4パーセントルール

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4%ルールとは何か?

投資を行っていると出口戦略として4%ルールという言葉を聞くことがあります。

この4%ルールは有名な手法であり、基礎知識として覚えて欲しい言葉の一つです。

ただ、この4%ルールが成立しなくなっているという話も聞きますので、有効であり続けるかは誰にもわかりません。

4%ルールはあくまでも資産運用結果に対する出口戦略の一つであることに注意してこの記事を読んで欲しいと思います。

4%ルールとは何か?

4%ルールとは資産のうちの4%を毎年取り崩していけば高い確率で30年後も資産が残っているというものです。

4%ずつ取り崩していけば25年後に無くなるのではないかと思う人もいるかもしれません。

しかし、それは資産が増えないということを前提に考えたらそうなるというだけです。

平均年利5%の資産運用が出来れば資産は25年後に無くなるどころか逆に増えているかもしれません。

そのため、資産運用でお金が増えれば30年後も資産がまだ残っている可能性がある状態になるのです。


4%ルールには一定額を取り崩す定額法と、一定の割合で取り崩す定率法があります。

定額法

定額法とは、原資産の4%の金額を毎年取り崩していく方法です。

一定額を取り崩すので元本が増えた時も減った時も同じ金額を取り崩すことになります。

元本が増えていくと25年後も資産は残りますが、元本が減っていくと25年後には資産が尽きてしまいます。

インデックス投資では指数が右肩上がりに成長することを前提としているので、もし指数が右肩上がりに成長すれば問題ないのですが、横ばいや右肩下がりに転じた場合は資産が尽きてしまうことも考えなければなりません。

しかし、指数が右肩下がりというのは経済の成長がある限り起こらないと思います。

アメリカや全世界のインデックス投資をするのであれば、リーマンショックのような大きな問題が起きた時以外は特に指数が横ばいや右肩下がりになることは考えなくていいと思います

そうは言っても2022年は株価が下がっているではないかという声が聞こえて来そうですが、もともと金融緩和で2021年に株価が上がりすぎており、その調整局面として今の動きになっていると考えることも出来ます。

もうしばらくは株価の動きの様子を見る必要があると思います。

定率法

定率法とは、資産の残高の4%の金額を毎年計算してその額を取り崩していくという方法です。

一定の率で取り崩していくので、25年後も資産は確実に残ります。

しかし、資産が減るほど取り崩すことが出来る金額は少なくなってしまいます。

定額法の時と違い、資産が増えれば取り崩す額が増え、資産が減ると取り崩す額が減ります。

つまり、上昇局面で多く取り崩し、下降局面で少なく取り崩すこととなり、資産運用の結果と取り崩せる金額に関係が生じています。


取り崩しの金額が安定していないため、FIREで資産を取り崩しながら生きていく場合、毎年取り崩し額に対してどのようにお金を使っていくかを考えなければいけません(取り崩し額で生活レベルを変える必要があります)。

資産が減ると取り崩し額がどんどん減っていくのが定率法の特徴です。

なので、4%ルールの定率法で生活しようと思っている人は注意が必要です。

4%ルールは今の日本の株には適用できない

一つ注意しなければいけないのは4%ルールは今の日本の株には適用できないということです。

今の日本は常に成長している国ではなく、今後も株価の右肩上がりの成長が望めないと思います(海外のマネーゲームで株が買われて値上がりする可能性はありますが、それがずっと続く可能性は低いです)。

そのため、4%ルールを適用しても25年後はかなり元本が減っているか、インフレ率に資産増加が追い付かずに、実質的な資産価値が下がる可能性があります。


4%ルールを適用するのは米国株一択とされていましたが、アメリカ一強の時代が終わると、オールカントリーの方が強くなることも考えられます。

日本の成長が期待できないのはここ30年で先進国の中で日本だけが平均給与が上がっていないことで示されており、この状態が続くと日本は先進国ではなく衰退国として見られるようになると思います(すでにその兆候は出て来ていると思います)。

本来であれば経済成長をしてそれに応じて給料が上がっていくことが理想ですが、今の日本を見ると今後そうなっていくのにかなり時間がかかってしまうと思います。

4%ルールは出口戦略の一つで実際はもっと柔軟に対応していくべき

4%ルールというのは資産を取り崩す戦略の一つであり、必ずしも4%ルールが有効というわけではありません。

実際は資産が思うように増えなかったりすることもあるでしょう。

4%ルールは基本として覚えておくべきことではありますが、ただこれだけで資産を取り崩していくとリスクがあると思います。

4%ルールはあくまでも出口戦略の一つであり、最適解ではないこともあるのに注意してください。

投資で重要なのは投資で増やした資産をどう取り崩していくか、適切な出口戦略を考えることです。

現在の資産に対してどんな取り崩し方が正解なのか、しっかりと考えて行動すれば投資で得た資産でいい生活をすることが出来るでしょう。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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