今回はお金持ちがお金について学ぶ者に与える試練についてお話ししたいと思います。
バビロンの大富豪、ユダヤ人の大富豪、金持ち父さんの三つのケースを紹介していきますが、いずれも教科書を使った授業でお金に関することを教えるという手段を取りませんでした。
知識を伝えるだけでは忘れてしまうし、知識を忘れてしまうと実践できないので、せっかく自分が何かを教えてもその人がお金持ちになれないということをお金持ちは理解しているのです。
だから、ただ教えるのではなく、試練を与えて実際に体験してもらうことで体で覚えてもらうという教え方をするわけです。
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バビロンの大富豪の試練について
バビロンの大富豪の教えという著書で、富豪アルカドは少年バンシルにお金と知恵のどちらかが手に入るのであればどちらを選ぶかを問いました。
バンシルは知恵と答え、アルカドはそれを証明するために金貨の入った袋と知恵の入った袋をバンシルに持たせ、旅に出てこの2つの袋を金貨で一杯にしてくるように命じました。
アルカドは知恵の袋は金貨をすべて失うまで開けてはならないと付け加え、バンシルは実際にこの旅に出ることとなります。
バンシルの旅は順風満帆なものではありませんでした。
途中で追いはぎに騙されてお金を失い、商売で手を組んだ相方に裏切られてとうとう無一文となります。
そして、その時に知恵の袋を開けて入っていた石板に書かれていた言葉と自分の行動を照らし合わせ、今まで自分が行ってきた行動を振り返りました。
そして、外壁の工事の監督という立場でありながら作業員と一緒にしながら仕事をしながら堅実にお金をため、青銅を提供する商売を男から持ち掛けられます。
この時のバンシルは、青銅を提供する商売を持ちかけてきた男に対して慎重になり、必要なことを確認したうえで仕事を受けました。
この仕事を持ちかけてきた男は、バンシルの誠実な働きぶりや倹約をしていることを見ながら、「この人になら仕事を話せる」と考えて仕事の話をバンシルに話した悪意のない人でした。
その結果、仕事は無事に成功し、必要なお金を貯めることが出来たバンシルはある過度のいるバビロンに帰ることになります。
そして、アルカドに金貨の入った袋を3袋見せました(知恵は金貨の二倍以上の価値を持つことの証明としてバンシルはこのような行動をとりました)。
アルカドは、そのお金はいらないから家族に分けてやること、そして自分と一緒にバビロンの発展に協力して欲しいことをバンシルに話しました。
ユダヤ人大富豪の試練について
ユダヤ人大富豪の教えという著書で、大富豪のゲラー氏は筆者にランプの入った箱を見せ、ランプ1000個を3日以内自売ってくるようにと話し、筆者がそのランプを売ってくるシーンがあります。
初めは一軒一軒飛び込みでドアのベルを鳴らしてただ電球を売ろうとしていましたが、売れませんでした。
しかし、ここで筆者は考えます。
電球だけを売ってもなかなか買ってくれないと。
そこで筆者は電球を取り換える作業と一緒に電球を売ること(つまりサービスの付帯として電球を売ること)を思いつき、ただ電球を売るという販売ではなく、サービスを提供するという形を変えることで婦人に電球を売ることに成功します。
婦人は電球を取り換えるだけではなく、筆者の笠をきれいに拭くというサービスに感動し、婦人も協力して電球を売ってくれるようになり、電球を期日中にすべて売り切ってゲラー氏のところに戻ります。
一人の顧客を満足させるという0から1を作る行動が、1を100に変える行動となり、無事に電球を売り切ることが出来たのです。
この発想の起点が出来ていなくて、ただ電球を売るだけの商売を続けていたら、ゲラー氏の試練を筆者がクリアすることが出来なかったと思います。
モノを売ってお金を得るために大切なものは何か、0から1を作り出すために大切な考えは何か、そこを考えさせるのがゲラー氏がこの試練を出した意図であったと思います。
金持ち父さんの試練について
金持ち父さん貧乏父さんという著書でキヨサキ氏の友人であるマイクの父(金持ち父さん)は、幼いころのキヨサキ氏に毎週土曜日にコンビニで三時間ずつ働くようにと言います。
そして、キヨサキ氏は実際にコンビニの労働を行うこととなります。
一時間につき10セント支払うとの話なのでただ働きではないのですが、キヨサキ氏は四週も持たずに仕事をやめる決意をして、そのことをマイクに伝えます。
