ブルーオーシャン戦略とは何か?
ブルーオーシャンをそのまま日本語に訳すと青い海という意味になります。
ブルーオーシャンと反対の意味の言葉にレッドオーシャンというものがありますが、血のように赤く染まった海。
これが何を表しているかは想像するだけで何となくイメージが出来るのではないでしょうか?
今回はビジネスとしての重要な戦略であるブルーオーシャン戦略についてお話しします。
目次
レッドオーシャンとは?
まず、ブルーオーシャンと反対の意味で使われるレッドオーシャンについてお話しします。
レッドオーシャンとは、赤い海で競合がひしめき合って、争いながら魚を獲りあう。
真っ赤になった海は争いごとが起きた証拠であり、ビジネスの世界では実際に血は流さないかもしれませんが、血を流すような大変な苦労をしながら、顧客という魚を獲ることになります。
これがレッドオーシャンと呼ばれるものです。
ビジネスにおいてのレッドオーシャンとは、競合が多くいる場所で時には競合を蹴落としながら、激しい競争をしなければいけません。
人やお金の取り合いの状態となっており、利益を上げるのが難しいのがレッドオーシャンであり、参入者も多いのですが、脱落者も多く、素人がうかつに手を出して勝てる市場にはなっていません。
レッドオーシャンは多くの企業や人が参入している分野であるため、それだけ強い競合もいるというわけです。
価格で勝てるか?
品質で勝てるか?
アフターサービスで勝てるか?
どれでも勝てないようであれば競合に確実に負けるため、商売は失敗します。
特に大手のような体力があって価格競争に強い企業が参入している場合は、中小規模の会社が価格競争しても勝てません。
中小企業が価格競争による体力勝負をするのは難しく、体力勝負はやはり大手の方が強いです。
そのため、価格競争に持ち込まれると必ず大手が勝ちます。
だから、レッドオーシャンの市場で勝負をすることはまずお勧めできないのです。
ブルーオーシャン戦略とは?
ブルーオーシャン戦略とは、競合の少ない、または競合のいない場所で商売をすることです。
ブルーオーシャンとは澄んだ青い海、そこでは争いごとが起きておらず、波もたっていないきれいな水面になっています。
大手が見向きもしないようなニッチな分野、誰も目を付けていない新しい分野などで商売をすることが、ブルーオーシャン戦略となります。
競合の少ない青い海を探すことは難しいのですが、きちんと市場を調査し、魚がいる(見込顧客がいる)ことをきちんと確認し、それで商売を始める。
見込み顧客がいない所では商売は成立しないので、いくらブルーオーシャンであっても見込み顧客がいない所では商売をしてはいけません。
魚がいない海で釣りをしても魚が釣れないのと同じで、見込み顧客がいないのにそこでビジネスを始めても、そこに見込み顧客を引き寄せるだけの魅力がない限り、ただコストを発生し続けるだけになってしまいます。
ブルーオーシャン戦略で商売をするのであれば、きちんと見込み顧客という魚がいるかを確認して商売を行うことは重要なことであると言えるでしょう。
だれでもユーザーや消費者という立場に立つことはあります。
そして、ユーザーや消費者の立場で商品やサービスを使ったときに「これは少し不便だな」、「ここはもっとこうした方がいいのではないか」という考えが出てくることがあると思います。
ただ、多くの場合あなたがそう思っていても同じことを考えている人が他にもいます。
なので、安易に自分が思ったことを商売にすると競合と戦うことになる可能性が高いです。
でも、もし誰も思いつかないような考え方であれば、それは商売をする上での狙いどころになります。
なので、何か思うことがあったら同じことを考えて商売をしようとしている人や実際にそんな商売をしている会社があるかを調べてみるといい。
もし、同じことを考えて商売をしている会社が既にいくつも存在しているところはレッドオーシャンです。
しかし、競合が意外と少なくて(または誰もビジネスに参入していなくて)、競合も強くなく、自分でも出来そうというものがあれば狙いどころですね。
こういう所を狙って商売するのがブルーオーシャン戦略で仕事をしていくうえで大切なことになってきます。
ブルーオーシャン戦略で商売をする上で大切なこと
ブルーオーシャン戦略は基本的に弱者が競争を避けて商売をしていく戦略です。
