ランダムウォークという言葉をご存じでしょうか?
ランダムウォークという言葉は「ウォール街のランダムウォーカー」という書籍で出てくる言葉ですが、やや分厚くてなかなか読み切るのに苦労しますが、投資の入門書として推したい本でもあります。
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今日はこのランダムウォークという言葉について説明し、ランダムウォークの株式投資市場で勝つにはどうしたらいいかをお話しします。
ランダムウォーカーとは何か?
ランダムウォークというのは次に現れる位置が確率的に無作為に決まるものです。
株や指数の動きは前日、前々日などの過去の値に関係なく上下するものです。
順調に右肩上がりだったのに急に暴落したり、右肩下がりだったのに急に反発したりします。
小刻みに上下を繰り返すこともあり、短期的見ると次がどうなるかは分からないのです。
つまり、今までの傾向から考えても短期的には先がどうなるか分からないもの、それがランダムウォークの特徴と言えます。
株式投資でよく使われる言葉であり、この言葉を基礎知識として覚えておいても損はありません。
株価や指数はランダムウォークである
株価や指数はランダムウォークと言えます。
なぜなら、過去の値が次の日以降の値と関係がないからです。
ただし、株価や指数の場合は、強気相場、弱気相場と言って株価が比較的高いところをキープし続けたり、低いところをキープし続けたりします。
これは経済状況や企業の成長性などが関係しており、好調な時は株価や指数が高値を付けやすく、不調の時は株価や指数の値が低値をつけやすくなります。
こういった要因があるので完全なランダムな動きではないともいえるのですが、好調だからと言って株を購入してみると利益確定のためや業績悪化の懸念が原因で株が売られて株価が下がって損をすることは珍しいことではありません。
短期的に見るとランダムな動きに近く、短期で売買を繰り返すようであれば、それはギャンブルに近いということが出来ます。
ちなみにデイトレーダーで億単位のお金を儲けている人はいますが、このタイプの人は情報のアンテナをきっちり張っており、自分の保有株について常に一番に最新情報を得られるように努力をしています。
だから行動が早くて上がるタイミングと下がるタイミングが見極められます。
素人や社会人が真似しても到底できるものではないので、絶対にデイトレードで儲けることはこのブログではおすすめしません。
ランダムウォークの株式投資市場で勝つ方法
株価や指数の動きはランダムウォークであるため、その一日の上下に踊らされるようでは株式投資で負けてしまう可能性が高くなります。
個別株は自分が所有していないので何とも言えないのですが、成長が期待できる企業を複数所有、しかもセクター別に分散して保有した方がいいと思っています。
そして、どのラインを下回ったら売る(または買う)というのを決めておき、それを必ず実行します。
また、配当や株式優待は期待せず、利益を事業に再投資する企業に重点を置くこと。
そうすることで、ランダムウォークでありながら長期的に見れば右肩上がりという状況に恵まれるかと思います。
指数の場合は個別株投資よりもシンプルで良いです。
成長が期待できる国や全世界対象の指数を狙うことです。
自分はアメリカの指数に連動するインデックス運用の投資商品を保有していて2020年から2023年で、20%以上の利益が出ています。
全世界のインデックス運用の投資商品は買ったタイミングが悪かったのですが、プラスにはなっていて、今後のアメリカの経済成長が良くなれば、それに伴って結果が出ていくものと思っています。
成長国の指数(S&P500、NYダウなど)は、ランダムウォークではありますが、長期的に見ると右肩上がりという特徴があります。
特にアメリカの指数は長期にわたってこの傾向が続いており、右肩下がりに転じたことがなく、期待できる指数であると思います。
そのため、自分はアメリカの指数を信用しており、つみたてNISAでコツコツと積み立てていますが、これがどこまで続くか分からないというのも意識して注目しています。
なお、アメリカの指数であっても何年か上がらずに停滞したり、2~3年の期間でみると逆に下がっているということもあります。
そのため、長期的とはいっても5年くらいではどうなるかはわかりません。
答え合わせは20年後にした方がいいでしょう。
なお、指数のグラフが右肩上がりになっているからと言って、過去のグラフを直線的に伸ばして未来の値を出すというグラフを見ることがありますが、これは必ずしも正しいとは思えません。
伸びが鈍化してしまうかもしれませんし、右肩下がりになるかもしれません。
特に近年の指数の動きは勢いよく上昇している期間があったため、そこを含めて直線的に伸ばすと期待した伸びにならない可能性が高いです。
過去のことから未来のことが分かれば投資は簡単です。
しかし、そうはならないから難しいのです。
2019年から2021年にかけて指数が大きく伸び、投資がブームになりました。
この成長が2022年以降も続くと思った人も多いでしょう。
しかし、2022年になると状況が一転しました。
2021年から投資を続けてきた人は高値掴みをしてしまうことになり、2022年の指数の下落でつみたてNISAでも損失を出している人も多かったのではないでしょうか。
最近は投資をお勧めする投資系インフルエンサーも当時に比べると少なくなりました。
このように未来が読めないのが株や指数への投資です。
個人的な投資方針ですが、ランダムウォークの株式投資市場で勝つ方法は、まず投資対象が将来的にも成長できる指数に連動している投資商品であることが必須です。
基本的につみたてで定期的にコツコツと定額分を買い続け、下落局面で指数連動や高配当のETFを買うことを意識しています。
ここには一切の心理を持ち込まずに「どこまで下がったら買い足すか」、このラインを決めてそれを下回ったら買い足すことを機械的にやるだけ。
シンプルで簡単なようですが、意外と難しいのがこの投資方法です。
多くの人は下落相場が来たら損を出してしまうため、下落相場が続くと損失が拡大することに耐えきれずに損切りをして売ってしまうのです。
そのような人がいるから弱気相場が起きる。
ランダムウォークの株式投資市場に勝つためには、いかにこのプレッシャーに負けないかということが大切です。
自分は弱気相場を株のバーゲンセールと言って、ここぞとばかりにETFを買い増していますね。
そして、弱気相場が終わり強気相場に向かい大きく値上がりする局面が出てくる。
これが稲妻の輝く瞬間であり、この瞬間に立ち会うことも重要ですね。
だから、弱気相場が続いているときは利益を出すためには我慢しなければならない時であり、むしろ仕込み時としてしっかり構えたほうがいいのです。
貯金の大部分を投資に回すと、このプレッシャーが大きく、下落相場が来て損失が拡大していく様子を見ると夜に寝られないでしょう。
投資はあくまでも余剰資金で行うこと。
そして決して結果を急がないことです。
基本的なことですが、この2つは絶対に守ってください。
自身が取れるリスクというのをきちんと把握し、そのリスクに合った資産運用にしていく。
そうすることで、投資とうまく付き合っていけるのです。
指数連動の投資商品は日々価格が変動していますが、毎日チェックして一喜一憂するものではありません。
たまにチェックするか、買い増しのタイミングを判断するかの目的で見る程度でちょうどいいのです。
株や指数はランダムウォークで動く。
企業や経済が長期的に見て成長すれば、上下を繰り返しながら右肩上がりで上昇していく。
このことを知ったうえで投資をすると、うまく投資と付き合えると思います。
[PR]ランダムウォークについて書かれた書籍
ランダムウォークについて書かれた書籍はやはり以下の書籍が一番理解するにに良いかなと思います。
この記事では紹介しきれていない内容もたくさんありますので、しっかり理解したい人はぜひ読んでみてください。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。