零細企業では働くのはやめておけ。何でもこなす人になれるが、ブラックな職場であることを覚悟しておかなければならない。

広告 お金の話 仕事の話

零細企業では働くのはやめておけ。何でもこなす人になれるが、ブラックな職場であることを覚悟しておかなければならない。

従業員数が一桁の会社、または20名以下の会社が日本には数多く存在しています。

しかし、多くの場合、零細企業で働くことはお勧めしません。

なぜなら大企業や中堅企業とは異なる独自の文化があるからです。

零細企業は確かに企業を成長させ、中堅企業や大企業に育つこともあります。

でもそんな会社は零細企業でもほんの一部だけ。

倒産、人間関係など、悩むところが多いのが零細企業で働く上での問題点です。

この問題点を受け止めて仕事が出来ないのであれば、「零細企業を選んで働くのはやめておけ」というのが自分の考えです。

零細企業では何でも屋として立ち回らなければならない

零細企業では何でも屋として立ち回らなければならない

零細企業は人を雇う余裕がなく、ぎりぎりの人員で仕事をしているところも多いです。

そのため、様々な仕事をマルチタスクでこなす必要があります。

大企業に勤めていた人が零細企業を下に見て応募するというのは良くある話ですが、零細企業に入ると楽ということは決してありません。

むしろ逆なのです。


自分の場合、案件を3、4個抱えながら仕事をしていたことがありました。

取り扱っているのが24時間365日稼働するシステムであったため、休みがあっても仕事の心配をしておかなければならず、酷い時には休暇中、朝7時くらい、正月の帰省中でもお構いなしに仕事の連絡が来ていました。

なので、かなり心に余裕がなく、ストレスを溜めながら仕事をしていました。

こういった状態からさらに負荷を増やそうとしてきたため、その会社を辞めました。


大企業や中堅企業から零細企業に転職を希望する人は、ここなら自分を雇ってくれるだろう。

規模が小さい会社でやることなんてたかが知れているだろう。

と、零細企業を甘く見て応募するわけですが、その考えは実際に働いた時に叩き壊されます。

零細企業ではやるべきことが本当に多いので、仕事が趣味と言えるくらい好きな人なら問題ありませんが、特に大企業から転職してきた人はこのギャップに耐えられずに結局短期でやめてしまいます。

