今回は言葉についてのお話となります。
この言葉はもともと聖書の言葉であり、現代の社会においても本来の意味とは違いますが、通用する言葉であるため取り上げてみます。
今回は本来の意味を説明したあとに一般に使われる意味をビジネス視点どう解釈するべきかをお話ししたいと思います。
目次
「与えよ、さらば与えられん」はどこから来たのか?
「与えよ、さらば与えられん」は新約聖書(ルカによる福音書第6章)にある言葉であり、聖書から来ている言葉です。
似たような言葉に「求めよ、さらば与えられん」という言葉がありますが、こちらはマタイによる福音書第7章の言葉であり、こちらも聖書から来ています。
「与えよ、さらば与えられん」は本来の意味でも文字通りの意味でも有用な言葉
「与えよ、さらば与えられん」は、聖書の言葉では自分が無償の奉仕をすることで、自分の内面や他者を通じて神の祝福が与えられるという言葉であり、与えられるのはお金など目に見えるものではありません。
この意味は「情けは人の為ならず」に共通するものがありますね。
一方でクリスチャンではない人が使う場合は、他人に何かを与えることで自分にも与えられるという意味で使っていることが多いようです。
このブログで取り扱おうと思ったのは後者の意味の方を説明する意図があり、聖書の意味での説明についてはキリスト教を説明しているサイトや聖書を説明しているサイトに任せたいと思います。
人に何かをしてもらうためには自分からまず与える。
これはビジネスの世界ではセオリーとなっている言葉ですが、個人レベルでも同じことが言えます。
自分から何も与えない人が他人から何かを与えてもらうことがあるでしょうか?
おそらくないと思います。
成功のカギはまず自分から与えることである
何かビジネスに挑戦して成功したいのであれば、まず自分から与えることが大切です。
最初からお金儲けのことばかりを考えていると失敗します。
もし間違って成功した場合はもっと最悪で、成功者は成金となりますが一時的なものであり、長く続くことがありません。
成金になった成功者は、この後に訪れるビジネスで成果の出ない時期を乗り越えることが出来ず、経営が傾き始めます。
そして、一度上げた生活レベルを下げることが出来ず、倒産して多額の借金を残してしまいます。
このようにお金のことを優先してしまうと、一時的には儲かるかもしれませんが、お客様やユーザーとの信頼関係がないため、一度崩れるとあっという間に状況が悪くなります。
ビジネスは人と人との関係で成り立っており、特に信頼関係が大事です。
信頼関係を結んでいない場合、お客様はリピーターにならず、ひいきにしてもらうこともありません。
この信頼関係を結ぶのに重要なことがまず先に自分から与えることです。
まず先に自分から相手に与えて、少しずつ信頼関係を築いていくのです。
そうすると信頼関係を結んだ相手は他人に勧めたり、リピーターになってくれたりします。
結果としてお金をたくさん得ることが出来、ビジネスとして成功することになります。
ビジネスが不調な時期が来ても方向性を変えながら人に与えることをブレずに行うことで、新しい顧客を創造し、何とか乗り越えられるようになります。
一つ注意するべきことは安売り=与えることではない
よく新しいビジネスで試用を兼ねてお客様に安価で売ることをする企業があります。
1社や2社くらいならいいのですが、それ以上はやるべきではありません。
お客がその価格で利用することに慣れてしまい、値段以上の要求をしてくる可能性があるからです。
実際に自分が働いていた会社がこの方法を取ってしまい、倒産してしまいました。
その経営者は有能な社員の反対に対して頭ごなしに否定し、有能な社員が退職してしまったのですが、それでも自分は正しいと思い続け、結果として倒産してしまったのです。
ただ安売りをするのであれば搾取されるギバーと同じであり、相手の会社がテイカーであれば儲けるどころか赤字になる可能性もあります。
自社の製品を知ってもらうために一時的に安く売ったり試供品を配ったりすることは正しいと思うのですが、それをずっと続けるのはどうかと思います。
ビジネスで何かを与えるのはどういうことかというと、お客様に親身になって話をし、困っていることを聞いて相談に乗ること、価格に見合った範囲で最大の品質やサービスを目指すことです。
まずは品質のいいものを作り、この時は売り上げはあまりありませんが、とにかく顧客視点をしっかり持ち、評判を獲得して人を集める。
人が集まっても品質を落とさず、儲けに走りすぎず、お客様に最大のサービスと品質を提供し続ける。
そうすることでお客様から与えられ続け、ビジネスが続けられます。
ビジネスにおいての「与えよ、されば与えられん」はまず品質の良いサービスや製品を提供することから始まり、人が集まり、結果としてお客様から与えられることになります。
お金儲けのことは考えすぎず、まずはお客様視点で自分が思う最高のモノやサービスをつくり、それを適正価格で提供することが重要です。
売れるようになっても慢心せず、最初の気持ちを忘れずにお客様に与えることです。
そうすることでビジネスを成長させ、息の長いビジネスとすることが出来ると思います。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。