その後、キヨサキ氏はマイクの父にもコンビニの労働の不満を言いますが、マイクの父は「首にした人や自分から辞めていった人と同じことを言っている」と話し、あえてこの経験をさせることでそこから教訓を学んでほしいという意図があってこうしたことを伝えます。
面と向かって教えることだけが、教えるということではない。
自分の人生こそが誰よりも優れた教師なんだ。
そして、自分の人生から教訓を学ぶことが出来れば懸命で、裕福で、幸せな青年になれること、そうでなければ文句を言い続けて一生を終える人になってしまう。
そんなことをマイクの父はキヨサキ氏に伝えたのです。
キヨサキ氏はその教訓を活かし、その後お金持ちの道に進むことになります。
共通するのは教科書による教えではなく実体験させるということ
これらの三つのケースに共通するのは、教科書通りに教えるのではなく、実体験で学ばせるということです。
そのため、学校の授業のような教え方をせず、自分が実際に経験したことから学び取るように仕向けるようにしています。
三人のお金持ちは自分から教わる人が金持ちになる素質があるかを見ることも気にしていました。
また、言葉で伝えるだけでは何にもならないことを理解していました。
そのため、実体験をすることでお金を得る方法を学んでもらうという手段を取ったのです。
確かにお金持ちになるセンスというのは、実体験がないとなかなか身につかないものではないかと思います。
お金を人より稼ぎたければ、ただ会社で働くだけではなく、それ以外のことを知っておいて実践できていなければならない。
そのために一番重要なことは0から1を作り出すという経験です。
自分がブログを始めて最初の1円を稼ぐというのは、ドラクエ7で最初にスライムに出会うのよりも大変でした。
ほとんどのブロガーやYoutuberは配信をし始めてすぐに結果が出せるわけではなく、訪問者が1日平均一桁でグーグルアドセンスに提携を否認されるブログや、チャンネル登録者数が伸びずに視聴回数100未満の動画しかないチャンネルもざらにあります。
この期間を我慢して継続して訪問者数や視聴者数を伸ばしていかないと最初の収益の1円は発生しません。
0から1を作り出すというのはそれくらい難しく、0から1を作り出すことが出来る人が自分で稼ぐということが出来る人でありますし、お金持ちになれるだけの素質がある人だと思っています。
この素質を身に付けるためには、幼い頃のキヨサキ氏のような時給志向を持ってはいけません。
時給志向を持つと、0から1を作り出すためにかかる期間を耐えきれずに途中で挫折してしまいます。
正直言ってお金持ちになるための知識を授業の形式で伝えて、それをきちんとみんなが実践できているのであれば、多くの国はお金持ちで一杯になっていると思います。
しかし、実際にはお金持ちと言われる人は多くても1割くらい。
日本でもわずか数パーセントですね。
これは、お金に関して興味がない人が多いという現実がありますが、それに加えてお金に関する知識を知っていてもなかなか実践できていない人が多いという現実もあると思います。
正直言ってお金に関する知識を口で説明するのは簡単ですが、説明を聞いている人がただ聞いて理解しているつもりで行動しなければその知識は時間とともに失われます。
それでは教えた意味がないのです。
知識を得ても行動しないのであれば、最初から何も教わっていないことと同等です。
お金持ちは自分の時間が無駄になることを嫌います。
そのため、自分がせっかく教えても、それを活かさない人が多いと、時間が無駄になるという概念がお金持ちにはあるのです。
なので、お金持ちの教えは、ただ教えを聞いて学ぶだけではだめで、実際に行動に移して結果を出して初めて身につくものと考えた方がいいでしょう。
今では書籍でお金に関することを簡単に学ぶことが出来ますが、ただ書籍を読むだけでは足りません。
実際にやってみて経験したこと、そこから学び取ることが重要なのです。
今回、参考にした書籍は以下の通りです。
お金持ちが試練を与えている部分の説明は書籍の中のごく一部を切り取った内容なので、実際に書籍を読んでみて、しっかりと自分の知識として身に付けることが重要です。
自分は今回紹介した書籍を1度だけではなく何度か読み返して知識の確認を行っています。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。