タルムードから学ぶお金の話16 「パラダイスを見つけた男」はただの笑い話ではない

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タルムードから学ぶお金の話16 「パラダイスを見つけた男」はただの笑い話ではない

「どこかに自分に合うパラダイスがあるはずだ」

そう思って旅をする人がいます。

「パラダイスを見つけた男」も自分の家を出て旅をしますが、意外な場所にたどり着いてしまいます。

自分にとってのパラダイスはどんなところにあるのか?

それを考えながら今回の話を見てほしいと思います。

タルムードにもこんな話があるというのは面白いと思います。

「パラダイスを見つけた男」の話の内容

ある村に粉屋をやっている男が住んでいました。

妻と子供がいて毎日粉まみれになって働き、それが嫌になった男はもっと楽しいパラダイスがあるのではないかと考えました。

ある時お客と雑談していると、旅に出て夜に靴を枕元に置いて眠り、翌朝その靴が向いている方向に歩くとパラダイスがあるという言い伝えがあることを聞きました。

その話を実行しようとした男は、妻にも子供にも何も言わずにパラダイスを探す旅に出ます。

寝るときにそっと靴を脱いで寝袋の枕元に置いて寝て、翌朝に風や動物が動かしたその靴の方向に歩き続けました。

何十日もたった時に1つの村にたどり着きます。

村の中に入ると見たことのある光景で、聞いたことのある子供の声が聞こえてきます。

その家は粉屋で、門をくぐると置いてきた妻と子供にそっくりな人が自分を温かく迎えてくれるではありませんか。

男はここがパラダイスだと確信し、置いてきた妻と子供に申し訳ないと思いながら自分の見つけたパラダイスで一生暮らすことにしました。

男は毎日粉まみれになって一生懸命に働き、平和に暮らしたそうです。

男にとってのパラダイスとは?

花のパラダイス

この話を聞いて

「パラダイスを見つけるとか言って自分の家に戻ってきて草」

「自分の家をパラダイスだと思っていて草」

と思い、笑い話として解釈する人もいるかもしれません。

しかし、男にとってのパラダイスとは本当に妻と子供がいる自分の家だったのです。

パラダイスを見つけると言って出て行ったのですが、結局自分の家に戻ってきてしまった。

パラダイスを探す前は毎日粉まみれになって働くことが嫌になっていたにもかかわらず、パラダイスだと思って自分の家に戻ってきた後は、粉まみれになって働くことに精を出し、一生懸命働くようになります。


この話の教訓としては、幸せに暮らせるところは身近にあるということです。

妻が献身的であり、子供もかわいい。

そんな家庭であればその過程を捨ててまでパラダイスを見つける必要がありません。

妻が夫を奴隷のように扱う、恐怖政治のようなことをしていれば話は別ですが、妻が自分のことを慕ってくれて子供も自分になついている。

そんな家庭であれば自分の家が一番のパラダイスであるわけです。

今ある生活、一緒にいる家族を大切にすること。

そのことを「パラダイスを見つけた男」では伝えているのです。

自分探しの旅は無意味である

よく自分探しの旅をする人がいます。

自分探しのために海外に旅に出る人もいる。

でもそんなことをしても本当の自分は見つかる可能性は低いでしょう。

なぜならこの自分探しの答えも身近なところにあるからです。

パラダイスを見つける旅と同じように、自分探しの旅も意外なところで自分が見つかります。

自分探しの旅を終えて自分の家に戻ってきた後に見つかるのです。


自分探しの旅をする人は、仕事がうまくいかない、自分に何が向いているかわからないという動機などもあると思いますが、本当に自分を探したければ自分が好きだと思うことと向き合ったり、自分がどんなことに成果を出してきてどんなことに成果を出せなかったのか?

それをじっくり見たりすることで、自分がどんな人であるのか見えてきます。

旅をすれば本当の自分が見つかると思うかもしれませんが、確かに表面的な自分は見つかるかもしれません。

しかし、自分の本質と向き合うのであれば、旅行や観光なんかでは得られません。

旅というのは自分に新しい経験をさせたり、新しいことを学べる場所ではありますが、それによって理想の自分が見つかるかというと、そうではないでしょう。

著名人には会えないでしょうし、ただ観光して終わりであれば行かないほうがいいです。

自分探しをする人は、答えが意外に身近にあることを理解して、自分の家などの普段生活して過ごしているところから探したほうが見つかりやすいでしょう。

一番いいのは自分の胸に手を当てて自分の声を聴くこと

この時間を取るだけで、ある程度自分とは何であるかが見えてきます。

まとめ

今回は『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』より「パラダイスを見つけた男」の話を紹介しました。

自分にとってのパラダイスは身近なところにある。

自分が普段過ごしている場所、一緒にいる家族を大切にするとそこが自分にとってもパラダイスである。

だから、普段過ごしている場所と一緒に過ごしている家族を大切にすることが重要である。

このことを「パラダイスを見つけた男」の話では伝えているのです。


自分探しの旅に出る人がいますが、本当の自分は旅に出て見つかることは少ないです。

旅に途中で自分を見つけてそこに住むようになる人もいるかもしれませんが、稀でしょう。

自分探しをして本当の自分が見つかるのは意外と身近な場所です。

なので、自分探しの旅は個人的に多くのお金をかけてまでやる必要はないと思います。

それよりもいつもやっている仕事や勉強、そしていろいろなことへの挑戦を頑張る。

これが自分を見つけるのにちょうどいいのではないかと思います。

旅行は手段の一つでしかなく、自分探しで本当の自分を見つけるためにはほかのこともいろいろとやってみることが大切です。

身近な環境や一緒にいてくれる人を大切にできていますでしょうか?

自分の不義で身近な環境と一緒にいてくれる人を失うと、自分のいる環境は地獄と化します。

ですので、パラダイスとは今いる自分の周りの環境と一緒にいてくれる人がいる場所であり、大切にすれば幸せに暮らすことができることを頭に入れて普段の生活を送ってみてほしいと思います。

今回のお話は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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