世の中は常に変化しています。
今まで常識として通用していたことが、数年経つと通用しなくなっている。
そんな状況の時に、今までの常識を通そうとしてもうまくいくはずがありません。
変化を受け入れて適応することは人によっては難しいことですが、それでもうまく生きていくためには、豊かな人生を送っていくためには変化を受け入れて自分の考え方や常識をアップデートしていくしかないのです。
時代は変化するものであることをまずは理解しておく

我々が生きている今の時代は常に変化をしています。
2010年頃はガラケーからスマホに変わっていく時期でしたが、今ではほとんどの人がスマホを持っています。
日経平均も2015年あたりでは1万5千円台であったのに、それが2024年になると3万8千円台を付けるくらいになっている。
また、ウーバーイーツなどの食品のデリバリーサービスはほとんど認知されておらず、テレワークという言葉など、流行ってはいませんでした。
このように、10年程前と現在を比べて見ても大きく世の中が変わったことが分かります。
また、働き方においても考え方が大きく変わっています。
スキルや能力がなくても年が取っている人の方が偉いという年功序列という言葉も最近では通用しなくなっています。
そして、仕事以外にも副業を持つこと、投資をしてお金を増やすこと、転職することで年収を増やしていくことも受け入れられるようになっており、一つの会社に定年まで働いて退職金をたくさんもらって老後をぬくぬくと過ごすということも過去の話となってきています。
氷河期世代以下の方は、退職金を当てに老後を設計しない考え方が一般的になるでしょう。
そして、Z世代以下になるとさらに考え方を変える必要があるかもしれません。
同じ手取り30万円でも、2014年の頃と2024年の頃では価値が全く異なり、2014年の頃は一人暮らしをしていると貯金にたくさん回せるほどいい待遇だったのに、2024年時点では貯金をするためには節約も考えなければならないほどです。
スーパーで買い物をすると2014年では1500円で買えていたのに、2024年では2500円位払わないと買えない。
こんな感じで、同じ30万円でもインフレによりお金の価値が下がり、10年間昇給していないとなるとそれは実質上の減給であると言ってもいいような状態です。
こんな状況に対応するためには、何もしないというのは一番やってはいけない選択であり、何らかの対策を自分からとっていかなければなりません。
時代が変化するものであることをきちんと理解しておく必要もあり、今までの生活はこのまま続かないものであることもきちんと理解しておく必要があります。
この様子を描いた有名な書籍として「チーズはどこへ消えた?」というものがあります。
この本ではネズミ2匹と小人2人の登場人物が出てきて、チーズステーションからチーズが消えるという現象にどのように立ち向かったのかの様子が描かれています。
変化にどう立ち向かうかの教本みたいなものですので、そこまで値段も高くないし、購入して読んでみるといいでしょう。
変化に適応できないとどうなるか?
では、変化していく世の中で変化に適応できないとどうなるでしょうか?
まず個人レベルで考えてみましょう。
変化に付いて行けずに世間や時代に取り残されるという答えがまず出ると思いますが、もう少し深く掘り下げてみましょう。
世間や時代に取り残されるとどうなるか?
自分の仕事の結果や仕事の給料が上がらなくなったり、早期退職の対象となり首を切られることになる。
そうすると、お金に豊かな生活を送ることが出来ず、心の余裕も生まれなくなります。
ここで自分を時代の変化に適応できればまだ挽回のチャンスはあります。
それでも頑なに自分の考えを変えないとそれはもう悲惨な状態になります。
世間から孤立し、世捨て人のような存在となります。
周りからは変人や老害と言われ、話が通じないと思われる。
一人で生きていくというのはほぼ不可能です。
人が生きていくということは自分が誰かを支え、誰かに自分が支えながら生きていくことである。
最低限のコミュニケーション以外には話が通じなくなっているので、他の人にとっては迷惑な存在で誰も仲良くしようと思ったり、積極的にコミュニケーションを取ったりしなくなります。
そのため、誰からも支えられなくなり、自分の生活が成り立たなくなります。
なので、どこかで必ず時代の変化に合わせて価値観を変えていかなければなりません。
仕事の観点でも考えて見ましょう。
会社の経営も時代の変化に適応できないと、会社を傾かせ、倒産させることになります。
10年前に通用していたビジネスが今は通用しなくなっている。
こんなことは多々あります。
2010年の頃はDXなんていう言葉はなかったし、AIもそこまで発達していなかった。
でも、2020年を過ぎたころからDXやAIは知っておかないと業界の人として勉強不足だと言われるくらい普及してしまった。
プログラムの開発環境も不親切で、構文チェックもリアルタイムに行ってくれず、ビルド時のエラーを見て修正していかなければならなかった。
そんな環境で仕事をしていた時代と、AIなどの便利なものが使える時代でどんなものが必要とされるか、変化しているのは当然のことです。
そこを見抜けなくて販売する商品やサービスを変えずに、利益がどんどん低下していく。
これは経営者の責任であるのですが、肝心の経営者が社員のせいにして商品やサービスの内容を変えずに「もっときちんと営業しろ」などと言う。
これでは商品やサービスが売れるわけがありません。
時代の変化によりニーズが変化することを把握できないと、過去の成功にとらわれてそこから抜け出すことが出来なくなります。
そして、経営者が改善策が見つけられずに社員の退職や業績不振により会社が倒産することになるのです。
会社で仕事をしている人に関しても同じようなことが言えます。