ですので、強敵が既にいるところに参入して商売をしてはいけません。
強敵がいれば、強敵との競争に負けてしまう可能性が非常に高いからです。
そこで、ブルーオーシャン戦略で商売をしていくうえで大切なことを3つ挙げてみます。
自分が弱者であることを認識すること
1つめは自分が弱者であるということを認識することです。
弱者なのに強者だと思い込んで商売をしてもうまくいくはずがありません。
本当の強者に負けてしまいます。
ある程度イケていると思っていても、もっとイケている人や会社は存在します。
つまり、上には上がいるということです。
レッドオーシャンの競争の激しい分野で勝負をすると、本当の強者とは何かを分からせられることとなり、とても自分の商売では勝てないことに気づかされます。
だから、自分が弱者であることを認識するのはブルーオーシャン戦略の一つ目のステップとしてまずやるべきこととなります。
アンテナを張って情報収取を怠らない
2つめに常に情報収集を行うためのアンテナを張っておくことです。
情報やトレンドを日ごろからしっかりとチェックしておくこと。
そして何か商品やサービスを使う場合も、気付く点がないかをきちんと考えながら使うこと。
商売として何が求められるか?
自分が他社の製品を使って何が良くて何が不便だと感じたか?
この2つから商売の発想が始まります。
商売に成功している会社はこの2つがきちんとできている会社です。
そして、この2つの中にブルーオーシャンを探す手がかりがあります。
その分野での第一人者となる
3つめは、その分野での第一人者になることです。
最初に市場に参入した人や会社はやはり強い。
後から競合が出てきても、最初に参入した人や会社というネームバリューで対応できてしまいます。
もちろん、最初に市場に参入しても、利益を追求することが主な目的となって途中からいい加減な商品やサービスを提供するようになると、後からやってきた競合に顧客を持っていかれます。
だから、きちんとした商品やサービスを提供し続けられる第一人者となる必要があります。
最初に市場に参入した人や会社は、どの会社よりもノウハウや技術を持っているわけです。
妥協せず、常に自社の製品を良くしていくことを考えて、品質改良を行っていけば、他の競合はなかなか追いつくことが出来ないはずです。
ナンバーワンであり、オンリーワンである。
これこそがブルーオーシャン戦略で成功するためのキーポイントになります。
ブルーオーシャン戦略という言葉は2000年代の半ばころから存在しており、書籍でも詳しく解説したものが出回っています。
ブルーオーシャン戦略は弱者が勝ち抜くために重要な経営戦略であり、ブルーオーシャンを発見すること、そしてそのブルーオーシャンで実際に商売をすること。
ブルーオーシャンで実際に商売をするために必要なことは先ほど3点述べてきましたが、これをベースにブルーオーシャンで実際に商売をするにはどうしたらいいかの構想を練って、商売をしていくことが重要です。
ただ、最初からうまくいくわけではありません。
失敗をしながらトライ&エラーで軌道修正することも必要になります。
しかし、一度成功すると、そしてその分野での最初の成功者になると、かなり強力な存在となることが出来ます。
弱者が強者と同じことをやっても勝てないのです。
かつて、白いたい焼き、タピオカミルクティー、高級食パン、から揚げ弁当など、競合が確立しているのにも関わらず、「流行っているから」という理由だけで商売に参入した企業がたくさんありました。
しかし、流行が去ると、もともとあった企業以外のほとんどの企業が撤退し、流行りに乗るだけの商売は長期的に成立しないことを時代が証明しています。
流行が去ると、他の企業の真似をしただけのノウハウも経験も浅い企業の商売は成り立たず、何か特別に売りになるようなものもなかったため、消費者やユーザーが買う気になれなくなり、衰退していくことになるのです。
流行に乗って商売に飛び込むことはまさにレッドオーシャンという赤い海に飛び込んでいくのと同じことなので、絶対にやってはいけません。
既にいる強者に弱者が勝つことはまずないのです。
弱者は弱者なりの商売のやり方がある。
このことを理解して、ブルーオーシャン戦略をビジネスに取り入れてみて欲しいと思います。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。