個人や会社の状況を知る表であるB/SとP/Lは何かを説明してみた

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個人や会社の状況を知る表であるB/SとP/Lは何かを説明してみた

今回はお金に関する基礎知識としてB/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)についてお話しします。

どちらも重要な表となりますが、特にB/S(貸借対照表)についてはしっかりと覚えてください。

お金についてそれぞれ違ったことを知らせるB/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)、早速説明していきます。

B/S(貸借対照表)とは何か?

B/S(貸借対照表)はバランスシートと呼ばれるものです。

B/S(貸借対照表)は、左側に資産右側に負債と純資産を記載します。

左側を借方、右側を貸方と言います。


資産に対してどれくらいの負債があるか?

そして、資産から負債を引いた本当の意味での資産(純資産)がどれくらいあるかを表した表です。

B/S(貸借対照表)は現在の会社の財務状況を見るのに適した表となっており、資産に対して純資産が多いほど何かのために使えるお金を持っているということが分かります。

資産は固定資産と流動資産、負債は固定負債と流動負債に分けることも出来ますが、これだけで記事が1つ書けるくらい説明することが多いです。

まずはB/S(貸借対照表)は会社や個人の財務状況を見るものなんだということを理解していただければ問題ありません。

P/L(損益計算書)とは何か?

P/L(損益計算書)は収益と費用をまとめた表になります。

P/Lはキャッシュフローを表す表であり、B/Sと違い、お金がどれくらい入って、どれくらい出て行ったかを表す表になっています。

1日でどれくらいお金が入って出て行ったかを計算する場合以外に、決算で売上高から諸費用と税金を差し引いて最終的にどれくらい利益が出たかを表す表も損益計算表と呼ばれます。

最終的に残った利益を当期純利益と言い、プラスであれば黒字、マイナスであれば赤字の業績となります。


損益計算書には売上総利益、営業利益、経常利益、税引前純利益、税引後純利益の5つの利益が存在します。

売上総利益

売上総利益は上の図の二段目の黄緑色の部分の利益になります。

売上高から原価を引いた額が売上総利益になります。

売上高から原価を引いてどれくらい残ったか、まずはここを計算することで、きちんとプラスになっていることを確認します。

ここでマイナスになっていると値段の設定やコストがかかり過ぎているなど、利益を出す以前の問題があります。

この売上総利益のことを粗利と呼ぶこともあります。

営業利益

営業利益は売上総利益から営業の費用や管理部門の費用(販売費および一般管理費、略して販管費)を差し引くと求められます。

図では赤色の部分が営業利益になります。

ここでもプラスになっていることが必須で、売上総利益がプラスで営業利益がマイナスになっていると管理や営業などの間接費がかかり過ぎていることや、売上総利益が少なすぎることが問題になります。

経常利益

経常利益は営業利益から営業外費用を差し引き、営業外収益を加算すると求められます。

図では濃い紫の部分になります。

営業外費用、営業外収益とは本業以外の収益のことで、借入金の利息や保有株の配当などが含まれます。

いわゆる経常(けいつね)と呼ばれるものです。

税引前純利益

経常利益から特別損失を差し引き、特別利益を加算すると税引前純利益が求められます。

図では薄い紫の部分になります。

土地の売却、火災による損失などが特別利益、特別損失に該当します。

税引後純利益

税引前純利益から法人税など、会社の運営にかかる税金を差し引くと税引後純利益が求められます。

図では一番下の段の濃い青緑色の部分になります。

税引後純利益がプラスになっていると黒字、マイナスになっていると赤字の成績になります。

P/L(損益計算書)も大事だがB/S(貸借対照表)はもっと大事

P/Lはキャッシュフローを示すものであり、事業の成績を表すものです。

なので、このP/Lだけを見ても会社が健全な経営をしているかは分かりません。

たまたまその年に儲かっただけかもしれないし、不況が来て一時的に売り上げが落ち込んで赤字になっているだけかもしれないからです。

もちろん、P/Lで毎年赤字になっていることは良くありません。

しかし、やはり会社や個人の本当の実力が分かるのはB/Sの方になります。

B/Sは会社や個人の本当の実力が分かるので、他社にうかつに見せていいものではなく、関係者以外は確認できないようにした方がいいで得しょう。

内部できちんと保管して大切に取り扱う必要があります。


そして、B/Sはしっかりと正確に作成し、定期的に確認することが重要です。

このB/Sの見方も知らないような人が経営なんてやるべきではありません。

会社の経営を行う人は絶対に見方を理解しておく必要があり、B/Sを見ることで経営戦略が見えてくるからです。

個人で事業をする時も同じで、自分の資産の状態はきちんと理解しておかないと、その年の事業がうまくいったかどうかだけで判断するとあとで痛い目に合うこともあります。

なので、B/Sは副業や会社の事業を行う人にとっては理解するべきことであり、個人的に商業高校の授業だけではなく、一般の学校でもお金の知識として授業をしてほしいだと思っています。

まとめ

今回はB/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)についてお話ししました。

B/S、P/Lのどちらも重要な表となっていますが、特にB/Sに関しては注意してみる必要があります。

日商簿記3級の資格勉強でまず最初に学習する内容でありますが、経理や経営にかかわらなくても、この2つの表を知っておくことで家計や副業にも利用できます。

P/Lはキャッシュフロー、B/Sは会社や個人の実力を測るものとして覚えてもらえれば、どちらの表をどのような時に使うか、適切な判断が出来ます。

B/Sについてはもう少し深く見る記事を書くことを予定していますので、そこでしっかり見方を説明します。

難しい内容になるかと思いますが、どうかしっかりと付いてきて欲しいと思います。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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