2025年の10月に退職代行のモームリが強制捜査されたことがニュースとなりました。
2025年の前半に話題となっていた退職代行モームリですが、色々と黒いうわさが流れていました(例えばモームリの社員が退職代行を使って辞められたなど)。
今回の強制捜査が退職代行業者への当てつけとも考える方もいたのですが、退職代行モームリは運営会社が株式会社アルバトロスという一般の企業が運営するサービスであり、労働組合や弁護士事務所が提供しているサービスとは異なります。
一般の企業が退職代行サービスとして出来ることは「退職者の意思を会社に伝えること」だけで、有給の消化の交渉や退職金の交渉を行うと非弁行為となり、違法となってしまいます。
そのため、一般の企業の退職代行サービスであれば、相手の会社側にも退職代行の担当者の話を聞かない選択があり、退職代行による退職を認めないことを理由に拒否することも出来ます。
自分が一般の企業の退職代行サービスをあまりお勧めする気にならないのは、ここの懸念があるからです。
退職成功率100%というのは労働組合や弁護士事務所の退職代行ではない限り相当難しいのに、それをアピールできるということは何か仕組みがあるからです。
それが適法であれば咎められませんが、モームリのように非弁行為の疑いがあると問題になるということです。
退職代行の非弁行為とは?

まず、退職代行サービスを提供するのが、労働組合や弁護士事務所ではなく、一般企業だったとしましょう。
この場合、退職代行として出来ることは「退職の意思を相手企業に伝えるだけ」です。
なので、一般企業の退職代行を使った場合、相手の企業が話を拒否すればそこで終わりですし、退職者の携帯に直接会社から電話がかかってくることもあり得ます。
法的拘束力がないので、退職代行からの連絡を相手の企業はどうとでも出来るのです。
「うちは退職代行による退職は認めていないので」と一蹴されると、それで終わりです。
退職代行のサービスを提供する企業が相手企業に対して「交渉」をすると非弁行為になります。
具体的には退職金の交渉や有休消化、未払いの残業代の交渉などが挙げられます。
これらの交渉権は弁護士や労働組合が行えるものであり、一般の企業が相手企業に対して「交渉」を行うと非弁行為となります。
上記の行為も問題ですが、今回の退職代行モームリが行った非弁行為は「金銭を受け取って弁護士に斡旋したこと」でした。
金銭を受け取りながら弁護士や労働組合を退職代行の依頼者に紹介することは法律的に許されていない行為なのです。
なのにそれをやってしまった。
だから、退職代行モームリの運営企業である株式会社アルバトロスに強制捜査が入ったわけです。
今まではあえて黙認されていたことですが、退職代行モームリが多くの人に使われて明るみに出たことで、警察が動いたのかもしれません。
一般企業の退職代行サービスは安さが売りとなっています。
しかし、このようなリスクがあることはしっかりと理解しておかなければなりません。
退職代行モームリは違法なことをやっていないとサイト上では書かれていましたが、実際にふたを開けてみると非弁行為が見つかったわけです。
これから先は一般企業の退職代行サービスを使う場合は本当に違法なことをやっていないか、しっかりと検証することが大切になります。
当ブログにおける退職代行モームリへの対応
当ブログでは、退職代行モームリの運営企業である株式会社アルバトロスが運営するサービスの広告を全て剥がす事としました。
自分も退職代行を使って会社を辞めたことがあるため、退職代行を使うこと自体は否定しません。
退職代行の存在を否定しない背景には、自分がいた会社に退職を伝えると自分を裏切り者と見なし、執拗なパワハラに会い、自分の心が完全に燃え尽きて体が動かなくなった経験があったことが原因でした。
どうしても退職代行に頼らざるを得ない状況を自分の身で経験してしまったのです。
なので、このような状況に陥った人に対しての何らかの救済サービスとして退職代行のサービスはあっても良いと考えています。
一般企業で真っ当な退職代行サービスを提供しているところや、労働組合や弁護士事務所が行っている退職代行サービスは、辞めさせてくれない会社に対してこちらが頼るものとして心強いものがあります。
自分はこのような考えを持っているため、本当に信用できる退職代行サービスであればぜひ紹介して使ってもらいたいということで、退職代行サービスの広告を掲載させていただいています。
しかし、退職代行モームリに関しては自分が望む退職代行のサービスではありませんでした。
そのため、今後一切退職代行モームリの広告の掲載は行わないし、使ってほしくもありません。
近いうちに提携自体を解除したいとも考えています。
退職代行サービスを使うことへのニーズはブラック企業からのパワハラなどがなくならない限り消えることが無いと考えているため、今後は新しい退職代行サービスの広告を掲載する場合は、サイトをしっかりと調査し、信頼できることを自分の目で精査させていただきます。
そして、安心して利用できる退職代行サービスのみを広告掲載し、このブログの読者に考えていただくというスタイルにしたいと思います。
今後当ブログで紹介の中心となる退職代行について

今後は当ブログで紹介の中心となる退職代行は、以下の条件のいずれかを満たしている退職代行サービスのみに限定させていただこうかと考えています。
- 一般企業の退職代行サービスであり、信頼と実績のある真っ当な商売をしているところ
- 労働組合が運営する退職代行サービスで、真っ当なサービスを提供しているところ
- 弁護士事務所が運営する退職代行サービスで、退職代行に関して強い弁護士が担当してくれるところ
特に一般企業の退職代行サービスは非弁行為を行えないので選定が難しいのですが、サイトだけではなく評判やうわさなど、しっかりと情報を集めて退職代行モームリを紹介していたころのようにならないよう気を付けていきます。
労働組合が運営する退職代行サービスと弁護士事務所が運営する退職代行サービスは交渉権がありますので、少し値が張りますがそれだけの価値があると思っています。
特に弁護士事務所が運営する退職代行サービスは相手の会社から損害賠償請求に関する話が出て来ても法律を盾に守ってくれますし、とても心強いというのが最大の特徴になっています。
ただ、いい加減な仕事をして評判が悪い退職代行サービスは労働組合や弁護士事務所が運営する退職代行サービスにもありますので、こちらも新しく広告を追加する場合はしっかりと精査していきます。
残った退職代行サービスは信頼できるものだけという状態にしたいため、定期的に見直しを行います。
ですので、こちらで広告掲載している退職代行サービスは安心して利用できるものだけが集まっている。
そのように考えていただいて構いません。
いい加減な退職代行サービスの紹介は今後行わないことにしますので、安心して広告を利用できるよう努めていきます。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。