退職を伝えたら「お前はわがままだ」「お前のわがままのせいで会社に迷惑が掛かるだろ」などと言われることがあります。
しかし、よく考えてみたいのですが、退職って本当にわがままなのでしょうか?
退職する人にはそれ相応の事情があります。
中には確かに特に大きな理由がなく「仕事に行きたくないから」と言って退職を申し出る人がいます。
場合によっては退職代行を使うこともあります。
確かにそんな人はわがままだと言えるでしょう。
しかし、我慢に我慢を重ね、思いつめた結果退職したいという結果にたどり着いた場合、自分の価値観と会社の方針にずれが生じてどうしようもなくなった場合の退職はわがままだと言えるのでしょうか?
退職はわがままか?
このことについてお話しし、普通の退職をわがままと言う会社が人を大切にしないということについてお話しします。
目次
退職には人それぞれの事情がある

退職をする人は、何も考えずに退職するわけではありません。
2~3か月くらいで退職する人の中には「自分には合わないから」と判断を早まって退職する人がいます。
しかし、3年以上働いているのに退職を申し出る人、このタイプの人は今までの会社で3年以上働くことが出来たわけです。
女性の場合は寿退社と言うこともあるでしょう。
しかし、寿退社以外の中途退職の場合は、我慢に我慢を重ねて頑張ってきたが、自分を追い詰めてしまう結果となり、もうこれ以上頑張れなくなった。
自分の仕事に対する価値観が変わり、これ以上この会社で働いても迷惑をかけてしまうという思いから退職するということもあります。
また、会社の業績が悪化し、共倒れになる前に退職して逃げ出す人もいます。
2~3か月で退職をする人に対してはブラックな職場ではない限りわがままで通るかもしれませんが、3年以上働いてきた人が退職する場合は、ただの思い付きやわがままではなく、それ相応の事情があります。
何年も働いているのに給料が上がらないがスキルは身に付く。
そんな状態が続けばもっといい待遇で雇ってくれる会社を探すのは当然のことです。
パワハラやモラハラがある会社で、今まで何とか耐えてきたけど限界が来て、急に耐え切れなくなって心を休める時間を取るためや、パワハラやモラハラがない会社で働くという選択肢を取るのも当然のことなのです。
だから、その事情を頭から否定する権利は会社側にはないし、わがままと言われる筋合いもありません。
そもそも会社も経営者のわがままで社員の首を切っているではないか
会社側が退職者に対してわがままと言ってくることがありますが、逆の視点で考えて見ましょう。
じゃあ会社の方はどうなんだと。
会社の方も経営者や管理職の都合で社員を解雇していることがあります。
早期退職者の募集もそうですし、社員に退職勧奨をして、社員が断ると閑職に追いやり、自分から退職を申し出るようにさせる。
また、経営者の機嫌で「お前は明日から来なくていい」と言って首にしたり(これは違法なのですが)、関連する事業の撤退によりその部署の人を別部署に移動ではなく全員退職させる(こちらは違法ではないのですが会社が人を大切にしていないからこの判断になるのではないかと思います)、などと会社側もわがままにより社員を解雇することがあるわけです。
なので、会社も退職する社員に対して「わがままだ」と言って退職日までパワハラをする資格はなく、社員も会社も利害関係で成り立つ関係なので対等であるべきなのです。
だから、社員を平気で解雇するような会社には退職者をわがままと言う資格はありませんし、そうではなくても本当にわがままな理由での退職ではなければ、会社と社員の考えが合わなくなったからと退職を会社側が素直に受け入れるしかないのです。
それが出来ない会社は会社→従業員と言う一方的な関係しか考えておらず、社員の気持ちなどフォローすることは出来ない、働く価値を見いだせない会社だと言えるでしょう。
退職をわがままと言う会社は人を大切にしない
退職者をわがままと言う会社は人を大切にしない会社と言えます。
確かに会社にとってはずっと働いてくれた方が良かったのかもしれません。
しかし、人は働いて生きていくうちにいろいろなスキルを身に付け、色々な経験をし、それによって価値観も変わっていくものです。
なので、退職者が出たことに対してコストが発生したことを怒り、わがままだと罵るのではなく、「今までどうもありがとう」と言って送り出すべきなのです。
人を大切にする会社は退職者が出た時もこれが出来ています。
自分が退職した会社なのですが、「ボーナスがもらえるので退職付きを1か月ずらさないか?」と言ってくれた会社がありました。
退職日も関係部署からボールペンのプレゼントをいただき、送別会も開いてくれて気持ちよく送り出してくれました。
ボーナスは有給消化中であったため、満額査定ではなかったのですが、当時はオンライン面接なんかがなかった時代で福岡と当時住んでいた岐阜を往復するのにかなりお金がかかっていたので、結構助かった思い出があります。
