実逃避して酔ってしまうからです。
良い過去と悪い過去
人には良い過去と悪い過去があり、良い過去は自分の思い出です。
友人たちと過ごした楽しい時間、学生だった頃の自分、卒業式や成人式に参加したこと、これらは自分にとって良い過去の思い出となります。
この思い出は人生においていい経験をしたと自分を満足させるものであり、決して手放してはいけない自分のかけがえのない宝物です。
そして、悪い思い出はトラウマと過去の栄光です。
過去の栄光は良い思い出のように思えますが、自分の人生に錯覚を生じさせるため、悪い思い出となります。
また、何か大きな壁が現れた時の逃げ口にもなってしまい、乗り越えることよりも現実逃避をしてしまうことを選んでしまう原因となります。
よく、「昔の自分はすごかった」自慢をする人がいますが、このタイプの人は今に満足していないから昔の自慢をしてしまうんですね。
ただ、昔の自分を自慢したところで、評価されるのは現在の自分です。
だから、いくら昔にすごいことを成し遂げたとしてもそれはただの過去の話で、過去の栄光に頼っても現在の自分の評価に全く関係なく、むしろ現在の自分の成長を妨げるものとなります。
トラウマは何かをやるための妨げとなることが多く、良い過去であるとは言えません。
人生において、トラウマは乗り越えなければいけないこともあり、乗り越えなければ成功できないこともあります。
しかし、トラウマを捨てるというのは言葉で言うのは簡単ですが、実際に捨てようとするのは簡単ではない。
どうしてもトラウマを乗り越えるのがつらい場合は無理をしてはいけません。
トラウマになることを避けて通るのも一つの手段になります。
捨てるのではなく、触らないようにすることがトラウマを抱えながら生きていくのに重要になることもあるでしょう。
もしトラウマを捨てることが出来たらいい人生が送れますが、トラウマは心の腫れ物のようなものです。
無理して捨てようとして触ろうとすると痛みを伴います。
心に負担がかかるので、無理なようであればトラウマを捨てることはやめておいた方がいい人生を送れるでしょう。
過去の栄光は捨てよう
自分の輝いていたころの過去を語る人は、今は大したことの無い人が多いです。
「昔の自分はこうだった」という話をする人がいますが、聞く側は「だから何?」状態です。
過去の自分はあくまでも過去の自分、その時と同じことが今も出来るかというとそうではない。
過去の自分はたまたま成功しただけかもしれません。
そして、過去の自分が努力家で自分の力で成功をつかみ取ったとしても、そこから努力しなくなって、自分の能力が下がってしまうと、今は能力を発揮できなくなり、どうしても過去の良かったころの自分を思い出してしまいます。
しかし、そんなことをしても状況を良くすることは出来ません。
だから、過去の自分はあくまでも過去の自分であるということを認識する必要があります。
それが過去の自分との決別、つまり過去の自分を捨てるということです。
過去の栄光を捨てることはここまでこうすればできるということを書いてきましたが、実際はそんなに簡単にできることではありません。
自分を変えるという強い意志が必要です。
過去の栄光を思い出して自分の心を慰めても、見栄を張っても、現実は何も変わりません。
だから、「今から頑張る」という強い気持ちが必要なのです。
自分も旧帝大卒であることを鼻にかけて、仕事がうまく出来ないのにプライドだけが高いこともありました。
しかし、そんな自分の過去を捨てたのは、このままではいけないと思ったからです。
過去の栄光を捨てきれなかった時は、全くシステムエンジニアの仕事をしても成長できませんでした。
他責、人にやってもらえばいい、自分はつらいことをやらなくていい。
そんな思いが自分の心を縛り付けていたのです。
しかし、過去の栄光を捨てると、これらの心の縛りから解放され、成長を感じることが出来るようになりました。
そして、今はきちんとシステムエンジニアとして仕事をすることが出来るようになりました。
今どき過去の栄光を語る自分語りはダサいの一言です。
だから、過去の栄光は捨てて今の自分と向き合うこと、これしか現状を抜け出すことは出来ません。
もし、過去の栄光を捨てられないで歳を取ると、過去の自分語りは一丁前にするけど、肝心の自分の仕事はお粗末であるという老害に成り下がります。
まぁ、そこまで会社が面倒を見てくれるかどうかも怪しいですが・・・。
過去のトラウマを捨てる(注意:辛かったらやる必要はないです)
過去のトラウマは自分にとって恐怖を与えるマイナスの過去です。
何かがあったときにトラウマがよみがえってきて動けなくなる。
だから、トラウマというのはなかなか厄介な存在なのです。
もしそんなトラウマを捨てることが出来れば捨てたほうがいい。
しかし、トラウマを捨てるということはかなり心に痛みを伴いますし、かなりの努力を必要とします。
なので、トラウマなことを避けて通れるのであれば、トラウマを避けて生きていくというのも一つの手段になります。
人と話うことが難しいのであれば、あまりピリピリした職場やパワハラのない職場を選び、優しい先輩や上司と話すようにすれば、他の人と話す恐怖は和らいでいきます。
この辺については就職時の面接の逆質問でそれとなく職場の雰囲気を聞いておいた方がいいかもしれません。
無理してトラウマを乗り越えようとして、心の状態が悪くなったら状況が今よりも悪化してしまいます。
なので、トラウマを捨てることは、全ての人にお勧めできるものではありません。
自分のやりたいことの先にトラウマがある時、トラウマのせいでまともに動けず、自分の人生に大きくマイナスの影響を与える時、そんな時はトラウマを乗り越えなければなりません。
トラウマを乗り越える必要がある場合は一気に乗り越えようとしてはいけません。
水風呂に入る時に少しずつ体を慣らしながら入るのと同じように、少しずつ心を鳴らしながらトラウマを乗り越えていくことが重要です。
なので、少しずつ自分のトラウマと向き合って、恐怖を取り除いていく必要があります。
トラウマというのは幼いころにできたもの、大人になってからできたもの、様々なものがありますが、どちらにしても自分に対して恐怖を与えるものであり、トラウマな出来事に出会うと頭が真っ白になり、動けなくなることも多いです。
これが自分の人生に影響しないものであれば、無理にトラウマを乗り越えな方が自分の心を傷つけることなく、特にリスクを背負うこともありません。
しかし、人と話すこと自体に恐怖を感じるのであれば、まともに仕事が出来ないので、トラウマを乗り越える必要があるか、自分の人生を会社で働くという方向から修正する必要があります。
そんな自分も電話に出ることがトラウマで、電話をかけることすら嫌でした。
なので、そんな職場から抜け出すために転職をしたのです。
こうすれば、「電話に出なければ」、「電話をしなければいけない」という恐怖を感じずに済むし、自分の嫌なトラウマに触れずに済む。
そうやって自分のトラウマに触れないように自分を別の方向に修正してきました。
過去のトラウマの場合はトラウマになることは避けて通るか、少しずつ克服していくかで、なるべく触れないようにしていく方がいいですね。
無理をすると心の傷を深めますので、克服するのであればゆっくりと、克服しないのであればトラウマを避けて通ること。
これで十分だと思います。
過去の栄光は完全に捨てる必要がありますが、過去のトラウマの場合は向き合う時に注意が必要です。
過去のトラウマは心の傷や腫物です。
捨てようとすると時には激痛を伴います。
だから、あえて過去のトラウマには触れずに、過去の栄光を捨てるだけでも自分の人生は前進していくので、過去の栄光は捨てたほうがいいというのは覚えておいた方がいいでしょう。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。