運は誰にでも味方をしてくれるわけではありません。
運が味方をしてくれる人というのは特徴があります。
何も考えずに何となく過ごしている人には運は味方をしません。
運を味方にするためにはそれ相応の努力が必要で、一発を狙って楽していい暮らしをしたいというような考えの持ち主には運は味方しないのです。
宝くじで一発を狙う人に運は味方しない
「宝くじで1等を当てて一生裕福に暮らしたい」
こんなことを考える人は少なくはありません。
実際に宝くじ売り場に行くと宝くじを買っている人を良く見かけます。
1等の当選金が多いジャンボ宝くじの場合は行列を作って並んで宝くじを買う人までいます。
ですが、ほとんどの人は宝くじで1等を当てることが出来ません。
せいぜい1万円が当たる程度で、稀に5万円を当てる人がいるくらいです。
確率が極端に低いという理由もありますが、それだけではありません。
何も努力せずに一発逆転的な発想でお金を得たいという人に、運は味方をしてくれないのです。
だから、宝くじを買った人のほとんどは損をしていまい、300円や3000円の当選金だけしか受け取れないことになる。
しかし、何かの間違いで宝くじで1等を当ててしまう人も世の中に実在します。
ですが、この宝くじで1等を当ててしまった人も実は運がいいわけではなく、運が悪いのです。
「1等で億単位のお金を当てているのに何で運が悪いのだ!」
という人もいるかもしれません。
理由は2つあって、お金を持っているというステータスを背負って生きていくこと、お金の知識と持っているお金の額が釣り合っていないことです。
一つずつ説明していきます。
まず一つ目のお金を持っているというステータスを背負って生きていくことですが、宝くじで1等を当てた人はただの人や貧乏人からいきなりお金持ちになってしまうのです。
しかし、宝くじに当たったことを誰かに話したら最後。
そして、宝くじを当てたことでタワーマンションに引っ越すなど生活のスタイルを急に変えることもNG。
宝くじが誰かに当たったことを誰にも知られることなく、普段通りの生活を続けなければなりません。
もし誰かに宝くじが当たったことがばれたら、その情報が一気に広がっていきます。
そして、お金の無心をしてくる人が現れたり、寄付を募る怪しい団体が訪れることになります。
自称親戚が増えるのも特徴的で、今まで付き合いがなかった人がお金の話のために突然訪れるようになります。
それらの人にお金を吸い上げられ、どんどんお金が無くなっていく。
それ以上に人が頻繁に訪れてくることはストレスにもなります。
そして、そんな状況が長く続くと、酷い時には人を信じられなくなり、心を病んでしまうことにもなります。
だから、宝くじで1等が当たったというのは決して運がいいとは言えないのです。
もう一つのお金の知識と持っているお金の額が釣り合っていないことですが、これも宝くじで1等を当てた人が不幸になる原因で大きなものです。
自分が持てるお金は自分がお金を持っているお金の知識と大体釣り合っています。
運だけを頼って宝くじを買った人は、1等を当てると自分が持てるお金を超えたお金を手に入れてしまうことになるため、確実に生活水準を上げます。
そして、ホストやキャバクラで豪遊したり、高級料理店で贅沢なものを食べるようになる。
住む場所もワンルームからタワーマンションに引っ越したり、宝石やブランド物を買い漁ったりする。
また、車も高級車を何台も買ったりする。
こうして生活水準を上げて、貴族のような暮らしを楽しむわけですね。
そしてこの手のタイプの人は会社を辞めてしまうことが多く、独立しようとする人も多いですね。
億単位のお金は起業するには十分すぎるお金ですが、何もノウハウがないのにビジネスがうまくいくわけがありません。
たいていの業界はレッドオーシャンであり、ブルーオーシャンを見つける力も知識もない。
自営業をするにしてもモノを売るマーケティング力、宣伝力、行動力のどれもない。
そして、ビジネスに失敗して多額の損失を出してしまう。
これらのいずれか、または両方が理由となり、気付かないうちにあれだけたくさんあった1等の当選金の残りがあとわずかになる。
そして、生活水準は一度上げてしまうと下げるのが難しいので、生活水準を下げることが出来ずに借金をし、借金を返済できずに破産してしまいます。
なので、運だけを頼りに宝くじを買って1等を当ててしまうのは運が悪いこととも言えるのです。
ビジネスで一発を当てようとする人にも運は味方をしない
普通のビジネスでもそうで、苦労せずに一発を当ててやろうと思ってビジネスを起こす人にも運は味方をしません。
たいていはビジネスがうまくいかずに損失を抱えてビジネスから撤退することになります。
たまに一発当てたいと努力をあまりせずにビジネスを始めた人が成功してしまう人がいますが、この人も運が悪い人です。
なぜなら、苦労をせずにたまたま成功したという事実が、その人の今後の人生を鎖で縛ることになるからです。
たまたま一発を当てて成功する人は、どうすれば失敗するかという点に関して知識がありません。
だから、失敗した時になぜ失敗したのかを考えることが出来ず、成功体験だけに縛られてビジネスを立て直すことが出来ないからです。
失敗を重ねてきたことはビジネスを行う上での土台となります。
その土台がないので、風が吹けばもろく崩れてしまうのです。
また、努力せずにたまたまビジネスに成功してきた人は成金になる可能性が高いです。
成金というのはお金持ちと異なり、自分がお金を持っていることをステータスと感じて他の人に自慢したり、お金が権力だと勘違いして人間関係をお金で何とかしようとします。
そしてその人間関係は上下関係であることが多いので、相手にとってはお金をもらえることしかメリットがありません。
性格が悪く、大した人間でないことは相手はきちんと見ています。
お金が手に入るから成金をもてはやしているだけですね。
だから、成金がビジネスで失敗した時にお金が無くなった時は、周りの人は一気に離れていきます。
気付けば人もお金も残らず、下手をすると借金が残っている。
就職しようにも、たまたま成功しただけで、どうすれば成功するかのノウハウや業界のスキルがないので再就職も難しい。
人生がほぼ詰んだような状態になる。
このように、努力しない人に対しては運は味方するどころか悪手を誘ったりします。
運が味方するとはどういうことか?
