上司や先輩に分からない所を聞きに行くと「忙しいから自分で調べて」と言われることがあります。
これは質問のし方が悪く、調べることを上司や先輩に丸投げするような質問になっていることもありますが、そうではない時にも「忙しいから自分で調べて」と言ってしまうと、部下や後輩は「調べても分からなかったから聞きに来たのに」や「自分で調べた結果で進めていいということなのかな」と思ってしまいます。
経験や知識の浅い部下や後輩が調べた内容と経験や知識が豊富な上司や先輩の知っている内容とでは、当然差があります。
なので、「忙しいから自分で調べて」とは言ってはいけません。
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確かに忙しい時もある

仕事は役職がついたり昇進したりしていくうちにやるべきことが増え、忙しくなる場合が多いです。
そのため、部下や後輩が何かを聞きに来た時も手が離せないことがあり、答える時間が無い時があります。
ただ、何も調べずに丸投げする部下はともかくとして、一度調べて分からない状況の部下に対して「忙しいから自分で調べて」と言い捨てて自分の仕事に集中するのはかなり酷なことだと思います。
調べても分からなかったからその部下は上司や先輩に質問しに来たのです。
それなのに、「忙しいから自分で調べて」と無碍に追い返すのは正しい対応であるとは言えません。
でも、今は手が離せないということは事実です。
ただ、一日中神経を張り詰めて自分の仕事に集中しなければいけないということは、よほどのブラック企業ではない限りあり得ないことです。
普通の会社の仕事であれば休憩して一息入れる時間もあるし、それによって自分の仕事の質も高めることが出来る。
それに毎日忙しいわけではなく、仕事が落ち着いている日だってあるはずです。
ずっと忙しい日が毎日続くということは問題ですが、それでも「忙しいから自分で調べて」と部下や後輩に伝えることは、上司や先輩としての仕事を放棄してしまうことになり、また、部下にとっても「この上司や先輩は何も教えてくれない」と、人間関係の悪化を招いてしまう原因にもなります。
一段落したら説明することを伝える
では、忙しい時に部下や後輩から「ここを調べても分からないので教えてください」と質問が来た場合、どうしたらいいでしょうか?
それは、「この仕事が一段落したら説明するのでそのこと以外で出来ることを先に進めてください」、「今の仕事がもう少しで一段落しそうだからそのあと説明しますね」など、仕事が一段落したら説明することを部下や後輩に伝えることです。
そうすると、部下は分からないことを自分で調べてそのまま仕事を進めることはなくなりますし、部下は後で聞きたいことを説明してもらえるという安心感を持って仕事を進めることが出来ます。
ただ、「この仕事が終わると忙しくなくなるのでそのタイミングで聞きに来てください」など、受け身な回答は避けたほうがいいでしょう。
この言い方だと、部下が仕事に集中してそのタイミングを忘れてしまうことがあるし、部下にもう一度足を運ばせてしまいます。
「それが何なんだ、こちらが偉いので部下の方からこっちに来るのは当然だろう」ではないんです。
部下には部下の都合があります。
上司や先輩の仕事が一段落しても、今度は部下の方が忙しくなってしまうことも十分考えられるのです。
なので、上司と部下の双方で都合がいいタイミングで、部下が聞きたいことを上司が説明するようにあらかじめ決めておくことがベストです。
特に忙しくない場合はその場で説明するのがベストで、必要があれば部下の席に行き、画面を見ながら説明することも必要でしょう。
自分の仕事だけに集中するのは新入社員であれば許されますが、後輩がいる、あるいは部下がいる場合は自分の仕事しかしない人は上司や先輩としては失格です。
部下が調べたことと上司が理解していることは異なることがある
「忙しいから自分で調べて」と言われた部下や後輩は自分の調べた結果で仕事を進めることになります。
しかし、部下が調べて理解した内容が必ずしも正しい判断であるとは限らないのでです。
調べた結果に対して確認するために上司や先輩に相談したいのに「忙しいから自分で調べて」と突っぱねられたら、これ以上どうすることも出来ません。
それに、部下や後輩は経験が浅く、調べた情報が正しいかどうかを判断する力も弱いのです。
なので、経験がある上司や先輩が理解していることと部下が調べたことには差が生じることがあるのです。
この事実を無視して「忙しいから自分で調べて」と部下に調べさせて仕事を続けさせると、わずかな認識違いが後でとんでもない差となって結果として現れるようになります。
そして、この差を埋めるために多大なコストが掛かり、会社の利益にも影響することになってしまうのです。
そのため、きちんと部下や後輩が調べて理解したことと、上司や先輩が理解していることの差を埋めるようにきちんと説明しなければなりません。
この手間を惜しんでしまうと、確認しようときちんと動いた部下や後輩には非がなく、きちんと説明しようとしなかった上司や先輩側に非があることになり、責任の所在は上司や先輩側にあるようになります。
きちんと確認せずに仕事を進める場合は部下や後輩に問題がありますが、きちんと確認しようとした部下や後輩を上司や先輩が「忙しいから自分で調べて」と追い返したら、上司や先輩側に問題があることになってしまうのです。
調べた結果をもとに部下が仕事を進めて問題が起きても「なぜ事前に相談しなかったんだ」と言ってはいけない

後輩がせっかく確認のために質問しに来たのに「忙しいから自分で調べて」と言って何も教えずに追い返した場合、部下や後輩が判断して行動せざるを得なくなってしまうのですが、そうなってしまうと部下や後輩が判断を誤って後で問題が起きてしまうことがあります。
このことに対して「なぜ事前に相談しなかったんだ」と上司や先輩側が言うのはご法度です。
なぜなら卑怯であるからです。
部下や後輩はきちんと上司や先輩のところに確認しに来た。
それなのに「忙しいから自分で調べて」と言われたので、自分で調べて仕事を進めるしかなくなった。
結果として上司や先輩が思っているのとは異なるものが出来てしまった。
部下や後輩は「忙しいから自分で調べて」という上司や先輩の指示に従っただけなのになぜ悪者扱いされなければいけないのでしょうか?
責められるべきはきちんと教えなかった上司や先輩の方なのに、なぜ部下に非を押し付けるのでしょうか?
自分の非を人に押し付ける行動は人としてあるまじき行為です。
絶対にやってはいけません。
それに今は転職市場が賑わっている時期です。
上司が無能と分かればあえてその下で働いて必要のない苦労を重ねる必要はありません。
部下や後輩の退職にもつながるので、「忙しいから自分で調べて」からの「なぜ事前に相談しなかったんだ」のコンボは絶対にやってはいけないのです。
出来ない上司程このコンボを決めがちですが、そんな上司の下で働きたい人はどれだけいるでしょうか?
自分の無能を反省せずに、部下や後輩のせいにする上司や先輩の姿を見て部下や後輩は何を思うでしょうか?
この問いの先に「忙しいから自分で調べて」と「なぜ事前に相談しなかったんだ」のコンボが最悪であることの理由があります。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。