Win-Winと三方良し。商売にとって大切なことは一方が得することではない。

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Win-Winと三方良し。商売にとって大切なことは一方が得することではない。

商売に関する言葉としてよく聞くものとして、「Win-Win」と「三方良し」という言葉があります。

Win-Winはお互いに得をする関係、三方良しはWin-Winにもう一つ大切な要素を追加したものとなっています。

まず、二者が得をするWin-Winについて説明し、そこから三方良しについて説明します。

どちらも大切な言葉なのでしっかりと理解していただきたいと思います。

Win-Winとはどんなものか?

Win-Winとはどんなものか?

Win-Winとは売り手にとっても、買い手にとっても得をするような取引をするという経営の用語です。

売り手はお客様にいいサービスや商品を提供できてよかった。

買い手はあの会社の商品のおかげで仕事が効率化でき、買値以上のコストが削減できてよかった。

こんな感じで売り手と買い手の両方が取引をしてよかったと思えることがWin-Winの関係となることです。

もちろん売り手が買い手をだまして物を売りつけたり、お金のことだけを考えて買い手に不誠実な対応をすることはやってはいけません。

これではWin-Winの関係が結べないわけです。

Win-Winの関係であるためには、売り手が買い手のことをしっかり考え、買い手にとって満足のいくものを提供する必要があります。

そのためには、必ず買い手に対して誠実でなければならず、決して楽をして商売をしようとしてはいけません。

三方良しとは何か?

三方良しとは近江の商人の活動理念のことです。

売り手良し、買い手良し、世間良し

という3つの良しであり、Win-Winの考えに世間という要素が追加されています。

売り手と買い手が満足するのはもちろんのこと、世間が良くなることをも意識しなければならない。

近江の商人は自分の商売が世間をよくするものでなければならないことをしっかり考えて商売をすることを考えていたわけです。

三方良しの考えはどんな商売であっても、商売をするにあたってとても重要なことです。

流行りものをマネする企業、無知な人からお金をだまし取る企業、そんな企業を見ていると、改めてこの三方良しをしっかり心に刻んで商売をする必要がある。

そう思うことが多々あります。

Win-Winと三方良しを実現するためにはどうしたらいいか?

Win-Winと三方良しを実現するためにはどうしたらいいか?

Win-Winや三方良しを実現するためには、とにかく誠実な商売をすることです。

買い手にとって得になるような提案やサービスを行い、買い手に対して不誠実であってはならない。

つまり、相手をだまして商売を行うこと、お金儲けのことばかりを考えた商売を行うことはNGであるというわけです。


しかし、一人で商売をする場合はこれでもいいのですが、組織で商売をする場合はこれだけでは足りません。

もう一つ、組織の内部に目を向ける必要があります。

つまり売り手の組織に対しても誠実でなければなりません。

どういうことかというと、企業のトップであれば、社員に対して利益を還元しない商売をすること、働けるだけ働かせてこき使うような商売をすること、パワハラやモラハラで社員を圧迫するような商売をすることはやってはいけません。

長時間労働、休日出勤多数、有休がとれない、給料を正当に支払わないようなブラック企業は社員とのWin-Winの関係すら結べません

こういう企業ほどトップがお金を持っていきたがるものですが、従業員が貧しいとイノベーションは起きません

ただお金のために働くような人ばかりとなり、優秀な人や良心的な人はどんどん辞めていきます

この文化は中小零細企業で見られますが、大手企業でも長時間労働やパワハラ、リストラやサービス残業があることもあり、大手に入社したからと言って安心できる状態ではないのです。


ワークライフバランスを大切にし、社員に適切な報酬を払い、穏やかな雰囲気の中で仕事をする。

そんな環境を持つ会社が、世間にとってもいい商品を生み出すことが出来るのです。

社員といい関係を結べる会社は、社員自らがモチベーション高く働いてくれる仕組みを作り、社員の人格とプライベートの時間を尊重する。

こうやって社員を大切にするからこそ、会社に対する帰属意識が強くなって一丸となっていい商品ができるのです。

結果として売り手は満足し、買い手も満足する。

この段階でWin-Winが出来上がります。


ここから三方良しに持っていくには程度の問題ですね。

世間をよくするには自分の会社の製品やサービスがどんな形で社会に貢献するのか?

個人的にこの問いに答えられない商品やサービスはあってはならないと思います。

世の中を便利にする、人を幸せにしたり楽しませたりすることで世間の活気をよくする。

こんな感じで何か製品やサービスを作ると、何らかのその先の目的というものがあるはずです。

このブログでも自分の知識を訪問者と共有することで、より賢くなってもらうという思いがあって記事を書き続けています。

「自分や会社が取り扱っている商品はいったい何のためにあるのか? どんな手段で世間に貢献していくのか?」

このことを商売をするうえで常に意識してほしいと思います。


ごまかしや詐欺、あるいはそれに近い商売がありますが、これらは間違いなく三方良しどころかWin-Winですらありません。

こんな商売を行っている会社で働くと自分が腐るか、精神的に追い詰められるので、絶対にそんな会社で働かないこと。

求職をする場合は面接の場で面接官に必ず、どういった理念を持ち、どういう目的で働き、どんな社会貢献を行っているかを逆質問でぶつけてみましょう。

自分で事業を行う場合は自分の好きなようにやればいいのですが、会社で働く場合は自分だけが何とかしようと動いても限度があります。

それであれば、逆質問で理念と目的、社会貢献に関して面接官に問い、きちんとこの質問に答えられる面接官が上司である方が仕事はやりやすいし、Win-Winや三方良しは成し遂げられやすくなります。

まぁ、この質問に答えられない面接官がいる会社や、この質問が理由でお祈りしてくる会社ではそもそも働く意味がありませんね。

きちんと目的を持って働いている人が集まる会社は、面接官もそれなりの答えを返してくるはずです。

そして、この逆質問の回答に「自分もその考えに賛同いたします。御社のような考えを持つ企業を自分は求めていました。」のように同意して、相手も好印象を持ったのであれば、面接官が上司となった場合もお互いにいい関係で仕事ができると思います。


自分でWin-Winや三方良しを目指すのであれば、自分の信念を良心に委ね、その信念を曲げないこと。

組織の一人として行動するのであれば、Win-Winや三方良しの考えを理念にした会社でほかの社員と同じ方向を向いて頑張ること。

これでWin-Winや三方良しを実現していけば、自分自身も幸せになることが出来るのです。

いい仕事をしたときは気持ちがいいもので、逆に悪い仕事をした場合は後ろめたい気持ちになるものです。

当然ながらいい気持ちを持ち続けて仕事をする方が、結果も出ますし、成長もできます。

そういった意味ではWin-Winや三方良しの考えは自分自身を育てると言ってもいいかもしれません。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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