仕事の帰りの道で繁華街を通ると、「よければ一杯いかがですか?」と話しかけられることがあります。
特に華金と呼ばれる金曜日は話しかけられやすいですね。
通行人に話しかけて居酒屋まで案内する人をキャッチというのですが、このキャッチと手を組んでいる店でいい店というのはほとんど存在しません。
今回はこのことについてお話しします。
目次
良い店であればキャッチを必要しなくてもお客が入ってくる
本当にいい居酒屋であれば、キャッチを用意しなくてもいい料理を適切な価格で提供することで自然とお客が入ってきます。
キャッチがいる場所は居酒屋が多く、ライバルが多い場所でもあるのですが、いい居酒屋であればそういう場所でも何も宣伝しなくてもお客が入ってきます。
今は口コミでお店の評判を簡単に見られる時代で、口コミを見るだけでどんな店なのかが大体想像が出来るようになっています。
それにSNSという便利な情報拡散ツールがある時代です。
良くても悪くてもすぐに情報が広がり、多くの人がその情報を共有します。
本当にいい店であれば「ここはいい店ですよ」という情報が口コミやSNSで流れるので、わざわざ宣伝しなくても、わざわざキャッチと契約しなくても、お客が入らないことに悩むことがないのです。
キャッチがいる居酒屋は人を呼び込むことでしか人を集められない
キャッチがいる居酒屋は通行人を捕まえてその店に呼び込むことでしか人を集められません。
なぜなら、料理にこれと言った工夫がなく、特別美味しいわけでもない。
注文してもなかなか料理や飲み物が出てこない。
などとお客がその店を選ぶ理由がないから、キャッチを利用してお客を呼び込むわけです。
キャッチにつかまって連れていかれる店は特にこれといった特徴がなく、料理もおいしくなく、長居したくなる雰囲気もない。
周りを見ると席がガラガラで楽しい談笑も聞こえてこない。
そんな居酒屋に入りたい人なんていないはずです。
居酒屋はその場の雰囲気を楽しむという要素があります。
それが欠けているというのは居酒屋にとって致命的なことであり、不快になるのが分かっているのにわざわざ訪れる客は普通はいないでしょう。
そんな店になっている居酒屋は、本来であれば料理やサービスの質などを見直す必要があるのですが、それをせずに手軽に客を集めて儲けたいと考えているのがキャッチがいる居酒屋なのです。
キャッチを雇うことでコストがかかっている
ここからお金の話をしていきます。
冷静に考えると、居酒屋がキャッチを雇うというのは、居酒屋がキャッチを行う人に対して何かしらの報酬を支払う必要があります。
そのため、キャッチを雇っている分だけコストが余計にかかっていることは、しっかりと意識しておいた方がいいでしょう。
また、キャッチを雇う店は、余計にかかっているコストの分をお客から回収する必要があります。
大した料理でもないのに値段が高いことが多く、少ししか注文していないのに「これだけかかるの?」と会計の時にびっくりすることがあります。
基本的にお客があまり入らないので、その分余計に客単価を上げる必要があるわけです。
そのため、キャッチに連れられて入った店というのは高くつくことが多いです。
だから、高い、おいしくない、長居しにくいの3点セットがそろった店になるわけです。
キャッチがいる店はぼったくりの店である可能性がある
キャッチがいる店は「安くで飲めますよ」とキャッチが言うのですが、実際にその店に入って実際に料理と飲み物を注文して会計してみると話が違うことが多いです。
普通の居酒屋よりも少し値段が高い程度であればまだいいかもしれません。
しかし、中には悪質な店舗があり、実際には3000円位しか飲み食いしていないのに、いろいろと明細に料金を載せ、多額の請求をしてくる店もあるわけです。
時には1万円を超えることもあります。
こういう店はあまり公に知られると困るので、ホットペッパーやぐるなびなどに掲載していません。
だからキャッチを使ってお客を連れてくるしかないんですね。
こんなケースがあるから、キャッチがいる居酒屋はぼったくりの居酒屋である可能性があると言えるわけです。
この手のぼったくりの店は「聞いたことと違う」と料金に対して不満を言うと「払えないなら警察を呼ぶぞ」と脅してきます。
この脅しに屈してお金を支払ってしまう人がほとんどだからぼったくりというのが成り立つわけです。
こちらも「どうぞ警察を呼んでくれ。この明細について一つ一つ合法であるか確認してもらったうえで支払うから」と応戦すると、今度はぼったくりをやっていた方が困ることになるわけです。
キャッチにつかまって居酒屋に連れていかれる人はキャッチの言うことを信じ込んで付いていっているわけなので、キャッチの発言や居酒屋の店員の発言の内容を録音をしていない人がほとんどだと思うのですが、録音していたら客から不当にお金を巻き上げようとした証拠となるので、こちらが有利に手を進めることが出来ます。
ただ、居酒屋で飲むだけなのにこんな思いをしてまで飲みたいと思う人は、相当な変わり者でない限り居ないはずです。
キャッチがいるぼったくりの店は何もしないとお客が入りません。
口コミで悪く書かれているし(店側が削除していることもありますが)、そもそも存在を知る手段も限られている。
しかも場所が分かりにくくて、たいていはエレベーターを使わないと行けないビルの3階とか少し分かりにくいところにあることが多いので・・・。
だからキャッチを使う必要があるわけですね。
キャッチから逃れるためにはどうしたらいいのか?