運が味方するということは、決まった形で現れるものではありません。
自分の人生の方向性を修正するために、何らかの出会いがあったり、チャンスがやってきたりする。
しかし、これらに気づけるのは努力している人だけで、努力をしない人は何も気づくことがない。
運というのは気まぐれなもので、努力する人に試練を課すこともあります。
途中で失敗するようになること、一時的に状況が悪くなること。
これも運が味方をしている場合があります。
運は「この方法ではだめだよ」と軌道修正を促したり、「この状況を乗り越えてね」と解決するべき課題を解決させようとしたりします。
これも努力をしない人にとっては「状況が悪くなった。なんて運が悪いのだろう」と感じてしまうため、状況を嘆くだけでうまく解決することが出来ないんですね。
そして、運は努力する人に対してこの試練を乗り越えるためのアシストをすることもある。
これは問題解決のためのヒントが何らかの形で見つかることが多いのですが、これも努力してきた人だけが気付くような絶妙なヒントとなっているわけです。
問題解決のための新たな出会いやひらめきもアシストの一つですね。
問題解決のための最後の一押しがやってくるのは、運が味方してくれているからです。
しかし、やはり努力しない人はこのアシストも気づかずにスルーしてしまう。
だから、努力をしない人には運は味方しない。
というより、運が味方したことに気づかず、状況を改善させることが出来ません。
運が味方をしてくれた人は運が悪いとは言わない
面接で有名な質問があります。
「あなたは運がいいですか?」
これはパナソニックの創業者である松下幸之助氏が面接の最後に聞いていた質問で、現在の面接でもこれを聞く会社があります。
この質問で「運が悪い」と答えると不合格になるのですが、この質問はなかなか面白いと思います。
自ら努力を積み重ねることで周りに感謝をする人は運のアシストにも気が付いています。
だから、いい環境に育ち、順調に自分を成長させることが出来て、今の自分があるのは周りからの支援があったからと考えるので、運がいいと答えます。
こういう人は会社という組織でも周りの人を尊重しながら働けるので、会社にとって必要な人材に育ちます。
だから、「運がいい」と答える人は採用してもいいという判断になります。
逆に「運が悪い」と答えるのは、他人や周りのせいにして努力をしてこなかった人です。
そんな人が会社にいると雰囲気が悪くなります。
自分が問題を起こしたのに周りの人のせいにしたり、会社のせいにしたりする。
そして、他人の手柄を横取りしてでも昇進を狙ったりする。
だから、会社の雰囲気がギスギスしてしまい、悪い影響を与えるようになります。
「運が悪い」と答える人はいわゆる腐ったみかんなのです。
それを効率よく見抜くのがこの質問だと思うのですが、今はこの質問が有名であるため対策され、運がいいと思っていないくても「運がいい」と答える人がいて、有効な質問でなくなってきているように思えます。
だから、具体的にどんなところが運がいいと感じたのか踏み込んだ質問をする必要がありますね。
ここで詰まったり、視線をそらしながら回答しているような人であれば不合格でしょう。
運を味方につけた人は、ビジネスで成功してもたまたま成功した、運が良かったから成功したと、あまり成功を自慢したがらないようです。
本当はその裏でかなりの努力をしているのですが、そのおかげで成功したとは決して言いません。
また、人生の悪い波が来た時でも、努力をしてやり過ごすので「あの時の経験のおかげで今の自分がある」と言います。
決して運が悪いなどと思ったり話したりすることがありません。
このように努力をして運を味方につけた人は決して味方である運を否定しないのです。
今自分が存在していることに感謝をして、今までお世話になった人ややってきたチャンスに感謝をして、ここまで自分が成長できたことに喜びを感じる。
運が悪いといくら努力をしても何も起こらないわけです。
それどころか、自分自身もここまで生きて来られなかったかもしれない。
こう考えているから、努力してある程度の立場になった人は「運がいい」と考えて、運に対する感謝を忘れないのです。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。