心の悲鳴というのを聞いたことがある人はいるでしょうか?
もちろん。心が「キャーーー!!!」と言って悲鳴を上げるわけではありません。
心の悲鳴は自分の体にいろんな形で現れます。
心の悲鳴を感じたら、それは心からの警告であり、「もうこれ以上今の生活を続けるな」ということです。
これを無視すると取り返しのつかないことにもなるため、絶対に無理せずに心のケアをすること。
この記事を書いた自分も心の悲鳴を聞いて、対応が遅れて心を病んだ人の一人です。
なので、自分の体験談も交えながら心の悲鳴というのがどんなものなのか、説明していきたいと思います。
目次
心の悲鳴は体調に現れる
心の悲鳴は心が叫んで知らせてくれるわけではありません。
ストレスを溜めて心の負担が大きくなった場合に、何かおかしいと感じることがありますが、これが心の悲鳴です。
例えば、仕事で無理をしたり、精神的に追い詰められるようなことが長期間あった場合に、ある時に病気にかかっているわけでもないのに、何か変だと思うことが自分の体に現れるようになります。
体の調子の変化が軽微であれば軽い心の悲鳴、重ければ強い心の悲鳴です。
軽い悲鳴であれば自分でコントロールできることもありますが、重いな悲鳴であれば、無意識に自分の手首をカットしたり、無意識に歩き出し、ふと我に返るといつの間にか線路の前に立っていたり・・・そんな経験をした方の話を聞いたことがあります。
こうならないためにも軽い悲鳴のうちに対策を取る必要があります。
自分が体験した心の悲鳴
自分はかなりストレスの多い仕事を今までやってきたため、心の悲鳴は何度か聞いたことがあります。
パワハラによるストレスや仕事がうまく出来ないことのストレス、これらのストレスを長年抱えながらストレスをうまく発散させずに溜め込むことがありました。
自分の場合、以下のような体験から心の悲鳴を感じました。
- 気分が重くなって食事がのどを通らない
- オフィスの席に座ったとたんに具合悪くなって早退した
- 好きなことをやっても楽しめない
- 胸がつっかえたような感じが強い
少し具体的に話してみます。
気分が重くなって食事がのどを通らない
普段は朝に起きると気分よく起きられるのですが、ストレスをため込みすぎた時は朝から気分が重く、食欲がわかず、何も食べられない時がありました。
これは何度か経験したことであり、その時は大事を取って会社を休ませてもらいました。
ただ、この時はいずれも精神科やメンタルクリニックに相談し、薬を処方してもらったり、話を聞いてもらったりすることで翌日から仕事に復帰することが出来ました。
この症状を感じた職場や会社はパワハラがあったり、無茶な仕事をさせられることがあったりして、自分の心の負担が大きく、ストレスが限界を超えて溜まってしまったため、そのまま仕事を続けても再発することが目に見えていました。
そのため、部署移動を希望したりしましたが、異動がかなわず心の限界も感じたため、この症状が出た会社は退職して、別の会社に転職することにしました。
この症状が出た時にさらに無理をして仕事をしていたら今以上に取り返しのつかないことになっていたかもしれません。
オフィスの席に座ったとたんに具合が悪くなり早退した
自分が最初に心の悲鳴を聞いた経験をしたのがこの症状でした。
普段通り職場に出勤し席に座った途端、急に具合が悪くなってしまい、その場で「すみません、具合が悪くなったので、今日はお休みさせていただきます」とリーダーに伝えて、自宅に帰らせてもらうことにしました。
この症状が出た時は、自分は関東の方で常磐線と山手線を乗り継いで片道1時間かけて通勤をしていました。
とにかく人が多い電車であり、座っていると横で寝ている人が首を肩に乗せてくる。
立ったら立ったで、人と接触しっぱなしで自分のプライベートスペースが持てない。
こんな状態だったので、通勤にかなりストレスを感じていました。
また、この時はお金の節約のため、コンビニ弁当やカップ麺などで食費を安くで済ませようとしていた頃でもあり、それも原因の一つだったかと思います。
この時は、幸いなことに会社が出向先ではなく千葉の本社で働くように指示してくれたので、この状況から回復することが出来ました。
好きなことをやっても楽しめない
オフィスの席に座ったとたんに具合が悪くなって仕事を休んだ時の続きの話となります。
最初に心の悲鳴を聞いた時、職場から帰宅して自分の好きなゲームをやって気分を晴らそうとしました。
でも、いつもなら気分が晴れるゲームもこの時は全然気分が晴れないのです。