やるべきことが多いというのは学べることが多いということでもあるので、仕事が趣味みたいな人にとっては適職で色々なスキルを学んでいけるでしょう。

人も少ないため役職も付きやすく、あまり時間が経たないうちに大きな仕事、責任がある仕事を任され、仕事のやりがいも感じられやすいです。

ただ、ワークライフバランスを考えると、零細企業のほとんどはワークライフバランスが悪く、ワーク、ワーク、ワークと言った感じです。

休日に仕事をすることもあり、休日でも仕事の電話がかかってくる。

このことに耐えられない人は零細企業を最初から選ばない方がいいでしょう。

零細企業は福利厚生が整っていない

零細企業は福利厚生が整っていない

零細企業に入ると最低限の福利厚生しかないことを覚悟する必要があります。

健康保険のみ。

交通手当はあるところもありますが、残業代が出なかったり、有休消化が出来なかったり、退職金がなかったりする会社の方が多いでしょう。

なので、何時間働いても給料が同じでしかも安い。


ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の休みなんてただの夢でしかない。

9連休や10連休なんて都市伝説のようなもの。

一応、1月1日から3日までは休みだったりもしますが、その三連休が最長の休みだったりもする(業界によっては年末年始も働かなければならない)。

こういったことは珍しくありません。

そして休日出勤もあるし、有給消化の日数は0(一応、最低5日は有休をとらせないといけない法律はありますが、これを無視したりごまかしたりする企業もあります)。

もちろん退職金なんてありません。

何年間会社に居ても退職金は0。


自分が実際に働いていたころは、年末年始の5日の休みが最大で、正月にも仕事の連絡が来て対応が必要でした。

もちろん、誰も有休をとらない。

有休を消化したのは病欠の時くらいで、それ以外で有休を使ったことはありませんでした。

また、みなし残業代50時間込みとなっており、36協定なし。

36協定を結んでいても絶対に残業代が出ない仕組みとなっていました。

5年以上働いていたのですが、もちろん退職金は0。

それどころか、本来支払うべきだった給料(請負の仕事の報酬)を支払わず、権利ばかりを主張して義務を果たさないような企業でした。


こういった会社であれば、わざわざ働く必要はありません。

会社の成長も見込めないのであれば、早々に退職するか、それでも在職することが時間の無駄なので、応募しないようにした方がいいでしょう。

退職する時も苦労しますから・・・。

その理由を次の節でお話しします。

ワンマン経営で良くも悪くもアットホームである

ワンマン経営で良くも悪くもアットホームである

零細企業では社長の独断と偏見で物事が決まり、社長に物申す人がいない状態です。

そのため、社長に気に入られるとそこまで悪くなく働けます。

また、社長との関係が近いということは、他の社員との距離も近いということ。

そのため、普通の会社よりも近い距離の人間関係で仕事をすることが求められます。

この距離感が好きな人で、社長から気に入られた人は、その会社でまるで家族の一員かのような感覚で働けるので悪くはありません。

しかし、その感覚が好きではない人にとっては地獄でしかありません。

そして、社長に嫌われるとさらに地獄と化します

社長や社員からのパワハラやモラハラが始まり、会社から追い出すような行動に出る人が出てきます。

その人が社長であれば誰も逆らえる人がおらず、社長から嫌われた人は逃げ場がないため理不尽な目に会いながら会社を去る決断をします。

そしてその人は退職して会社を去るわけですが、その後会社内で、その人に対する悪口を言い合って共感しあうのです(正直言って気持ちの悪い文化だと思います)。

社長から気に入られた人であっても「退職したい」と言ったとたん、社長に嫌われ、モラハラ、パワハラが始まることがあります(自分もその経験をしてます)。

社長にとって退職者は裏切り者に等しいものであるため、自分が退職する時はかなり強いパワハラを受けました。

「引継ぎを終わらせないと退職させない。次の就職先に連絡するから連絡先を教えろ」

これは自分がその零細企業で退職する時に社長から実際に言われた言葉です。

これで限界を感じて退職代行を使ってその会社を辞めることになりました。

そして、今の中堅企業でお世話になっているわけです。

零細企業は閉鎖的な空間である

今まで見てきたように、零細企業はかなり閉鎖的な環境であることが分かっていただけたと思います。

家族経営であれば、より閉鎖的な部分が強いでしょう。

色々な仕事を任せられるので、確かにスキルは身に付きますが、常に社長の顔色を伺いながら仕事をしなければいけないので、とても疲れます

そして、社長自体が経営の素人であることも多く、法律を知らない、自分の過去の経験を頼りにして新しいことを学ばない、と問題があることが多く、ブラック企業化しやすいのも零細企業の特徴です。

会社のルールが突然変わることも多く、その理由も「何となく」、「嫌なことがあったから」と、不当な理由であることも多いです。

なので、零細企業は他の会社での常識が通用しないと思った方が良く、それが嫌であれば絶対に零細企業で働いてはいけません。

特に口コミサイトで口コミが出てこない零細企業は身バレ防止のため口コミを書けないというケースもあるので、警戒した方がいいでしょう。

そのことを考えて零細企業で働いて良いかどうか、よく考えて会社を選んだほうがいいでしょう。

ただ、最後に零細企業でも社長が人格者で働きやすい環境を作っている会社が存在する可能性があることは否定しないでおきます。

零細企業に応募する場合は、求人の募集要項や面接の場で見抜いて社長がどんな人であるか良く見極めたほうがいいですね。

この見極めが出来る自信がなければ零細企業で働くことはやめておいた方がいいです。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

-お金の話, 仕事の話
-,