その会社では自分の精神負担が大きかったこと、自分がどうしてもやりたかったことが今後働いても出来る見込みがなかったので退職を決断しました。
また、自分が精神病を患い、通院が必要となったためこれ以上会社に迷惑を掛けたくないという思いもありました。
退職をわがままだと言って片付ける会社はこのような事情を全く考慮しません。
退職されてムカつくという感情的な理由で退職者に接してしまいます。
こんな考え方の会社が働いている人を大切にするわけがないのです。
退職者をわがままと言う会社は退職者が出たことを退職者のせいにする

退職者が出た場合、まともな会社とそうでもない会社では対応に違いが出ます。
退職者が出た時にまともな会社ではなぜ退職者が出たのかを考え、より働きやすい会社に変えていくように改善策を考え、実施していくのです。
また、業界によってはどうしても退職者が多く出てしまうため、仕方がないと割り切っている会社もあります。
そのような会社では退職者が出た時にわがままだと言って、退職者に対してパワハラをしたりいじめや無視などをして退職者に不都合なことをしません。
それに、退職者はその会社を退職すると、会社と退職者の立場が逆転することがあります。
一体何が起こるのかと言うと、退職者がお客になり、会社が退職者からいろいろと問題を指摘されることがあります。
なので、それを理解しているまともな会社は、退職者には特に普段通りに接して、送別会を開いたりしてきちんと退職者を送り出すのです。
一方で退職者をわがままと言う会社は、会社の実態が見えていないことが多いです。
退職者が出るということは何も問題がないこともありますが、退職者が何か会社の問題に気が付いて辞めることもあります。
ただ、退職者がわがままと言う会社は、このことには何も触れずに全て退職者のせいと考えてしまうわけですね。
なので、会社は変わらず同じような理由で退職していく人をわがままと言い続け、気が付けば社員が減っていく。
倒産間近になる会社もあります。
退職者が出ると何か会社に問題がないか見直さないといけないのですが、退職者がわがままと言う会社はそれをしないため、問題点を解消せずに放置して、問題点が大きくなって焦りだすわけですね。
そして、退職者が続出するのですが、それでも「自分の会社に問題ない」、「退職者はわがままで辞めているだけだ」と思い続け、取り返しのつかないことになるわけです。
これは自分に問題があるのに他人のせいにして周りから人がいなくなる現象に似ていますね。
「退職者はわがままだ」と退職者のせいにする他責思考の会社はイケてないですね。
経営者がまともであれば人員の配置を変えることで他責思考の会社から変われるのですが、経営者が他責思考であれば救いようがありません。
退職者はわがままではない
以上のように見てきた通り、退職することはわがままではありません。
退職することに関してそれなりの理由があれば退職してもいいのです。
正当な理由があるのに退職するのは、確かに何も知らない他者から見たらわがままと見えるかもしれません。
しかし正当な理由で退職する人は決してわがままではありません。
退職する時に「お前はわがままなやつだ」、「お前のわがままのせいで会社に迷惑が掛かる」と言われても別に気にする必要はありません。
気にしすぎると心が病む原因になりますし、心が病むと退職後に心を休める期間を設けないといけません。
そんなことをしなくても済むようにわがままだと批判されてもスルーすること。
そもそも退職者をわがままだと考える上司がいる会社は先が長くありません。
自分が退職出来ないひがみで「わがままだ」と言ってくる人は人としてどうかと思います。
これが管理職の人ではなく経営者であればかなり危ないです。
間違いなく泥船なので、一刻も早くその会社から抜け出しましょう。
その時に「お前のわがままのせいで会社に迷惑が掛かる」と言われておけも放っておけばいい。
自分の経営センスのなさを棚に上げて相手を批判する他責思考の経営者が経営する会社は、何が起きた時にボロが出て、いずれ会社ごとなくなりますよ。
どうしても放っておけなく、言葉を正面から受け止めてしまい、心が傷つくようであれば退職代行を使って翌日から有休消化に入ればいいのです。
労働組合や弁護士の退職代行サービスや退職成功率100%の退職代行を使うとよほどのブラック企業ではない限り会社を黙らせることが出来ます。
退職者をわがままと言う会社こそわがままな会社なんです。
仕事で成果を上げて貢献しても評価に反映しなかったり、給料を上げなかったり、そんなことをしていたら退職者が出るのは当然です。
それでもずっと働き続けるだって?
冗談じゃない。
会社が働く人を選ぶ権利があるのと同じように、働く人も会社を選ぶ権利があるんですよ。
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