気分が落ち込んだままで、いつもは楽しいはずなのにこの時はまったく楽しくはありませんでした。
仕方なく家に帰り休むことにしましたが、気分は落ち込んだままで、この時は線路に立ち入る人の気分がこの時は少しだけわかった気がしました。
本当に「自分がいなくなるとこの世界は良くなる」、「自分は役に立たない人間だ」という気持ちが湧いてきて、どうしようもない絶望感に襲われました。
布団に入って寝ようとしても寝付けず、この時は本当に心が限界が来るくらいに参っていたんだなと思いました。
夜になっても気分が晴れなかったので、親に電話してみることにしました。
親は自分の話をきちんと聞いてくれて、親の声を聞くことで何とか立ち直ることが出来ました。
そして、会社側も配慮してくれて、勤務先を変えてくれてその会社で働いていた時は二度とこの症状が現れることがありませんでした。
胸がつっかえたような感じがあり、やたらとため息が出る
心が悲鳴を上げ始めると、自分の場合この症状が必ず出ていました。
心が悲鳴を上げたことが今まで何度もあったのですが、いずれの場合も胸に何かがつっかえたような感じがありました。
それとかなりの頻度でため息が出ます。
風邪をひいて体がつらいわけでもないのに、歩くのがつらい。
普段、歩いてもきつくないところを歩いていてもきつさを感じたり、とにかく気分が落ち込んでしまうのです。
この時はメンタルクリニックに通い、つらい気持ちを伝えることで、少し心を和らが得ることが出来ました。
この症状が出た会社は2社あり、2社ともに異動希望を出したのですが、受理されず「今の仕事をやれ」と言われました。
なので、この会社に居てはいけないと思い、転職をしました。
いずれもメンタルヘルスに理解がない会社であったのですが、メンタルクリニックから処方された薬を飲んでいても再発したケースもありましたので、よほど自分にとって心の負担が大きかったのだと思います。
この症状が出た時はメンタルヘルスに理解がある人と話をするとだいぶ心が楽になります。
ただ、一時的に回復しただけなので、環境を変えないとまた再発する可能性が高いです。
なので、もし社内で異動が可能であれば異動を希望し、無理だったら転職しましょう。
また、もし仕事以外の人間関係が原因だったら、相手と一度話し合って、それでも問題が解決しそうになければ縁を切りましょう。
心の悲鳴を聞いたら無理せず休もう
心の悲鳴により何か体調に異常を感じたら無理をしないようにしましょう。
体調に異常が出るくらい心が悲鳴を上げた方はもう十分に頑張っています。
これ以上頑張れと自分は言いません。
あなたは限界が来るまで十分頑張ったのです。
無理せずに休んでください。
これ以上頑張ってしまうとさらに心が悲鳴を上げ、精神をひどく病んでしまう可能性があります。
軽いとすぐに復帰できますが、重くなると下手をすると回復に1年以上時間がかかってしまうこともあります。
回復の目処が立たない場合、退職をせざるを得ない状態になるかもしれません。
なので、心の悲鳴が大きくないうちに、体の異常が小さいうちに無理をするのをやめましょう。
自分の場合、そこまで重度ではない神経症の段階で対処をすることで、長期の休職が発生することなく生きることが出来ています。
あまり苦しいことに耐えられず、軽度のうちに通院したのが幸いで、それが仕事にすぐ復帰できることにつながったのだと思います。
それでも、今でも薬を処方してもらって飲んでいるような状態なので(薬の服用を中断すると食欲がわかなくなります)、重くなるとなおさら取り返しがつかないと思います。
心の病は甘えだという人がいますが、自分はそうは思いません。
心の病にかかったことの無い人の戯言です。
一度心の病にかからないと分からないでしょう。
また、うつは心の風邪だという人がいますが、うつはそんな軽いものではありません。
下手すると命に関わるし、そうでなくても一生再発しないために心をケアして行かないといけない。
きちんと対処しても再発のリスクが残ったり、重症になると命を自ら断つことになったりと、普通の病気よりもかなり厄介なものだと思います。
そうならないためにも心の悲鳴に気づいたらなるべく早く心の声に耳を傾け、ケアすることが大切です。
自分の身を守れるのは自分しかいません。
「自分はダメな奴だ」と自分を追い込んでしまい、問題を深刻化させないように細心の注意が必要です。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。