リスクヘッジという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
リスクヘッジは株などの投資を勉強すると必ずと言っていいほど耳にする言葉であり、投資を行うのであれば必ず知っておくべき言葉の一つであると思います。
リスクヘッジは仕事でも使われる言葉ですが、ここでは株式投資の分野に焦点を当てて説明をしたいと思います。
リスクヘッジという言葉を知らないと投資はかなり失敗しやすくなるので、投資を行うのであればリスクヘッジという言葉をしっかりと覚えておいてほしいと思います。
リスクヘッジとは何か?
では、まず初めにリスクヘッジという言葉の意味についてお話しします。
リスクヘッジとはリスクをヘッジする。
ヘッジは防止などという意味がある。
つまり、リスクヘッジとは起こり得るリスクがどれくらいであるものかを先読みして、リスクに対応できる状況にしておくことです。
このリスクヘッジが出来ないと投資はなかなかうまくいきません。
このブログでも何度か述べていますが、投資には多少なりともリスクが伴います。
そのリスクに対応できないと、もし何かがあった時の影響を直接受けてしまう状況になるのです。
投資におけるリスクヘッジ
投資におけるリスクヘッジの手段は、投資対象を複数の国に分散する、投資対象を複数のセクタに分散する、株式だけではなく債券も投資対象とするなどが挙げられます。
1つの会社に集中投資するのはギャンブルに近く、大きく儲けることがある反面、大損してしまうこともあります。
そのリスクに対応する手段として、投資対象を分散するという手段があります。
1つの企業に集中して投資をするのではなく、複数の企業、大企業から中小企業まで分散して、セクタも分散して投資をする。
そうすることで、1つの企業で成績が悪くても、全体での影響が小さくなる。
また、1つのセクタで成績が悪くても、全体での影響が小さくなる。
結果としてリスクを減らすことが出来、比較的安全な投資にすることが出来ます。
また、ある日に一度に株式や債券を買うのではなく、少額ずつ、時期を分散することで、満点の成績を取ることは難しくなるかもしれませんが、大損することはなくなります。
安い時期にたくさん買い、高い時期には少なく買う。
つまり、ドルコスト平均法のように投資をするタイミングを分散することもリスクヘッジの手段の1つになります。
投資でリスクヘッジを行うために何をするべきか?
投資においてリスクヘッジで投資対象を分散してリスクを減らすことが分かった。
ではどんなものを買うとリスクヘッジになるか?
ここが重要な問題になると思います。
先述のように個別株を複数購入し、企業の分散、セクタの分散を自分の判断でやることは投資初心者にとってなかなか難しいものがあります。
そこで有効なリスクヘッジの手段になるのがインデックス運用の投資信託、ETF、それと債券を買うことになります。
インデックス運用の投資信託とETFは個別株の詰め合わせのようなものであり、これらを買うだけで複数のセクタや企業に分散して投資をすることになります。
株式優待は受けられなくなりますが、その指数や株価上昇の利益を狙っていくという手段を取ることが出来ます。
債券もETFがおすすめですね。
日本国内の債券は個人向け国債であればリスクはかなり低いのですが、その分リターンもかなり低く、リスクヘッジにはなりますが、満期まで保有してもほとんどお金は増えません。
むしろ満期まで保有して得られた利益でお金が増えたように見えても、インフレが起きるとお金の価値が下がってしまい、実質上は資産が減ってしまうということになる可能性があります。
だからと言って、新興国の債券を持つこともお勧めできません。
新興国の債券は利率が高くて一見お得そうに見えます。
しかし、新興国の通貨はインフレのリスクが高く、投資した国の通貨の額で見ると結構増えているように見えても、ドルや円に換えるとあまり増えていない、むしろ損をしているということも多々あります。
ですので、新興国の債券はリスクヘッジの手段としては有効ではありません。
オススメするのは適切にインフレが起きている先進国の債券ですね。
新型感染症以降にアメリカでも大きなインフレが起きていますが、それがずっと続くかというというわけではなく、どこかで落ち着くと思います。
アメリカの債券(BND、AGG、LQDなど)の場合、新NISAの口座で保有しないと税金で30%くらい持っていかれますが、配当はしっかり出るので、10万円分買っておけば毎月1ドル~2ドルくらいの配当が入ってきます。
この配当は株価の値上がりに比べると見劣りしますが、長期で持ち続けるとそこそこのリターンとなります。
ちなみに債権には投資適格債と投資不適格債(ジャンク債)の2つがあります。
先に紹介したBND、AGG、LQDは投資適格債に投資する債券ETFで、HYGは投資不適格債券に投資する債券ETFです。
個人的には投資適格債のみを投資対象とした方がいいと考えており、投資不適格債は投資対象から外しています。
また、債権の値動きは株とは異なった動きをすることも知られており、株価が下がると債券価格が上がる・・・というものが通説だったのですが、今は金利上昇という理由で債券ETFの価格が暴落しています。
LQDに関しては自分が購入したころは1株130ドルくらいでしたが、今は100ドルを下回るタイミングも出てきています。
金利が高い状況が続いている限り債券ETFの価格は低いままですが、円安という理由でそこまでバーゲンセールとなっていないところが惜しいところですね。
フィッチの米国債の格付けがAAAからAA+に降格したということもあり、ここも米国債の暴落に拍車をかけたのかもしれません。
債券についてもこのような情報を知らないと、債券ETFであれば何でもいい、いつ買ってもいいということではないため、きちんと理解しておかないと、思ったほど利益が出なかったという結果になりかねません。
また、投資におけるリスクヘッジとして大事なことはどの投資商品を保有し、どんな買い方をするという話だけではありません。
現金をきちんと用意しておくということも重要です。
生活に必要な資金は現金で持っておき、暴落や損失が起きた時でも平然としていられること。
現金がほとんどなく、投資商品が大半を占める状態になると、大きな損失が出た時に夜も寝られない状態になってしまい、損失が出ている間にずっとストレスを抱えたままになってしまいます。
現金が10万円で投資商品が100万円で30万円の損失が出た時の心境と、現金が300万で投資商品が100万円で30万円の損失が出た時の心境は後者の方がお金の心配をしなくて済むはずです。
生活に必要な資金はしっかりと現金で用意しておき(1年間生活できるくらいの現金が理想です)、余剰資金で投資をするというルールは決して忘れないことです。
投資をしているけど、現金がほとんどなく、ぎりぎりの生活を続けている。
こんな状態になることは絶対にやめましょう。
まとめ
今回は投資におけるリスクヘッジについてお話ししました。
投資のリスクヘッジについて重要な点は以下の3つです。
- 企業やセクタによる分散(投資信託やETFを利用)
- 債券と株に分散する(債券もETFでの保有が望ましい)
- 投資に使うお金と保有する現金のバランスをとる
これ以外にもリスクヘッジになることはあると思うのですが、基本的にこの3つを理解しておけばリスクを取りすぎることや予想外のリスクが発生した時に慌てることもなくなります。
投資にはリスクがつきものですが、このリスクとどう付き合っていくかが投資で成功するかどうかのカギとなります。
リスクヘッジという言葉の意味を知ったうえで、具体的にどんな行動をとればいいか?
きちんと理解したうえで投資をすると投資で大損をして資産のほとんどを失うということはなくなります。
自分に見合った適正なリスクと付き合う・・・これが一番投資におけるリスクヘッジとして大切なことではないでしょうか。
投資を行う際は今回お話ししたリスクヘッジのことをきちんと理解し、行動がとれるように準備をしておきたいものです。
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