「人の気持ちを考えろ」は相手に対して言ってはいけない

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「人の気持ちを考えろ」は相手に対して言ってはいけない

「人の気持ちを考えろ」という言葉は一度は言われたことがある人もいると思います。

しかし、この言葉は非常に厄介で、そのまま受け取ってはいけない言葉です。

また、「人の気持ちを考えろ」という言葉は相手に対して言ってはいけない言葉の一つでもあります。

「人の気持ちを考えろ」とはどういう意味かを説明したうえで、相手に対して言ってはいけない理由を説明します。

「人の気持ちを考えろ」=「自分の気持ちを考えろ」である

「人の気持ちを考えろ」と言われても、単純に「相手の気持ちを考えろ」という言葉としてとらえてはいけません。

大抵の場合、相手の行動や言動が自分の意図しないものであったため、自分の気持ちを考えて欲しいため、「人の気持ちを考えろ」という言葉を使っているのに過ぎません。

つまり、自分が気分を害したから言っているだけのわがままな言葉でしかありません。

もし相手が相手なりに気を遣っていた場合はショックを受けてしまうでしょう。

なぜなら相手の気遣いを0点と評価する、相手の気持ちを否定する言葉であるわけですから。

他人に対する気持ちの考え方は人によって異なる

そもそもすべての人が他人に対して同じように相手の気持ちを考えているわけではありません。

人によって言葉の解釈の仕方が異なりますし、相手に対する気の遣い方も異なります。

マナーやモラル的なものであればまだ分かるのですが、それ以外のことについては相手がどう考えているかなんて、エスパーでもない限り分かるわけがありません。

友人や恋人、上司や部下、これらの方とは他人同士の関係です。

兄弟や親に対しても何を考えているのか分からないことがあるのに、他人に対して何を考えているか、「人の気持ちを考えろ」と言われても100%分かるわけがないのです。

「人の気持ちを考えろ」はテイカーが使う言葉である

「人の気持ちを考えろ」は「自分の気持ちを考えろ」とイコールであることを説明しました。

人にあれしてほしい、これしてほしい、そういう要求を相手に対してぶつけているだけであって、相手に対しての思いやりは全くありません。

つまり、相手から与えられることだけを求める、テイカーの考えを持っている人が「人の気持ちを考えろ」という言葉を発するのです。


「人の気持ちを考えろ」と言った側は、言われた相手の気持ちを考えているのでしょうか?

多くの場合、自分の感情を最優先にして相手の気持ちなんて全く考えていないと思います。

そう言った意味では「人の気持ちを考えろ」というのはかなり大きなブーメランであるとも言えます。

自分がなぜ気分を害したか、具体的に伝える

「人の気持ちを考えろ」と言われた相手は、相手がこの言葉を発した人のことを考えていれば考えているほど大きなショックを受けます。

なので、相手に対して自分の気持ちを理解してほしい時は、具体的にどんな行動が気分を害したのか、自分の言葉で相手に伝えましょう。

この時に、相手に対して気を遣ってくれたことを評価する言葉を一緒に添えてください。

そうすると、言われた人はショックを受けずに行動を改めてくれます。


お互いに自分の気持ちをオープンにしてコミュニケーションを取っていった方が長くいい人間関係になるのではないかと思います。

感情的になって「人の気持ちを考えろ」なんて言葉を言ってしまったら、「ああ、この人と考えが合わないな」という感じで人間関係に溝が出来てしまいます。

その溝はどんどん深くなっていき、人間関係を分断させてしまいます。


「人の気持ちを考えろ」と言いそうになった場合は、自分も相手をどう思っているのか、冷静に考えてみましょう。

感情的になった時は一呼吸おいて言葉を出したほうがいいです。


以下の記事で感情的に相手に接すると相手も感情的になるということをお話ししていますが、少なくとも「人の気持ちを考えろ」と言われた方は、この言葉を発した人に対してネガティブな感情を持つか、ショックを受けます。



「人の気持ちを考えろ」とは自分が都合がいいように考えて欲しいというわがままな言葉であり、こういう言葉を発する人との人間関係はかなり疲れるものとなります。

いい人間関係を築きたいのであれば絶対に言ってはいけません。

お互いにWin-Winの人間関係を築くためにも、相手に対して言う言葉はきちんと選び、相手に気持ちを適切に伝えるようにしましょう。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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