一時期仕事で成功して花形な存在だった人が歳を取ると厄介者扱いされることが時々あります。
これの原因も時代の変化に適応できなかったことが原因です。
変化に適応せずに頑なに自分を変えていかないのであれば、新しいことを学べませんし、過去の成功(つまり自分の経験)のみに頼って行動してしまいます。
だからこのような人は過去の成功体験ばかりを話し、今の自分は大したことがないという現実から目を背けているため、周囲の人間から煙たがられるのです。
変化に抗って適応できない人の特徴として自分が正しいと思い込むことと勉強をしないということがあります。
自分が正しいと思い込むことは完全に自分の成長を妨げます。
自分が正しいと思い込んでいるから部下や後輩の言うことを頭から否定して聞かないし、本を読んで勉強することもしない。
こんな状態ではいい仕事ができるはずがありません。
そして失敗しても学ばず、「昔はこれで良かったから変えるつもりはない」と言って同じ失敗をしてしまいます。
流行を追いすぎることにも問題はあるのですが、ある程度時代の変化に付いていくために流行を追っていくことは大切です。
新しいことを学ばずに古い知識のままの人だと、仕事を頼む人もこの人に仕事を頼んでいいか心配になります。
今時Windows95のソフトウェアのユーザーインターフェースを欲しがっている人がほとんどいないのと同じように(よほど物好きな会社は欲しがる可能性があるのかもしれませんが)、新しいシステムを時代に合ったユーザーインターフェースと操作性を持ったもので取り入れたいというのが多数派です。
ここであえてマイノリティになる必要はありません。
流行や時代の変化はニーズの変化としてとらえるべきで、変化に適応できない人というのは、このニーズから外れた仕事をしていることになります。
変化に適応しないと、これから先は実績を出し、会社や社会に貢献していくことは難しいでしょう。
当然、実績を見て評価を決める会社では昇進や昇格をすることは厳しいと思います。
変化に適応するためにやるべきこと

変化に適応するためにやるべきことは新しい情報をしっかりと取り入れて自分の価値観を更新していくことです。
世の中にどんな変化が起き、どのようなことが求められるようになったか?
情報収集や学習によりしっかりとその時代に合った知識を取り入れていくことが変化の時代に付いていくには大事なことである。
それをきちんと理解して行動していく人が、ビジネスに成功する人であると思います。
(これは昔から言えることだったと思いますが、時代の変化が激しい今は特にこの傾向が強くなっています。)
最低でも自分が食べていく仕事のことについてはしっかりと情報を集め、知識をアップデートを行っていきましょう。
1つの情報源にこだわらず、複数の情報源から情報を取り入れていくことも重要です。
今はテレビに限らず動画やSNS、サイトなど情報を手に入れる方法がいくつもある時代です。
また、流行しているものは一度試してみましょう。
ただ経験するのではなく、なぜ流行っているか、その背景を知り、どんなニーズに応えているかを学んでおくために経験するのです。
そして、その流行が一過性なのか、長く続くかを見極められるとより良いと思います。
新しいことにアレルギーを持っていては、これから先はお金を稼いで食べていくことが厳しい時代になっています。
他の先進国はどんどん成長して豊かになっていくのに、日本はそうはなっていない。
逆に衰退しているようにも見える。
これは日本人の変化を嫌う国民性にあると自分は考えています。
国民は何も考えずに選挙で野党に投票し続けるか、面倒くさいと言って投票所に行くことすらしない人が多数である。
そして、政治家は今までの慣習や利権を捨てられずに新しいことをやろうとしないし、新しいことをやろうとしても時代の流れに乗っていない的外れなことばかりをやる。
これでは、日本が成長できないのも当然だと思います。
変化に適応できている企業は業績が良いのですが、今の日本の景気を考えるとそんな企業はごく一部で、多くの企業は変化に適応できておらず、新しい価値の創造や市場の開拓もまともに出来ていない状態のように思えます。
この記事を書いている時点で日本はかなりの円安の状態となっており、多くの企業が内需をおろそかにして海外の需要を優先して儲けようとしています。
海外の需要をターゲットにして外貨を獲得するのは良いのですが、ある程度内需に関して注力しておかないと、円高になって海外から需要がなくなった時に、国内向けに商品を注力して販売するとなった時に、国民から信用してもらえるかという話になります。
一度国民に信用されなくなった企業が再び信用されるようになるためには0から信用を作り上げていかなければなりません。
だから、海外のお客しか相手にしなくなった企業が海外からの需要がなくなった時に見える将来と言うのは暗く、円高になると倒産する企業や経営不振に陥る企業も出てくるのではないかと懸念しています。
また、インバウンド向けに粗悪な商品を高値で売り、日本の品位を落としかねない企業も出てくるのではないかとも考えています。
時代の変化に適応するということは、誰かがやり始めたことに対して後追いで何かをやることであるとは限りません。
きちんと自分なりの考えを持ちながら、時代の変化を観察し、適切な手段を取っていくことが時代の変化に適応するということです。
何も考えずに誰かがやり始めたことをそのまま思考停止して真似するだけでは時代の変化に流されているだけです。
時代の変化に抗うよりましですが、一時しのぎでしかありません。
地に足を付け、自分で歩いていきながら時代に合わせて自分の価値観を変えていく。
これが本当に時代の変化に適応していくということです。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。