ではキャッチから逃れるためにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、「明日が早くて今夜は飲むことが出来ないので」、「帰宅を急いでいるので」、「今日は車で来たので」と答えればいいです。
または、「無視して歩く速度を上げる」、「ダッシュでその場から逃れる」などもありですかね。
「別の居酒屋を予約しているので」でも効果はあるのですが、予約している店を聞いてきたり、「そこよりもおいしい店を知っていますよ」と食い下がってくることがあるので、そういう場合でも「キャンセル費用が全額かかるので予約を取り消せない」と言って、毅然とした態度で断りましょう。
それでもしつこく食い下がってくるようであれば「これ以上しつこく接してくると警察を呼びますよ」と言って、退散してもらいましょう。
キャッチに関しては相手しないというのが一番いいです。
相手をしてしまうと相手の手中にはまってしまうことがあるので、キャッチの話を聞く気がないという強い意志を相手に示しましょう。
キャッチを取り締まる法律は風営法で定められていますが時間帯が設定されており、これに引っかかる時間帯は飲んだ後に帰ろうとしている時間帯であることが多いです。
また、キャッチを条例で規制している県や市も存在し、こちらはキャッチ行為自体を原則禁止しています。
その法律や条例に違反している行為をしているというのは、それなりに悪いところと想像できなければいけません。
また、キャッチは「3000円ちょうどで飲めますよ」と言ってくることがありますが、これは嘘であることが多いです。
大体はこれによくわからない金額を上乗せされて、3000円をはるかに超える金額を請求されます。
なので、キャッチの話に乗って連れていかれた居酒屋に入ることは、トラブル回避のために絶対にやめておいたほうがいいです。
居酒屋は楽しい空間を満喫する場所。
美味しい料理やお酒を飲み食いして、周りが楽しく談笑している雰囲気を楽しんで、それでいい気分で店を出るのが本当のいい居酒屋の使い方です。
まともな居酒屋はきちんとした料理を提供し、接客態度もきちんとしているので、居酒屋で時間を過ごしていて不快になることがありません。
キャッチがいる店というのはそれなりに理由があるのです。
特にぼったくりのあまり料理がおいしくない居酒屋に行く羽目になることもあるため、キャッチに連れられた居酒屋に入るのはかなりリスキーです。
せっかく楽しい時間を過ごそうと思っていたのに、料理が高い、料理がおいしくない、会計で色々上乗せされて請求される。
これでは気分も台無しですし、時間もお金も無駄にしてしまいます。
最初からその居酒屋に入らなかった方がましだったという後悔も残ります。
なので、キャッチがいる居酒屋は常に疑うこと。
この習慣はきちんと持っていた方がいいでしょう。
そうしないとせっかくの楽しい時間を過ごす予定だったのが、最悪の時間を過ごす羽目になります。
キャッチがいる居酒屋はほぼハズレである。
キャッチにつかまりそうになった場合はこの言葉を思い出し、きちんと断ることが出来るようにしたいものです。
今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。